更新日: 2024.10.10 貯金

25歳の息子は将来を気にしておらず「貯金ゼロ」。20代では普通なのでしょうか?結婚や出産費用のために今からでも貯金してほしいです…

25歳の息子は将来を気にしておらず「貯金ゼロ」。20代では普通なのでしょうか?結婚や出産費用のために今からでも貯金してほしいです…
子どもが20代で社会人になっても貯金をせずにいると、親としては子どもの将来に不安を覚える方もいるでしょう。あえて貯金をしない選択肢を取るケースもありますが、特に理由なく貯金をしていない場合は、将来必要な費用を子どもへ伝えてみることも方法のひとつです。
 
将来必要な金額が分かると、貯金を始めるきっかけになるかもしれません。今回は、20代で貯蓄をしている方の割合と、将来結婚生活や出産のために必要な費用などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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20代で貯蓄をしている方はどれくらい?

金融広報中央委員会の知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、20代で金融資産を保有している方の割合は56.1%でした。また、保有している金融資産の金額では、100万円未満が最も多い回答です。つまり、20代の方の半数以上が少ない金額でも貯蓄をしていることが分かります。
 
さらに金融資産保有額のうち平均で65万円が預貯金です。20代で金融資産を形成している方は、預貯金を活用しているケースが多いと考えられます。子どもがなかなか貯金をしてくれないときは、20代でも半数以上の方は資産を持っている旨を伝えてみることも方法のひとつです。
 

結婚や出産に必要な費用とは?

将来に起こりうるイベントで必要なおおよその費用を計算しておくと、貯金の目標金額を設定しやすくなります。今回は、結婚と出産に必要な費用を計算してみましょう。
 

結婚生活に必要な費用

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、二人以上の勤労者世帯かつ世帯主が40歳未満の家庭の平均支出は36万1418円でした。年間換算で433万7016円が結婚後の生活で必要になる可能性があります。
 
さらに、結婚するにあたって結婚式や披露宴をしたい場合は、生活費に加えて各費用が必要です。カネとホンネ調査研究所が行った「結婚式にかかる費用についてのアンケート」によると、結婚式の平均費用は300万2000円でした。
 
分割払いができるケースもありますが、結婚資金は事前に貯めておく方も少なくありません。将来結婚を考えている場合は、少しずつでも子どもに貯金を始めておくよう伝えたほうがよいでしょう。
 

出産に必要な費用

厚生労働省で行われた第167回社会保障審議会医療保険部会の資料「出産費用の見える化等について」によると、病院の種類ごとの平均出産費用は以下の通りです。

●国公立病院や国立病院機構など:42万482円
●私立大学病院や個人病院など:49万203円
●官公立診療所や助産所など:48万2374円

なお、この金額には室料差額といったほかの費用は含まれていません。例えば、配偶者が産婦人科で個室入院を望んだり必要になったりすると、さらに追加で費用が発生する可能性もあります。
 
また、都道府県によっても平均出産費用に差があり、最も高い東京都の出産費用は平均60万5261円です。一方、最も低い熊本県は36万1184円と、東京都と比べると約6割の費用におさえられています。将来どこで結婚をして子育てをしていくか想定しておくと、必要な金額も分かりやすくなるでしょう。
 

結婚や出産を考えているのなら貯金はしたほうがよい

金融広報中央委員会の調査によると、20代の単身世帯で金融資産を保有している方は半数以上という結果でした。保有している金額は100万円未満が一番多い回答ではありましたが、ほとんどの方が少ない金額でも貯蓄をしていることが分かります。
 
また、結婚後の夫婦生活で必要な生活費は、40歳未満の場合で年間433万7016円が目安でしょう。さらに、結婚するときに結婚式を行いたいのであれば、300万円ほどの費用が必要かもしれません。
 
出産にかかる費用は都道府県や利用する病院の種類によって異なりますが、最大60万円近くになる可能性もあります。子どもが貯金をしておらず将来に不安を感じる場合は、こうしたやがて必要になる費用を分かりやすく伝えると、貯金を始めるきっかけになるかもしれません。ただし、最終的に決めるのは子ども自身なので、無理強いはしないことが大切です。
 

出典

金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年) 表番号2 金融資産の有無、金融資産非保有世帯の預貯金口座または証券会社等の口座の有無および現在の預貯金残高、表番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)、表番号6 種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編] 2023年(令和5年)平均結果の概要 I 家計収支の概況(二人以上の世帯) 2 二人以上の世帯のうち勤労者世帯の家計収支 (4)平均消費性向は0.4ポイントの上昇 表I-2-2 世帯主の年齢階級別家計収支(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)-2023年-(11ページ)

カネとホンネ調査研究所 【調査レポート】結婚式の費用300 万円! 3 人に1 人は挙式せず
厚生労働省 出産費用の見える化等について 参考資料 出産費用(室料差額等を除く)の状況(23ページ)、出産費用の状況(都道府県別)(27ページ)

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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