更新日: 2024.10.10 家計の見直し

60歳を超えて健康に気を使うあまり「食費」がかさむ…。節約する方法はありますか?

60歳を超えて健康に気を使うあまり「食費」がかさむ…。節約する方法はありますか?
シニア世代になると、健康に気を使ったり出来合いのものを買うことが増えたりして食費がかさむケースがあります。
 
おもに年金と貯金で暮らすシニア世代では、なるべく節約したいと考えている方もいるでしょう。節約するためには、無駄な買い物を減らすことが必要です。
 
今回は、シニア世代と若者世代の食費の差や、食費を少しでも節約する方法などについてご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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シニア世代の食費はどれくらい?

総務省統計局が公表している2023年度の「家計調査 家計収支編」によると、2人以上の世帯で60歳以降の食費の平均月額は以下の通りです。


・60~64歳:8万4716円
・65~69歳:8万5902円
・70~74歳:8万1420円
・75~79歳:7万5176円
・80~84歳:7万1170円
・85歳~:6万8640円

若者世代である34歳までの食費の平均月額は6万7540円です。60代の方が30代前半や20代の方よりも多いことが分かります。60歳以降は、全ての世代で34歳までの世帯よりも食費は多い結果です。
 
また、項目ごとの若者世代とシニア世代の費用の違いは表1の通りです。なお、今回は34歳までの世帯と60代の世帯の項目別食費の平均値を比較しています。
 
表1

項目 34歳まで 60~64歳 65~69歳
穀類 4969円 6544円 6900円
魚介類 2901円 6251円 7233円
肉類 6571円 8001円 8010円
乳卵類 3433円 4232円 4759円
野菜・海藻 5546円 9222円 1万106円
果物 1514円 3129円 3761円
油脂・調味料 2912円 3980円 4208円
菓子類 6854円 6884円 7025円
調理食品 8979円 1万3594円 1万3427円
飲料 4623円 5703円 5651円
酒類 1816円 4619円 4397円
外食 1万7423円 1万2556円 1万427円

※総務省統計局 政府統計の総合窓口 e-Stat「家計調査 家計収支編 2023年」を基に筆者作成
 
結果を基にすると、34歳までの世代は外食に最もお金を使っているのに対し、60代の方はどちらも調理食品の購入に最もお金を使っています。また魚介類や野菜、果物など、そのままでも食べられたりオーガニック食品が多かったりするものに対しても、60代の方は多く支出しているといえるでしょう。
 
さらに、全体の消費支出に対しての食費の割合を比べてみると、34歳までの世帯は平均消費支出26万758円のうち食費が全体の約26%です。
 
一方、60~64歳の平均消費支出は31万1453円のため食費は全体の約27%を占めています。65~69歳だと平均消費支出は30万1705円で食費の割合は約28%です。大きな差ではありませんが、若者世代より食費の占める割合が多い結果となりました。
 

シニア世代が食費をおさえるコツ

食費が高くなりがちなシニア世代では、意識して節約する必要があります。少しでも節約するためには、まず無駄な買い物を控えることが重要です。つい野菜を多く買い過ぎてしまい、食べきれずに捨てると食品ロスにつながります。
 
たとえ安くても、購入するのは必要な分だけ、と決めておけば、食品ロスの減少につながり、無駄な費用を減らせるでしょう。
 
また、食費として使う金額をあらかじめ決めておく方法も有効です。使ってもよい金額を先に決めることで、予算内に収めようという意思が働き、余分な買い物を防げます。
 

不要な食べ物は購入せず、使う金額を決めておくと節約しやすい

若い世代と比べると、シニア世代は食費が高くなりやすい傾向にあります。特に、調理食品の金額が高いことから考えると、自炊をやめてしまったりできなくなったりする方が増え始めるシニア世代は、お惣菜などを買うケースも多いと考えられるでしょう。
 
少しでも食費を節約するには無駄な買い物を減らすことがポイントです。必要な分だけ購入し、使用する金額も先に決めておくと、「うっかり買い過ぎた」という事態を防ぎやすくなります。
 

出典

総務省統計局 政府統計の総合窓口 e-Stat 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 年次 2023年 <用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号3-2 世帯主の年齢階級別
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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