2027年までに蛍光灯の使用が禁止されると聞きました。節約と環境のことを考えると早くLEDに切り替えた方がよいでしょうか?
配信日: 2024.08.16 更新日: 2024.10.10
この大きな変化に伴い、ご家庭での照明を蛍光灯からLEDに切り替えるべきかどうか悩んでいる方もいるでしょう。
この記事では、照明を蛍光灯からLEDへの切り替えが環境への影響と、電気代の節約にどれだけ影響があるかを解説しています。また、LEDへ切り替えるタイミングの目安もご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
蛍光灯が禁止される理由
環境省によると、蛍光灯には水銀が使われており、水銀に関する水俣条約で蛍光灯の製造と輸出、輸入が2027年までに段階的に廃止されることが発表されました。
水銀に関する水俣条約は蛍光灯の製造や輸出、輸入を規制する条約ですので、廃止された後も今設置されている蛍光灯を使い続けることは可能です。廃止日までに製造された在庫商品の売り買いと使用が禁止されるものではないので、安心してください。
LEDに替えると、電気代はいくら安くなるのか
実際に蛍光灯からLEDへ切り替えた場合、いくら電気代が安くなるのか計算してみましょう。家庭で使う電球は、各部屋ごとにあります。
2LDKの住宅を想定して、蛍光灯から電球形LEDランプを6個、LEDシーリングライトを3個切り替えたと仮定します。形態別の電球の消費電力の目安は表1の通りです。
表1
蛍光灯 | LED | |
---|---|---|
シーリングライト | 84ワット | 37ワット |
電球形ライト | 54ワット | 7.4ワット |
※筆者作成
表1から蛍光灯からLEDへ切り替えるだけで、消費電力量が大幅に減少することが分かります。
では実際に、シーリングライトと電球ライトをそれぞれLEDに変えると、どのくらい電気代が安くなるのかを見てみましょう。なお、表1の消費電力量の照明を使用し1日6時間、電気代単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会による目安、31円/キロワットアワーを使用します。
シーリングライトの場合
蛍光灯からLEDのシーリングライトの場合の電気代を表2にまとめました。
表2
1日あたり | 1ヶ月あたり | 1年あたり | |
---|---|---|---|
蛍光灯シーリングライト | 約48円 | 約1440円 | 約1万7280円 |
LEDシーリングライト | 約18円 | 約540円 | 約6480円 |
差額 | 約30円 | 約900円 | 約1万800円 |
※筆者作成
表2からシーリングライトの場合は、1年間で電気代に大きな差が出ています。
電球ライトの場合
次に、蛍光灯からLEDの電球ライトの場合の電気代を表3にまとめました。
表3
1日あたり | 1ヶ月あたり | 1年あたり | |
---|---|---|---|
蛍光灯電球ライト | 約60円 | 約1800円 | 約2万1600円 |
LED電球ライト | 約6円 | 約180円 | 約2160円 |
差額 | 約54円 | 約1620円 | 約1万9440円 |
※筆者作成
表3から電球ライトの場合もシーリングライトと同様に1年間で電気代に大きな差が出ています。蛍光灯からLEDへ切り替えると年間で電気代が半分になるので、節約になるといえるでしょう。
蛍光灯シーリングライトはいつ切り替えるべきか
蛍光灯の照明器具が使える場合、いつLEDライトに切り替えるのかが気になるところです。
一般的に使われている電球タイプのランプの寿命が約1000時間、蛍光灯シーリングライトに使われている蛍光ランプの寿命が約6000時間といわれています。蛍光灯の寿命は2~4年程といわれているので、照明器具交換目安の10年までに4回前後の交換が必要です。
一方、電球形LEDランプやLEDシーリングライトは約4万時間とされていて、1日平均10時間点灯した場合だと約10年程度ランプ交換の必要がありません。
照明器具は、使用年数に伴って劣化が起こります。設置から10年を過ぎると故障が急に増加することがあるため、設置してから10年が交換の目安です。
現在ご家庭で使われているシーリングライトが、設置後10年程経過している場合は蛍光灯からLEDに交換することをおすすめします。
蛍光灯からLEDへの切り替えは、設置後10年を目安に行うとよい
環境省によると、蛍光灯には水銀が使われており、水銀に関する水俣条約で製造と輸出、輸入が2027年までに段階的に廃止されることが発表されました。水銀に関する水俣条約は蛍光灯の製造と輸出輸入を規制するものですので、廃止期限以降も今設置してある照明器具を使い続けることは可能です。
また、蛍光灯からLEDへ切り替えるだけで、年間で約2万円節約できることが分かりました。照明器具は使用年数に伴って劣化するので、設置してから10年が交換の目安とされています。この機会に、ご家庭の照明を節約できるLEDに切り替えてみましょう。
出典
環境省 デコ活アクション一覧 こだわる楽しさ エコグッズ LED(ランプ・照明器具) LEDはどれくらい長持ちするの?
環境省 一般照明用の蛍光ランプの製造・輸出入は 2027年までに廃止されます
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A その他の質問 カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー