「エアコンの近くで室内干し」は節約になる?除湿器やサーキュレーターを使った場合と比較
配信日: 2024.08.18 更新日: 2024.10.10
そこで今回は、エアコンや衣類乾燥除湿機(記事内では以下、除湿機)、サーキュレーターを使って洗濯物を乾かすのにかかる時間と、電気代について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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室内干しに使用する家電で多いのは?
パナソニック株式会社が20~60代の男女1101名を対象に行った調査によると、梅雨時期や雨の日の洗濯物の干し方は、「部屋干し」と回答した人が57%と最も多く、半数以上の人が雨の日に室内干しをしていることが分かります。
「梅雨時期の洗濯物で工夫していることは?」という質問に対しては、「扇風機やサーキュレーターで風をあてる」が34%、「エアコンの除湿機能・衣類乾燥機能を使う」が23%、「衣類乾燥除湿機を使う」が19%となっています。
上記のアンケート結果から分かるように、洗濯物の室内干しで多くの人が扇風機、サーキュレーター、エアコン、除湿機などを活用しています。「衣類乾燥除湿機」は、部屋の除湿機能のみが搭載された通常の除湿機と違い、送風機能や衣類検知機能などの機能が加わった除湿機です。
多くの人が、扇風機やサーキュレーターを活用しているようですが、エアコンや除湿機と比べて、洗濯物を乾かす時間にどれほどの違いがあるのでしょうか。
扇風機や除湿機を使った場合の洗濯物が乾く時間
パナソニック株式会社が行った実験によると、洗濯物が乾く時間を「自然乾燥」「扇風機」「除湿機」の3つで比べたところ、「除湿機」が最も早く乾き、次いで「扇風機」「自然乾燥」の順でした。
洗濯物の水分量を100%として、「自然乾燥」「扇風機」「除湿機」の3パターンで6時間干した場合、除湿機を使用した場合は水分量が0%になったのに対し、扇風機では約40%、自然乾燥では約60%という結果でした。
10時間干した場合でも、扇風機では洗濯物の水分量は約20%、自然乾燥では約40%と完全には乾かず、除湿機の効果が高いことが分かります。
扇風機、サーキュレーター、エアコン、除湿機の電気代
洗濯物を乾かすには、除湿機が効果的という結果でしたが、電気代の面でも比較してみようと思います。
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定めている電力料金の目安単価は、1kWh当たり税込み31円です。これに消費電力をかけることで、それぞれの家電の1時間当たりの電気代を求められます。1時間当たりの消費電力(kWh)を求める計算式は、消費電力(W)÷1000×1時間(h)です。
表1は、扇風機、サーキュレーター、エアコン、除湿機それぞれの消費電力と電気代をまとめたものです。
表1
機器(消費電力) | 1時間当たりの消費電力(kWh) | 1時間当たりの電気代 |
---|---|---|
扇風機(35W) | 35÷1000×1時間=0.035 | 31円×0.035=1.085円(約1.1円) |
サーキュレーター(27W) | 27÷1000×1時間=0.027 | 31円×0.027=0.837円(約0.8円) |
エアコン(冷房運転時:635W) | 635÷1000×1時間=0.635 | 31円×0.635=19.685円(約19.7円) |
除湿機(190W) | 190÷1000×1時間=0.19 | 31円×0.19=5.89(約5.9円) |
※筆者作成
単純に電気代のみを比較すると、サーキュレーターが最も安く、次いで扇風機、除湿機、エアコンの順です。
雑菌の発生を防ぐためにも洗濯物は早く乾かそう
洗濯物を室内干しする際は、エアコンの部屋干しモードや除湿機を使えば、洗濯物を早く乾かせます。その点は、大きなメリットといえるでしょう。
一方、今回検証した結果によれば、電気代の面ではサーキュレーターが最も優れています。ただ、室内干しを長く続けて雑菌が発生するリスクなどを考えれば、エアコンの部屋干しモードや除湿機を使用して早く乾かす方がよいかもしれません。
出典
パナソニック株式会社 梅雨に必見。エアコン・除湿機を使った部屋干しテクニックとは
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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