扶養内パートのママ友が「10月から手取りが減る…ショックすぎる」と落ち込んでいましたが、「従業員数80人の会社で週20時間パート」の私にも影響ある?扶養のままがいいのですが。
配信日: 2024.08.30 更新日: 2024.10.10
本記事では、社会保険の適応拡大となった場合、どのような人が対象となるか解説します。社会保険に加入するのか、配偶者の扶養内で働き続けるのか迷っている人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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社会保険の適応拡大とは
社会保険の対象者は順次拡大されています。そのため、これまでは対象でなかった人であっても対象となる可能性があります。社会保険の適応拡大によって、要件がどのように変わるのでしょうか。
本項では、社会保険の適応拡大の詳細を解説します。また、社会保険に加入するとどのような保障を受けられるのか基本情報にも触れているため、参考にしてください。
社会保険とは
社会保険とは公的な保険で、健康保険・年金保険・介護保険・労災保険・雇用保険の総称です。配偶者の扶養の範囲内で働いている場合は、社会保険料が免除されています。
社会保険が適応拡大されるとどうなる
配偶者の扶養内でパートやアルバイトで、なおかつある一定の条件の企業で働いている場合は、社会保険に加入する義務はありません。しかし社会保険が適応拡大されると、これまで社会保険に加入していなかった人も社会保険に加入することになります。
社会保険の適応拡大となる2024年10月以降の条件を見ていきましょう。
・従業員数(被保険者数)51名以上の企業の従業員
・週の所定労働時間20時間以上30時間未満
・2ヶ月を超える雇用見込み
・所定内賃金月8万8000円以上
・学生ではない
上記の人が社会保険の対象です。
これまで、従業員数は101名以上が条件でした。しかし2024年10月以降に適応拡大されると、勤め先の従業員数が51名以上が対象になります。そのため、「従業員数80人、週20時間」のパートをしている場合は条件に当てはまり、扶養を外れて社会保険に加入する可能性が考えられます。
社会保険の適応拡大によって従業員数の条件を満たしてしまう場合は、所定労働時間や所定内賃金をおさえるなどすることで、扶養内で働き続けられるでしょう。
社会保険加入によって得られるメリット
社会保険に加入することで、社会保険料を納めなくてはならなくなります。厚生労働省「社会保険適用拡大ガイドブック」によると、年間給与が120万円の人の場合、毎月の保険料負担は9000円が目安です。負担が増えるデメリットが目立つため、引き続き扶養内におさまりたいと考える人もいるでしょう。
しかし、社会保険に加入するとさまざまなメリットも得られます。メリットを知った上で、配偶者の扶養のままでいるかどうかを決めるとよいでしょう
年金の充実
社会保険に加入することで、年金の充実がはかれます。年金であれば、老齢基礎年金にプラスして老齢厚生年金を受け取れます。また、障害年金や遺族年金も基礎年金に上乗せされるため、将来受け取れるお金を増やせるでしょう。
健康保険の充実
会社の健康保険に加入することで、傷病手当金と出産手当金を受け取れるようになります。傷病手当は、病気やけがで働けなくなった場合、働けない期間も給与の3分の2相当が支給される制度です。
出産手当金は、産休中で働けない期間に、給与の3分の2相当が支給されます。社会保険に加入することで、働けない期間の収入をカバーできるでしょう。
社会保険の適応拡大によって扶養を外れるか確認しておこう
2024年10月以降に、社会保険が適応拡大されます。自分が社会保険の対象者となるかどうか、確認しておくとよいでしょう。対象者となる場合、所定労働時間を減らすなどして調整すれば、扶養内のままでいられる可能性があります。
しかし、社会保険に加入することで得られるメリットもあります。年金受給額が増えたり病気・けが・出産で仕事ができなくなったときに手当金を受け取れます。
扶養内でい続けるか、扶養を外れて社会保険に加入したほうがメリットがあるかを比較し、働き方を決めていきましょう。
出典
厚生労働省 配偶者の扶養の範囲内でお勤めのみなさま | 社会保険適用拡大 特設サイト
政府広報オンライン パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます。
一般社団法人 公的保険アドバイザー協会 公的保険の扶養と保険料負担について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー