更新日: 2024.10.10 その他家計

毎日の夕食を「魚料理」にしたら1ヶ月の食費はどうなる?肉料理にかかる費用と比べてみた

毎日の夕食を「魚料理」にしたら1ヶ月の食費はどうなる?肉料理にかかる費用と比べてみた
「魚料理も好きだけれど、料理が手間だし、普段は肉料理が中心」という方も多いでしょう。しかし、魚には多くの栄養価があり、健康のためにもいいとされています。
 
とはいえ、肉と比べ魚は高額なイメージがあり、購入することにちゅうちょしてしまう人もいるでしょう。
 
今回は、魚を食べることで得られる効果と、1日1回魚料理を食べた場合、1ヶ月にかかる費用について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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魚を食べることで期待できる健康効果

魚料理は手間がかかるイメージから、肉料理と比べ敬遠されがちのようです。
 
しかし、肉類に多く含まれる脂質「飽和脂肪酸」は、血液内のコレステロールや中性脂肪を増やす作用があるといわれています。そのため、摂取しすぎると血液がドロドロになり、動脈硬化を進行させるおそれがあります。
 
一方、サンマやイワシといった青魚に多く含まれているのは、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)といった、血液内のコレステロールや中性脂肪を減らす不飽和脂肪酸です。
 
健康を維持するためにも、肉や魚だけでなく野菜なども、バランスよく摂取することを意識するといいでしょう。
 

魚の価格は年々上昇傾向にある

肉と比べると、魚は価格が高いと感じている方も多いでしょう。実際に、近年魚の価格は高くなってきています。肉と比べて、魚はどの程度高くなっているのかについて調べてみました。
 
平成31年(令和元年)3月から令和6年3月までの価格の変動を「まぐろ」「さけ」「豚肉(ロース肉)」「鶏肉(もも肉)」の4種類で比較してみます。
 
農林水産省の「食品価格動向調査」による全国平均小売価格をまとめて、上昇率を計算したものが表1です。
 
表1

まぐろ さけ 豚肉(ロース) 鶏肉(もも肉)
令和6年3月 491円 312円 273円 140円
平成31年3月 441円 252円 260円 127円
5年間の上昇率 約1.1倍 約1.2倍 約1.1倍 約1.1倍

出典:農林水産省「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(魚介類)』による全国平均小売価格」「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(食肉・鶏卵)』による全国平均小売価格」を基に筆者作成(単位:円/100g)
 
魚と肉を比較して、若干ですが魚の方が上昇率は高い傾向にあるようです。また、魚の方が元々の価格が高く、肉類と比べて「魚は高い」と感じやすい傾向もあるでしょう。
 

1日1食魚料理を食べた場合の1ヶ月の食費

では、実際魚料理を毎日食べると1ヶ月いくらくらいかかるのかについて解説します。表2では、1日1食魚料理を食べた場合と、肉料理を食べた場合の1ヶ月(30日)あたりの費用を比較してみます。
 
表2

まぐろ さけ 豚肉(ロース) 鶏肉(もも肉)
令和6年3月 491円 312円 273円 140円
1ヶ月あたりの費用
100g×30日
1万4730円 9360円 8190円 4200円

出典:農林水産省「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(魚介類)』による全国平均小売価格」「大臣官房政策課食料安全保障室『食品価格動向調査(食肉・鶏卵)』による全国平均小売価格」を基に筆者作成(単位:円/100g)
 
この数字は、魚と肉のみの価格となっており、調味料やそのほかのメニューの費用は含まれていません。三人家族で、1日1回まぐろを100gずつ食べた場合、まぐろの費用だけで、およそ4万5000円(1万5000×3)となります。
 
もしも、鶏肉を同様の条件で1ヶ月間食べたとすると、1万2600円(4200円×3)となり、まぐろ一人分の費用よりも、安く済みます。
 
なお、総務省統計局が発表している「家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、二人以上の世帯の食費は、1ヶ月あたり8万6554円であることが分かります。つまり、1日1食まぐろを食べるだけで、月の食費の半分以上を使ってしまう計算です。
 
毎日、価格の高い魚を食べることで食費が高くなってしまうため、缶詰や練り物などの加工品を使う、比較的安価な魚を取り入れるなど、工夫が必要になるでしょう。
 

毎日魚を食べた場合の1ヶ月の食費は1万5000円。バランスのいい食事を心掛けよう

1日1回、100gのまぐろを食べた場合、1ヶ月のまぐろのみの費用は、およそ一人あたり1万5000円です。ほかにもさまざまな食費がかかることを考慮すると、高額な魚を毎日食べることは、予算的に難しいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
 
食費が高くなりそうなときは、はんぺんなどの加工品や缶詰をうまく使って、費用をおさえることもできます。
 
魚料理だけでなく、バランスのいい食事を心掛けることもポイントです。野菜や肉類なども使って、健康にいい食事を心掛けましょう。
 

出典

農林水産省 大臣官房政策課食料安全保障室
「食品価格動向調査(魚介類)」による全国平均小売価格
「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」による全国平均小売価格(平成27年10月~令和元年6月)
「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」による全国平均小売価格(令和元年7月~令和6年4月)

総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要(5ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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