更新日: 2024.10.10 その他家計

近所に食べ放題「2000円」で時間制限なしの店があります。子どもが食べ盛りで「食費」が高いのですが、食べ放題なら“節約”できるでしょうか?

近所に食べ放題「2000円」で時間制限なしの店があります。子どもが食べ盛りで「食費」が高いのですが、食べ放題なら“節約”できるでしょうか?
家計の支出のなかでも大きな割合を占めるものの1つが「食費」です。いつの時代でも、食費をいかに節約するかというのは永遠のテーマでしょう。
 
例えば、食べ放題を利用すると、食費を節約できるのでしょうか?本記事では、2000円で時間無制限の食べ放題の店を利用するほうが、自炊よりも節約ができるのかどうか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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4人家族の1ヶ月あたりの食費の平均は約9万円

総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)」によると、4人世帯の平均的な食費は1ヶ月9万712円です。
 

2000円で時間無制限・食べ放題の店を使うと食費を抑えられるのか?

食べ盛りの中高生2人を抱える家庭を参考に、全て自炊するケースと一部を食べ放題に頼るケースで、どちらがお金を節約できるか計算してみましょう。
 
まず、中高生の子2人は1人あたり2人分の食事をすると仮定し、6人以上世帯の平均的な自炊の食費を算出します。総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)」によると、6人以上の家庭の平均的な食費は11万532円です。
 
このうち自炊に関係ある「穀類」「魚介類」「肉類」「乳卵類」「野菜・海藻」「果物」「油脂・調味料」を合計すると、約5万7000円(1日あたり約1900円)です。
 
では、一部を2000円の食べ放題に頼るとどうでしょうか?
 
例えば、毎週日曜日(月4回)に2000円食べ放題のお店で食事をすると仮定すると、4人の食費は8000円です。1ヶ月では1日3万2000円も費用がかかることになります。食べ放題の金額が仮に1500円だとしても4人の食費は1日約6000円、1ヶ月では2万4000円です。
 
日曜日を食べ放題の1食のみで過ごすと仮定しても、食べ放題のほうがコストはかかることから節約にはつながらないことが分かります。
 
また、食べ放題だけで1日1食は現実的ではありません。2~3食目を食べると追加の費用が発生することから、食べ放題を利用しての節約は家族の人数に関係なく失敗に終わるでしょう。
 
時間無制限とはいえ、ずっとお店に滞在して3食全て食べ放題で済ませるということも考えにくいです。
 

食費を節約するためのポイント

今回のシミュレーションからも分かる通り、食費の節約のために食べ放題を利用するのは現実的ではありません。食費を少しでも抑えるなら、ほかの方法を模索しましょう。
 
まず、外食の回数を減らすことが大切です。今回のシミュレーションからも分かる通り、1回の外食を1500~2000円以内に抑えても、食費を圧迫する可能性があります。4人世帯における1ヶ月の外食費の平均は1万7137円であり、全て自炊に切り替えるだけで食材を余分に購入することを考慮しても1万円以上の節約になる可能性があります。
 
また、スーパーやドラッグストアごとに「ポイント〇倍」「会計金額から5%オフ」などお得な日が異なるため、曜日ごとに最もお得な店舗を回ることで現金を節約できたり、ポイントが多く貯まることで次回の買い物に充当したりすることができます。
 

まとめ

時間無制限で食べ放題2000円あるいは1500円というのは外食として考えると非常にお得に思えますが、自炊と比較すると1人あたりが負担する費用が高額になります。いくら子どもが食べ盛りとはいえ、食費を節約するのは難しいでしょう。
 
食費の節約はむしろ外食を可能な限り減らすことや、曜日ごとに異なるお得なお店を把握しておくほうが有効なケースが多いです。無理のない範囲で、工夫しながら節約に挑戦しましょう。
 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)二人以上世帯
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)単身世帯
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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