更新日: 2024.10.10 その他家計
一人暮らしなのでお風呂はためず「シャワー」のみで済ませています。近くの銭湯に行った方が安いのでしょうか?
一方、銭湯ならば光熱費やシャンプー代が抑えられる可能性があります。近場にあれば交通費もかからないため、どちらが安いかの判断は難しいところです。
そこで本記事では、自宅のシャワーを使う場合と、銭湯を利用する場合の月額を比較します。光熱費の計算方法もご紹介するため、節約に悩んでいる方はぜひご覧ください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
シャワーにかかる費用
シャワーに関連する主な光熱費は、水道代とガス代です。また、ボディーソープやシャンプーなどを銭湯に持ち込まない方にとっては、これらもシャワーの費用に分類されるでしょう。
この章では、シャワーの費用を「水道代」「ガス代」「ボディーソープ代・シャンプー代」の3項目から分析し、総額の目安を算出します。
水道代
水道代は以下の式から計算します。
・シャワー1回あたりの時間×1分間あたりの水の使用量(リットル/分)×水道料金の単価(円/リットル)
「シャワー1回あたりの時間」は11~19分が一般的なようです。また、東京水道局によると、シャワーを3分間流し続けた際の水の使用量は約36リットルが目安となっています。したがって、「1分間あたりの水の使用料」は約12リットルとします。
「水道料金の単価」は、東京水道局にならい、0.24円として算出します。
以上を代入すると、1日あたりの水道代の目安は約32~55円となります。1ヶ月を30日とすれば、月額は約960~1650円です。
ガス代
ガス代の計算には次の式を使用します。
・水量×水の上昇温度÷(ガスの発熱量×給湯器の熱効率)×ガス単価(円/立方メートル)
代入する数値は以下の通りです。
●水量:132~228リットル
●水の上昇温度:20度
●ガスの発熱量:1万750キロカロリー/立方メートル
●給油機の熱効率:80%
●ガス単価:145.31円/立方メートル
以上を計算すると、都市ガス代は1日あたり約45~77円、月額で約1350~2310円です。
なお、契約しているガス会社によって発熱量や単価が異なります。上記の金額を上回る可能性もあるため、ご注意ください。
ボディーソープ代・シャンプー代
総務省の「小売物価統計調査(動向編)」によると、340ミリリットル入りボディーソープの年平均価格は、東京都区部で264円です。また、ボディーソープ代の目安は、1回あたり10ミリリットルとされます。月額にすると、約233円です。
一方、340ミリリットル入りシャンプーの東京都区部の年平均価格は、322円です。シャンプー1回あたりの適量は、髪の長さによっても異なりますが、6ミリリットルが目安とされます。毎日洗うとすれば、月額は約170円です。
総額
水道、ガス、ボディーソープ、シャンプーの月額の目安をまとめると、表1になります。合計金額は約2713~4363円です。
表1
月額目安(円) | |
---|---|
水道 | 約960〜1650 |
ガス | 約1350〜2310 |
ボディーソープ | 約233 |
シャンプー | 約170 |
※筆者作成
銭湯にかかる費用
12歳以上の入湯料金を税込み550円と仮定します。30日間利用すると1万6500円になり、シャワーの費用を上回ります。10枚5000円の「都内共通入浴券」を利用したとしても、30日で1万5000円のため、比較結果は同様です。
シャワー代は銭湯代より安いが、地域差や個人差がある
水道代、ガス代、ボディーソープ代、シャンプー代を合計したシャワー費用は、1ヶ月で約2713~4363円です。一方、東京都の入湯料は月1万5000~1万6500円程度であり、シャワーの方が最大1万3787円安い結果になりました。
ただし、今回の比較は東京都在住を前提とし、水の使用量などに目安の値を使っています。契約しているガス会社によってもガス料金は異なります。条件によっては、シャワーの費用が銭湯の費用を上回る可能性もある点にご注意ください。
また、銭湯は同じ金額で入浴でき、利用者との会話もできるなど、リフレッシュ効果も期待できます。汗を洗い流したいだけなら自宅、疲れをとりたいなら銭湯のように、目的によって使い分けるといいでしょう。
出典
東京都水道局 くらしと水道「水は有限で貴重な資源」です
総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat) 小売物価統計調査(動向編) 2023年 第1表
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー