更新日: 2024.10.11 働き方

息子が「転職」を検討していますが、私も妻も未経験のため助言できません。「給与の話をすると印象が悪くなりそう」と話していたのですが、給与交渉はどの「タイミング」で行うとよいのでしょうか?

息子が「転職」を検討していますが、私も妻も未経験のため助言できません。「給与の話をすると印象が悪くなりそう」と話していたのですが、給与交渉はどの「タイミング」で行うとよいのでしょうか?
みなさんのお子さんの中には、年収を上げるために転職を考えているという方もいるでしょう。しかし、転職活動の面接の際に給与交渉をすることは、評価にかかわるのではないかと心配な方もいるかもしれません。
 
そこで本記事では、給与交渉のタイミングや方法、注意点について詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

転職による給与の変動は実際どのくらい?

厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、転職により前職と比べて賃金が変動した人の変動状況とその割合は以下の通りです。


・増加:34.9%
・変わらない:29.1%
・減少:33.9%

調査結果から、減少した割合や変わらない割合よりも増加した割合の方が多いことが分かります。さらに、増加のうち24.5%は、1割以上賃金が増加しているという結果も出ています。また、年収が増加している人には以下の特徴があるようです。


・若い年代で転職をしている
・経験やスキルを活かした転職をしている
・需要の高いスキルを持っている

前職での経験や知識をアピールできれば、年収増加につながる可能性があります。
 

給与交渉のタイミングや希望金額の伝え方

転職時に給与交渉を行うと印象が悪くなってしまうのではないかと懸念する方もいるでしょう。しかし、タイミングや言い方に気をつければ、交渉が成功する可能性もあります。
 
給与交渉のタイミングは、面接の終盤で希望年収を問われたときが最適といえます。
 
一次面接などの早い段階で聞いてしまうと、評価を下げてしまうおそれもあります。さらに、入社への熱意や最終の意思確認を行う役員面接での給与交渉も避けた方がよいといわれています。
 
また、企業の提示額に対し、以下のような情報から給与希望金額を伝えましょう。


・現職や前職の給与
・知識や経験
・実績
・取引先との関係性

それぞれの情報に基づき、自分の希望額をあらかじめ決めておきましょう。さらに、どのくらいまで妥協ができるかを決めておくことも大切です。
 

給与交渉における注意点

給与交渉で相手の気分を害してしまったり、伝える内容が不足したりしていた場合、給与交渉が失敗する可能性があります。給与交渉は、以下の3点に気をつけて行いましょう。
 

・交渉時は伝え方に配慮し、謙虚な姿勢で臨む

企業からの評価が決定する前に、お金の話をすることは避けましょう。
 
この後の選考がどのようなステップで進むのか、あるいは条件の提示はいつごろすればよいのかといったように確認をすると、好印象につながる可能性があります。また、企業の立場に配慮しながら交渉を進めることも大切です。
 

・自分の能力とかけ離れた年収の提示は控える

年収を上げたいからといって、大きすぎる額を提示することは望ましくありません。年収は既にいる社員とのバランスや、今までの経験・スキルなどを基に決定されることが多いからです。根拠のない能力とかけ離れた年収の提示は、悪い印象につながる原因になります。
 

・前職の年収は隠さず伝える

転職後の給与を決めるにあたって、前職の年収を参考にする会社も多くあります。そこで偽りの金額を伝えることは避けましょう。前職の源泉徴収表で確認される可能性もあるため、嘘が分かってしまいます。企業からの信頼を損なうリスクがあるため、前職の年収は正しく伝えましょう。
 

給与交渉は面接の終盤や逆質問があった際に、根拠を持った希望額を提示するとよい

転職時の給与交渉は、ある程度評価が定まった面接の終盤や面接官から逆質問を問われた際に行うとよいでしょう。さらに、前職での経験や知識を活かして、転職先にいかに貢献できるかを伝えることも大切です。企業側にメリットがあれば、納得してもらえる可能性があります。
 
また、嘘偽りなく謙虚に伝えることも大切です。給与交渉には、タイミングや伝えたい事項をあらかじめしっかり決めてから臨むことをおすすめします。
 

出典

厚生労働省 令和4年雇用動向調査結果の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集