更新日: 2024.10.21 貯金

約300万円タンス預金しています。これから預金するお金は面倒でも「すべて新紙幣」にするべきでしょうか?

約300万円タンス預金しています。これから預金するお金は面倒でも「すべて新紙幣」にするべきでしょうか?
2024年7月より、新紙幣が発行されています。旧紙幣をタンス預金している方は、旧紙幣がこれまで通りに使用できるか不安を感じていないでしょうか。しかし、新紙幣が発行されても旧紙幣はこれまでと同様に使用できるので、心配する必要はありません。
 
本記事では、タンス預金している旧紙幣を保有し続けるリスクや、新紙幣に交換する方法について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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タンス預金と「新紙幣問題」。旧紙幣にリスクはあるの?

基本的に、従来の旧紙幣は引き続き通用するため、そのままタンス預金にしても特段問題はありません。昨今はキャッシュレス化が進んでいるとはいえ、ある程度の現金を持っておくと安心できるでしょう。
 
財務省によると、現在発行されていない紙幣でも、以下の紙幣は現在も使用できます。

●旧壱円券(大黒天:明治18年発行)
●改造壱円券(武内宿禰:明治22年発行)
●壱円券(武内宿禰:昭和18年発行)
●壱円券(二宮尊徳:昭和21年発行)
●五円券(彩文模様:昭和21年発行)
●拾円券(国会議事堂:昭和21年発行)
●百円券(聖徳太子:昭和21年発行)
●五拾円券(高橋是清:昭和26年発行)
●百円券(板垣退助:昭和28年発行)
●五百円券(岩倉具視:昭和26年発行)
●千円券(聖徳太子:昭和25年発行)
●五百円券(岩倉具視:昭和44年発行)
●千円券(伊藤博文:昭和38年発行)
●五千円券(聖徳太子:昭和32年発行)
●一万円券(聖徳太子:昭和33年発行)
●千円券(夏目漱石:昭和59年発行)
●五千円券(新渡戸稲造:昭和59年発行)
●一万円券(福沢諭吉:昭和59年発行)

旧紙幣を持ち続けるリスクはそこまで大きくありませんが、自動販売機や食券機などでは使えなくなる恐れがあります。新紙幣の発行から時間が経過すると、店頭で支払う際に嫌がられてしまうかもしれません。
 
タンス預金で保有し続けるリスクとしては、昨今はインフレが進んでいるため、実質的な価値が失われてしまう点が挙げられます。仮に4%の物価上昇が続いたとすると、20年後にはタンス預金の価値は半分以下になる計算です。
 
また、災害で家が損壊してしまうと、タンス預金が失われてしまうリスクもあります。さらに、盗難リスクに遭ってしまうリスクも無視できません。
 
タンス預金を銀行預金にすれば、わずかとはいえ金利による利息収入を得られます。また、紛失や盗難リスクにも対応できるため、タンス預金より安心できる保管先といえるでしょう。
 

旧紙幣を新紙幣に交換する方法は?

旧紙幣を新紙幣に交換したい場合、2024年7月3日以降、金融機関の窓口やATMで行えます。一度に交換できる枚数や手数料の有無などは金融機関ごとに異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
 
なお、日本銀行では汚染や損傷などの理由により使用することが困難となった日本銀行券の引き換えは行っていますが、両替や新紙幣への単純な交換は行っていません。
 

紙幣の交換に関する詐欺に注意

新紙幣の発行に伴って、「旧紙幣は使えない」「旧紙幣を新紙幣と交換する」などとかたり、紙幣をだまし取ろうとする事例の発生が予想されています。
 
「旧紙幣が使えなくなるから」と言われて交換を求められたり、金融機関の職員を装った者から「新紙幣と交換する」と言われて交換を求められたりしたら、詐欺の可能性が非常に高いでしょう。
 
新紙幣が発行された後も旧紙幣は使えるため、旧紙幣の交換を持ちかけられても応じてはいけません。金融機関や行政機関が新紙幣について交換を求めることはない点を知っておけば、詐欺に遭うリスクを軽減できます。
 
新紙幣に関する不審な電話やメール、訪問があった場合は、警察か消費生活センターに相談しましょう。
 

まとめ

旧紙幣のタンス預金に関して、急いで新紙幣にする必要はありません。旧紙幣も変わらず価値を有しているため、通常通り使用できます。ただし、タンス預金にすると利息を受け取れなかったり、紛失や盗難のリスクがあったりする点に注意が必要です。
 
旧紙幣から新紙幣への交換は金融機関で行えるため、必要に応じて交換するとよいでしょう。
 

出典

財務省 昔のお金は使えますか
日本銀行 新券発行開始後の引換えに関する留意事項について
財務省 新しい紙幣はどこで手に入れられますか
独立行政法人国民生活センター 新紙幣発行に伴うトラブルにご注意ください
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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