更新日: 2024.11.13 その他家計

私の母は、電子レンジに「2個まとめて」入れてチンしてます。個別に温めるより節約になるのでしょうか?

私の母は、電子レンジに「2個まとめて」入れてチンしてます。個別に温めるより節約になるのでしょうか?
家電製品は、使い方によって電気代に影響しやすく、電子レンジもその中の一つです。
 
では、電子レンジを使用する際に、1個ずつ温めるか2個まとめて温めるかで電気代の節約効果はあるのでしょうか。
 
今回は、電子レンジで個別に温めたときと2個まとめて温めたときの電気代に差があるかを調べました。電子レンジで賢く節約できる方法もご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

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1個ずつ温めた場合と2個まとめた場合の電気代に差はあるのか

結論を述べると、1個ずつ温めても、2個まとめて温めても、電気代に大きな差は生まれません。というのも、1個あたりの温めに必要な熱量と時間に変動はないため、2個同時に温める場合は1個温めるときの倍の時間が必要になるからです。
 
電気代は以下の計算式で求められます。
 
消費電力(ワット数)×温め時間(時間)÷1000×電気料金単価(1キロワットアワーに対する料金単価)
 
電気料金単価は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が算出した目安単価である31円/キロワットアワーを使用します。この式に当てはめると、例えば、1個温めるのに500ワットで60秒必要であった場合、電気代は約0.3円です。
 
2個同時に温める場合、倍の時間が必要になるため、電気代は約0.5円になります。1個ずつ温めても、電気代は同じになるため、節約にはなりにくいでしょう。
 

電子レンジはどのように食品を温めているのか|1個ずつと2個同時、どちらの方がしっかり温められる?

電子レンジは、マイクロ波を利用して食品を温める仕組みです。マイクロ波は食品内部の水分子を振動させ、摩擦熱を発生させる役割を果たしており、全体に熱が広がることで食品が温まります。
 
マイクロ波は壁で反射して食品に届くため、360度マイクロ波が届く状態にしておいた方が、効率よく食品を温められます。そのため、1個ずつ温めた方が、マイクロ波を満遍なく受けられるため、食品全体が均一に温められるでしょう。
 
2個まとめて温める場合は、くっつけて並べるのではなく少し間隔を空けてセットすることがおすすめです。食品を離してセットすることで、反射したマイクロ波が食品に届きやすくなります。
 
現在は、メーカーによって2個同時に温められる機能がついた電子レンジも出ているため、時短のためにまとめて温めたい方は、同時温め機能付きの電子レンジを使用してもいいでしょう。
 

電子レンジを賢く使うと大幅節約になる?

温める個数による電気代の差はみられませんでしたが、電子レンジの使い方によっては大幅な節約効果が期待できます。経済産業省の資源エネルギー庁では、料理の下ごしらえや仕上げに電子レンジを活用する方法を推奨しています。
 
例えば、野菜の下ごしらえをする場合、ガスコンロから電子レンジに変えると、光熱費がかなりおさえられます。同庁によると、100グラムの食材を、1リットルの水(27度程度)に入れ沸騰させ煮る場合と、電子レンジで下ごしらえをした場合の節約目安額(年間)は表1の通りです。
 
表1

野菜の種類 ガスコンロ
ガス代
電子レンジ
電気代
光熱費
節約目安額
葉野菜(ほうれん草やキャベツ) 1350円 410円 940円
根菜(じゃがいもや里芋) 1540円 680円 860円
果菜(ブロッコリーやカボチャ) 1470円 470円 1000円

出典:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約」を基に筆者作成
 
普段の調理方法を少し変えるだけで、簡単に光熱費が節約できます。また、普段から電子レンジをきれいにしておくことも大切です。電子レンジの内部をきれいに保つことでマイクロ波を食品にしっかり届けられるため、無駄な電気の使用を防げます。
 
電子レンジを賢く利用すれば、調理の時短になるだけではなく節約も狙えるでしょう。
 

個別に温めても2個同時にチンしても電気代は変わらない|賢い使い方で節約しよう

電子レンジで2個まとめて温めるときは、個別に温めるときの倍の時間がかかるため、電気代の差はほとんどないことが想定されます。
 
2個同時に温める際は、食品の置く場所を離すとむらなく温めやすくなります。一部が温まらずに何度も温め直す方が電気代はかさむため、同時に電子レンジで温める際はぜひ試してみてください。
 
また、電子レンジは使い方によって大幅な節約効果が期待できます。料理の下ごしらえや仕上げで使用する方法を国も推奨しているため、調理の時短をしながら光熱費が節約できる可能性があります。ライフスタイルや調理方法に合わせて、賢く電子レンジを使用しましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 電子レンジ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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