更新日: 2024.11.26 働き方

Z世代の6割は「私生活の充実」を重視しているって本当ですか? 私の娘も「のんびり働きたい」と言っていましたが、十分に稼げているのか心配です…。

Z世代の6割は「私生活の充実」を重視しているって本当ですか? 私の娘も「のんびり働きたい」と言っていましたが、十分に稼げているのか心配です…。
Z世代の約6割が「私生活の充実」を重視していると言われています。この世代は、仕事とプライベートのバランスを大切にし、「のんびり働きたい」という希望を抱いているようです。今回は、Z世代の価値観の変化ついて考えていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

Z世代の特徴

明確な定義はないものの、Z世代とは1990年半ばから2010年代生まれの世代を指します。この世代は情報に多く接しているため、ミドル世代以上とはさまざまな違いが見られます。もちろん個人差はありますが、以下のような傾向が指摘されています。
 

メディアからの距離感

Z世代は、情報収集のスタイルが従来の世代とは異なります。特に、テレビよりもYouTubeやSNSなどのインターネット利用が主流で、特に若い世代ほどその傾向が強いです。
 
この世代は新聞やテレビではなくWebメディアでの情報収集が一般的で、自分にとって有益な情報を得やすくなっています。
 

社会問題への意識

Z世代は、他の世代に比べて社会問題への関心が高い傾向にあります。SDGsなどの環境問題や多様性に関する考え方に早くから触れており、また、東日本大震災などの大きな災害の影響も受けているため、社会的な課題に対して敏感です。
 

Z世代の働き方に関する意識調査

株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」が行った「Z世代の仕事に関する意識調査」によれば、理想の働き方についての結果は表1の通りでした。
 
表1

理想の働き方
好きなことでお金を稼ぐ 38.9%
場所にとらわれずに働ける 38.7%
週休3日制 34.3%
副業ができる 21.7%
フリーランス・個人事業主として働く 12.9%

SHIBUYA109 lab. Z世代の仕事に関する意識調査 「理想の働き方」を基に筆者作成
 
これらの結果から、Z世代の働き方に対する価値観が、従来の労働観とは異なることが明確です。また、仕事の価値観についての結果は表2の通りでした。
 
表2

仕事に関する価値観
「仕事の充実」よりもプライベートを充実させて生きていきたい 68.1%
「仕事で人生を充実させる」よりも仕事は私生活をするための資金集めの手段だ 63.8%
働くのは「会社のため」ではなく「自分のため」 74.2%

SHIBUYA109 lab. Z世代の仕事に関する意識調査 「仕事の価値観」を基に筆者作成
 
Z世代が仕事に対して持つ価値観が、従来の「仕事を通じた自己実現」や「会社のために働く」という考え方とは大きく異なり、会社ではなく自分、プライベート重視であることが分かります。
 

給与に対するZ世代の不満の実態

次に、給与に対するZ世代の不満についての調査結果を紹介します。One人事株式会社が行ったZ世代を対象とした「会社からの評価に関する調査」では、自分の給与について約60%のZ世代が「低い」と感じていることが分かりました。
 
主な理由としては、「物価が上昇しているのに昔ながらの給与額」「基本給が上がらない」「残業しなければ手取りが20万円に達しない」「労働量に対して賃金が釣り合っていない」「負担する責任に対して報酬が不十分」といった意見が寄せられました。
 
一方、「高い」と答えた人は11.3%と少数派でした。
 

Z世代が目指す理想の年収

最後に、Z世代が理想とする年収についての調査結果を紹介します。
 
ヒューマンホールディングスが行った「Z世代の仕事観と自己実現に関する調査」では、将来目指す年収を尋ねたところ、男女ともに「400万~500万円」(男性14.6%、女性18.8%)が最も多く、次に「500万~600万円」(男性14.4%、女性18.4%)が続きました。
 
男女間での目標年収において大きな差はなく、男女ともに似た範囲の年収を目指しています。このことから、性別に関係なく、Z世代全体が安定した収入を重要視していることが見て取れます。
 

Z世代の約6割が「私生活の充実」を重視しているという調査結果は事実

Z世代は、従来のように「仕事が人生の中心」とする考え方よりも、プライベートを優先し、「のんびり働きたい」「仕事は生活を支えるための手段」と考える人が多い傾向があります。
 
ただし、一方で収入の面で不安を抱える若者も多く、Z世代の約6割が現在の給与に満足していないと答えています。これは、物価の上昇や給与水準が生活に見合わないと感じているためです。
 
希望する働き方と収入のバランスがとれるよう、長期的なキャリア設計や必要なスキルアップについて親子で話し合うと、収入の安定を図りながら私生活も充実できる道が見つかるかもしれません。
 

出典

SHIBUYA109 lab.調べ 「 Z世代の仕事に関する意識調査」(PR TIMES)
One人事株式会社 【Z世代調査】給与や賞与にも影響する!?Z世代に聞いた!「会社からの評価に関する調査」(PR TIMES)
ヒューマンホールディングス Z世代の仕事観と自分らしさに関する調査2024 vol.1 将来の目標年収は「400~500万円」が最多/Z世代が考える「自分らしい働き方」とは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集