「趣味にお金をかけすぎて貯金ゼロ…」そんな人が無理なくお金を貯める方法とは?
配信日: 2025.02.11

本記事で、一緒に考えてみましょう。

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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現状把握
趣味が多いと楽しみも多く、充実した日々を送られていることでしょう。それを無理にやめる必要はありません。むしろ、趣味を楽しみながら貯金を殖やすことは、少し工夫をするだけ実現可能です。
手順は、健康診断と同じです。まず、現状把握から始めましょう。収支状況の一例は、以下のとおりです。
<収入>
年収:500万円、手取り:約35万円/月
<主な支出(概算)>
家賃:9万円
食費:4万円
光熱費・通信費:3万円
趣味費用(ゴルフとお茶関連):7万円
雑費・交際費:5万円
その他:2万円
<貯金>
0円
具体的な目標を決める
現状を把握したうえで、具体的な目標を決めましょう。これもダイエットと同様、何となく「ダイエットしたい」というより「いつまでに何キロ絞りたいか」としたほうが、具体的な行動が立てやすくなります。
今まで、何となく出費してきたので、いきなり高い目標ではなく、達成しやすいレベル、例えば、以下のような目標なら挫折するリスクもなくなります。
■短期目標: 今年中に10万円貯める
■中期目標: 3年以内に30万円貯める
具体的な貯金の方法
取り組みやすい貯金の方法として、以下の4つを紹介します。
(1)先取り貯金をする
給料日後に、一定額を「あらかじめ」貯金用口座に移す方法です。例えば、毎月1万円を自動的に積み立てる仕組みを作ると、気づかないうちに貯まります。1万円が難しい場合は、まず5000円から始めてもOKです。ただし、一度決めた金額は、安易に変更できないようにしましょう。
(2)趣味予算を設定する
趣味に使える金額を、あらかじめ決めておきましょう。例えば、ゴルフであればラウンドする頻度を少し落とし、「月額のうち趣味予算は2万円まで」などと設定し、その範囲内で楽しむ工夫をします。
(3)「プチ節約」を習慣化する
毎日の生活で、無理なく節約できるポイントを見つけてみましょう。最初は「面倒だ」「ケチくさい」などと思っていても、毎日行って習慣化すると、新たな発見や楽しみになることもあるかもしれません。
■外食を減らして自炊する
自分なりの健康的なレシピを考えるのも、一石二鳥になります。
■通信プロバイダーやサブスクサービスを見直す
通信プロバイダーは、一度契約すると、なかなか見直したり変更したりすることはないかもしれませんが、現在の契約状況と比較して、大きく料金が変わるようであれば検討しましょう。また、あまり利用していないのに自動継続になっているサービスはないでしょうか? サブスクはいつでも再開できますから、休止を検討できるものがないか見直してみましょう。
■趣味の道具やグッズを中古で買う
すべてを新しいものでそろえなくても、中古品で間に合うものがあれば検討してみるのもいいでしょう。
(4)キャッシュバックやポイントを活用
クレジットカードやキャッシュレス決済のポイント還元を利用して、貯金用の口座にその分を回すのも効果的です。ポイ活を、お得にショッピングやサービスを利用しているという話もよく聞きます。
まとめ
お金との付き合いは、働くことよりも長く、一生続く取り組みです。家計運営をうまくできるようになるには、ストレスなく習慣化させることがコツとなります。一時的に我慢しても、目標達成(例えば旅行や自動車購入など)ができたら、また元に戻ってしまうものです。「あまり意識していないけれど、気がついたら貯まっていた」というのが理想です。
時間はかかるかもしれませんが、「お金が貯まる体質改善」に向けて少しずつ始めていきましょう。
執筆者:柴沼直美
CFP(R)認定者