「初任給20万円」で「都内一人暮らし」は可能? 「家賃と生活費」はどれくらいかかる?
配信日: 2025.02.12

今回は、初任給20万円で都内一人暮らしはできるのかについて、家賃相場や生活費の観点からご紹介します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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初任給20万円で都内一人暮らしはできる?
総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)」によると、単身世帯の月間平均支出は16万7620円です。この金額だけ見れば、初任給20万円で都内の一人暮らしはできると考えられるでしょう。
しかし、ここで紹介している平均支出は、全国の平均金額です。そのため、都内の場合は家賃や物価が高く、20万円では不足するかもしれません。さらに、初任給からは健康保険料と厚生年金保険料が引かれていないことが多いため、2ヶ月目以降の手取りはさらに少なくなる可能性もあります。
上記を加味したうえで、ここからは家賃相場と生活費の2つに焦点を合わせて、都内で一人暮らしが可能かを見ていきましょう。
家賃相場
まず、家賃は手取り額の3分の1が理想とされています。初任給が20万円の場合、2ヶ月目以降の手取り額は16万円程度になると考えられるでしょう。このことから、5万円程度の家賃であれば問題なく支払えると想定できます。
都内の場合、どのエリアに住むかによっても金額は異なりますが、おおよそ8~12万円が家賃の目安になるようです。このことから、3分の1が目安と言われている家賃と比較した場合、3~7万円程度オーバーしてしまう可能性があります。
もし、都内で家を借りるのであれば、できるだけ安い地域を選ぶようにしましょう。23区外の場所を選べば、5万円以下で借りられる地域もあるようです。
生活費
都内で一人暮らしをする場合、食料や光熱費なども自分の給料から支払う必要があります。総務省統計局「家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)」によると、単身世帯のおもな生活費の内訳は以下の通りです。
・食料:4万6391円
・水道光熱費:1万3045円
・家具・家事用品:5955円
・被服・履物:4712円
・保健医療:7426円
・交通・通信:2万1796円
・教養娯楽:1万9425円
・そのほかの消費支出:2万5051円
これらの金額を合計すると、14万3801円となります。都内の家賃を8万円と仮定した場合、合計額は22万3801円となるため、額面上の金額もオーバーしてしまうと考えられるでしょう。
もし、都内で一人暮らしをするのであれば、可能な限り出費をおさえる必要があります。例えば、家賃の安い地域に住んだり、自炊して食費をおさえたりなど、自分にできることを実践してみてください。
初任給20万円で都内一人暮らしをする場合、出費をおさえる必要があると考えられる
都内で一人暮らしをしようとする場合、家賃を8万円と仮定しても合計額は22万3801円となります。初任給が20万円の場合、手取りは16万円程度になると想定できるため、6万円程度、またはそれ以上オーバーしてしまう可能性もあるでしょう。
ただし、家賃は地域によって大きく変動するようです。特に、23区は家賃が高い傾向にあるようなので、少し外れた地域を選べば、5万円以下の物件が見つかるかもしれません。
また、生活費についても食費をおさえるために自炊したり、使用する携帯会社やインターネット会社などにこだわったりしてみるのもよいでしょう。自分ができることに取り組めば、初任給の範囲でも、都内で一人暮らしができるかもしれません。
出典
総務省統計局 家計調査報告〔家計収支編〕2023年(令和5年)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー