退職検討理由にはどんなものがある?やめずに働き続ける理由についても解説
配信日: 2025.02.22


執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次 [非表示]
退職理由の実態調査:働く環境や人間関係が大きな影響
株式会社GOLD CAREERは、無作為に抽出した男女697名を対象に、退職理由に関する調査を実施しました。その結果は表1の通りです。
表1
退職理由 | 票数 | 割合 |
---|---|---|
健康への影響 | 270 | 13% |
健康への影響 | 208 | 10% |
労働条件への不満 | 181 | 8.7% |
給与が低い | 133 | 6.4% |
上司や経営陣の仕事の進め方が合わない | 128 | 6.2% |
希望する業務ではなかった | 122 | 5.9% |
企業の将来性への不安 | 118 | 5.7% |
ノルマや責任の重さ | 100 | 4.8% |
ライフイベントの影響 | 99 | 4.8% |
ハラスメントの被害 | 95 | 4.6% |
仕事にやりがいや達成感を感じなかった | 85 | 4.1% |
キャリアアップを望んでいた | 83 | 4% |
職場の雰囲気が合わなかった | 77 | 3.7% |
業務が上手くこなせず自信を失った | 73 | 3.5% |
成長の実感が得られなかった | 59 | 2.8% |
出典:gold-career「退職理由ランキング調査」を基に筆者作成
そのほか、「昇進や評価の制度に不満があった」(47名・2.3%)、「勤務地が遠かった」(42名・2.0%)、「会社の方針や経営状況の変化」(41名・2.0%)、「家庭の事情」(39名・1.9%)、「雇用形態への不満」(20名・1.0%)、「倒産」(10名・0.5%)、「リストラ」(9名・0.4%)といった理由も一定数存在しました。
この調査から、肉体的・精神的な負担が退職の大きな要因になっていることが分かります。「人間関係の悪化」や「労働条件への不満」など、職場環境が退職の決定的な要因となるケースが多いことも明らかになりました。
「給与が低い」との回答もあったものの、割合は6.4%にとどまり、金銭面よりも働く環境や人間関係が退職の主な理由であることが示されています。
ミドル世代の「働く理由」は
ミドル世代向け転職サイト『ミドルの転職』では、35歳以上のユーザーを対象に「働く理由」に関するアンケートを実施し、1953名から回答を得ました。その結果、「収入を得るため」が最も多く(95%)、次いで「自分の能力や人間性を高めるため」(51%)、「仕事を通じて社会に貢献するため」(47%)が上位に挙がっています。
年収別にみると、年収1000万円以上の層では「自分の能力や人間性を高めるため」(63%)や「仕事を通じて社会に貢献するため」(57%)と答えた割合が、1000万円未満の層よりも高い傾向が見られました。
ミドル世代の働く目的には収入の確保が最優先である一方で、年収が高い層ほど自己成長や社会貢献を重視する傾向があることが分かります。
新人・若手が辞めずに働き続けている理由
リクルートは新人・若手の早期離職に関する実態調査を実施しました。新人や若手が現在の職場に留まる理由として上位に挙げられたのは、「転職を考えてはいるものの、リスクがあると感じる」(21.3%)、「会社の経営が安定している」(18.0%)、「転職を検討しているが、希望に合う条件の仕事が見つからない」(14.2%)といった意見です。
この結果から、新人や若手が転職を慎重に考えていることが分かります。
退職を考える理由は、主に 職場環境や人間関係が大きく影響 している
退職を考える理由はさまざまですが、主に 職場環境や人間関係が大きく影響 していることが調査から明らかになっています。「健康への影響」「人間関係の悪化」「労働条件への不満」といった要因が多く、給与面よりも職場の環境が退職の決定要因になりやすいことが分かりました。
働き続ける理由も世代や立場によって異なります。ミドル世代 では「収入の確保」が最も重視されるものの、年収が高い層ほど自己成長や社会貢献を意識 する傾向があります。新人・若手 は転職を考えつつも、「リスクを感じる」「条件に合う仕事が見つからない」といった理由で慎重に判断しているケースが多いようです。
このように、退職を考える理由と働き続ける理由は、それぞれの状況や価値観によって異なりますが、職場環境や収入の安定が重要な要素であることが共通しています。
出典
gold-career 【退職理由ランキング調査】男性・女性別に紹介|円満退職するには?
エン・ジャパン株式会社 ミドルに聞く「働く理由」意識調査
リクルート なぜ早期離職は起こるのか?離職理由や留まる理由を紹介
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー