ライドシェアのアルバイトで奨学金を返済できる?アルバイトの際の注意点も解説!
配信日: 2025.02.22

一般的なアルバイトやパートと比べ、時給が高い傾向があり、そのお金で奨学金を返済しようと考えている人もいるかもしれません。
そこで今回は、ライドシェアでどのくらいのお金を稼げるのか、奨学金の返済に充てることは可能かどうかなどについて解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ライドシェアとは
ライドシェアには、おもにタクシー会社が運営している「自家用車活用事業」と、自治体やNPOが運営を行う「自家用有償旅客運送制度」の2種類があり、日本版ライドシェアはおもに「自家用車活用事業」のことを指しているようです。
ライドシェアが始まったことで、一定の地域・時間帯であれば、タクシー会社に雇用された一般の人が自家用車を活用してタクシーのような送迎サービスを行い、収入を得られるようになりました。
ライドシェアの仕事は、第一種運転免許(もしくは第二種運転免許)を取得してから1年以上経過していて、過去2年間無事故で運転免許の停止処分も受けていない人であれば、基本的に誰でも応募できるとされているようです。
なお、厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和4年度分結果確報」によると、令和4年のパートタイム労働者の平均時給は1242円でした。それに対しライドシェアは、時給1400円+手当1時間400円+歩合や、時給2000円+歩合制を支払っているタクシー会社があるなど、かなり条件がよい傾向にあるようです。
奨学金の現状
独立行政法人日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査結果」によると、種類を問わず日本学生支援機構の奨学金を受給している人の割合は、表1のようになります。
表1
2016年 | 2018年 | 2020年 | 2022年 | |
---|---|---|---|---|
受給者の割合 | 42.3% | 41.6% | 44.1% | 48.5% |
※独立行政法人日本学生支援機構「令和4年度 学生生活調査結果」を基に筆者作成
このように、奨学金の受給者は年々増加しており、2022年の時点で、48.5%とおよそ2人に1人が受給している状況です。
ライドシェアバイトで奨学金は返済できるのか
2022年に行われた労働者福祉中央協議会の「奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書」によると、奨学金の借入総額の平均は310万円、平均返済期間は14.5年です。
単純に計算すると、年間支払う額はおよそ21万円、ひと月当たり1万8000円弱支払うことになります。もしも時給2000円で働いたとすると、ひと月に9時間働けば返済できる計算です。
平均時給1242円のパートタイムなどであれば、ひと月に14時間以上働かなければならないことを考えると、ライドシェアバイトの方がスピーディに返済できる可能性があるといえるでしょう。また、タクシー会社の中には、ライドシェアバイトを「奨学金返済プラン」として次のように掲げている会社もあるようです。
・高時給で奨学金返済を早める
・大学卒業後の就職先としてタクシー業界を選択しやすくなるよう、第2種運転免許取得費用を会社側が負担
さらに、学生の間にタクシードライバーとして就職(面接あり)することも可能としているようです。
ライドシェアバイトの注意点
ただし、ライドシェアバイトは、注意しなければならない点もあります。
ライドシェアは基本的に、タクシーが足りていないエリアや時間帯で需要がある仕事です。そのため必要に応じて順次サービス展開されており、現段階では東京・横浜・名古屋・大阪などの大都市圏や、金沢・軽井沢町・静岡など一部の地域でしか仕事ができません。
住んでいる地域が、指定された範囲外であれば、そもそもライドシェアの仕事自体ができない場合があります。ライドシェアをしているエリアでも、自身が都合のよい時間帯と、ライドシェアが稼働可能な時間帯が異なった場合は、仕事をするのは難しいと考えられます。
ライドシェアバイトで奨学金を返済できる可能性もある
ライドシェアバイトで、奨学金の返済をすることは不可能ではありません。ただしライドシェアできる地域や時間帯が決められているため、それ以外の地域に住んでいる人や、働ける時間帯が合わない人は、返済分を稼ぐことが難しい可能性があります。
さまざまな制約をクリアしているかどうかを、まずはチェックする必要があるでしょう。
出典
厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和4年分結果確報
独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査結果
労働者福祉中央協議会 奨学金や教育費負担に関するアンケート報告書
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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