「アルバイト」と「パート」に明確な違いはある? 「パートタイム・有期雇用労働法」で定義を確認
配信日: 2025.02.23

本記事では、アルバイトとパートの違いや定義について解説します。また、アルバイト・パートとして働くメリットや待遇についても触れます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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パートとアルバイトの違いとは
パートとアルバイトはどちらも正社員に比べて短時間勤務の形態であり、法律上では明確な違いはないものの、実際にはいくつかの違いがあります。
一般的に、パートは主に中高年層が家庭や生活と両立しやすいように働く形態を指し、アルバイトは若年層が学業や趣味の合間に働く形態となる場合もあるようです。しかし、雇用契約や働き方によって使い分けられることが多いものの、法的には明確な違いはなく、同じパートタイム労働者です。
企業によっては、同じ仕事内容でも「パート」と「アルバイト」の呼称が異なる場合があります。例えば、同じスーパーで働く人でも、シフトの自由度や勤務時間の違いによって呼び方が変わることがあります。
また、福利厚生や昇給制度の適用が異なる場合もあり、パートは長期的な雇用を前提にしていることが多いのに対し、アルバイトは短期的な雇用が一般的です。
パートタイム・有期雇用労働法における定義
パートタイム・有期雇用労働法は、パートタイム労働者や有期契約労働者の労働条件を正社員と比較して不当に差別されないようにするための法律です。この法律では、パートタイム労働者とは「正社員に比べて所定労働時間が短い労働者」を指し、有期雇用労働者とは「雇用期間があらかじめ定められている労働者」を指します。
この法律は、パートやアルバイトといった非正規雇用者が正社員と同様の待遇を受けることを促進することが目的です。具体的には、同一労働同一賃金の原則が適用され、仕事内容や責任が同等であれば賃金や福利厚生も同等であるべきとされています。これにより、パートやアルバイトでも公正な労働条件が保証されるようになっています。
アルバイト・パートのメリットとデメリット
パートやアルバイトのメリットは、柔軟な勤務時間や短時間勤務が可能である点です。特に家庭や学業と両立しやすい働き方ができるため、多様なライフスタイルに対応できます。また、未経験でも始めやすい仕事が多く、スキルや経験を積むための第一歩としても適しています。
一方、デメリットとしては、正社員に比べて賃金や福利厚生が劣る場合があることです。特にボーナスや退職金が支給されないことが多く、長期的な収入の安定性に欠ける場合があります。また、キャリアアップの機会が少ないことや、雇用の安定性が低いことも課題とされています。
職場でのパート・アルバイトの待遇
職場におけるパートやアルバイトの待遇は、企業の方針や業界によって大きく異なります。近年ではパートタイム・有期雇用労働法の影響もあり、正社員と同等の待遇を提供する企業が増えてきています。同一労働同一賃金の原則に基づき、仕事内容が正社員と同じ場合は賃金や福利厚生も同等に設定されることが求められているのも一因です。
しかし、実際には職場ごとの差が大きく、同じ業務をしていても待遇に差がある場合も少なくありません。特に中小企業では、制度が整備されていないことも多く、その場合は労働者が自ら権利を主張する必要があります。そのため、雇用契約書の内容をしっかり確認し、不明点があれば事前に確認することが重要です。
パートとアルバイトの違いと賢い選び方
パートとアルバイトは、働き方や雇用契約に違いがあるものの、法的には大きな差はありません。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分のライフスタイルやキャリアプランに合った働き方を選ぶことが重要です。
また、パートタイム・有期雇用労働法の理解を深めることで、公正な待遇を受ける権利を知り、よりよい労働環境を選ぶ手助けとなります。
職場での待遇は企業によって異なるため、事前に雇用契約の内容を確認し、不明点を解消しておくことが大切です。パートやアルバイトでも、公正な労働条件のもとで働くことで、安定した生活とキャリア形成が可能となります。
出典
厚生労働省 パートタイム・有期雇用労働法の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー