実家で「石油ストーブ」を使う高齢の両親。万一が心配なので「オイルヒーター」を贈りたいけど、費用はどれだけ変わる? メリット・デメリットもあわせて解説

配信日: 2025.02.23 更新日: 2025.02.25

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実家で「石油ストーブ」を使う高齢の両親。万一が心配なので「オイルヒーター」を贈りたいけど、費用はどれだけ変わる? メリット・デメリットもあわせて解説
高齢の家族が石油ストーブを使用していると、火災や一酸化炭素中毒のリスクが懸念される場合があります。そのため、安全面を考慮してオイルヒーターへの切り替えを検討している人もいるのではないでしょうか。
 
本記事では、石油ストーブとオイルヒーターの費用の差や、それぞれのメリット、デメリットを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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石油ストーブ・オイルヒーターの費用を比較

石油ストーブからオイルヒーターに買い換える際に気になるのが、費用の違いではないでしょうか。ここでは、それぞれの1時間あたりの費用を比較し、どちらが経済的なのかを見ていきます。
 

石油ストーブの1日あたりの費用

石油ストーブの1日あたりの費用は、灯油の消費量と使用時間、価格によって決まります。1日あたりの費用を求める際は、まず1時間あたりの灯油代を求める必要があります。
 
1時間あたりの灯油代の計算式は「燃料消費量(リットル/アワー)×使用時間(時間)×1リットルあたりの灯油価格(円/リットル)」です。2025年1月27日時点の灯油価格は、126.9円/リットルになります。
 
例えば、燃料消費量0.26リットル/アワーの石油ストーブを1時間使用した場合にかかる費用は、以下のように計算します。
 
・0.26リットル/アワー×1時間×126.9円/リットル=32.99円(約33円)
 
このように、石油ストーブの1時間あたりの費用(灯油代)は約33円です。
 

オイルヒーターの1日あたりの費用

オイルヒーターの1日あたりの費用は、消費電力と電気料金単価、使用時間によって決まります。石油ストーブと同様、まずは1時間あたりの費用を求めていきましょう。
 
計算式は「消費電力(ワット)×使用時間(時間)×電気料金単価(円/キロワットアワー)」です。2024年1月25日時点の電気料金単価は、平均31円/キロワットアワーになります。
 
例えば、1500ワットのオイルヒーターを1時間使用した場合にかかる費用は、以下のように計算します。
 
・1500ワット×1時間×31円/キロワットアワー=46.5円(約47円)
 
このように、オイルヒーターの1時間あたりの費用は約47円となります。石油ストーブと比較すると、約14円高くなることが分かります。
 
ただし、使用時間や灯油価格の変動によっては、石油ストーブのほうが高くなる可能性もあります。
 

石油ストーブのメリット・デメリット

石油ストーブの主なメリットは、以下のとおりです。

●光熱費を節約できる
●即暖性があり、暖房効率が優れている
●災害時でも使用できる

石油ストーブは電気を使わずに暖を取れるため、光熱費の節約や停電時の備えとしても有効です。即暖性も優れており、冬の寒い室内をすぐ暖めたい場合に効果的でしょう。また、灯油を確保できれば災害時でも使用できます。
 
ただし、灯油の補充に手間がかかる点や、一酸化炭素中毒が発生するリスクも考慮しなければなりません。石油ストーブを使う際は、定期的に換気を行いましょう。
 

オイルヒーターのメリット・デメリット

オイルヒーターの主なメリットは、以下のとおりです。

●一酸化炭素中毒や火災のリスクが低い
●温風が直接体に当たらない
●運転音が静かで寝室や子ども部屋でも快適に使用できる
●室内の乾燥を防げる

オイルヒーターは火を使わないため、一酸化炭素中毒や火災のリスクを軽減できます。また、温風が直接体に当たらないため、乾燥しにくく喉や肌への負担が少ないのもメリットです。運転音も静かで、寝室や子ども部屋での使用にも向いています。
 
ただし、即暖性が低く、電気代が高くなりやすい点には注意が必要です。長時間使用する際は、節約モードやタイマー機能を活用して電気代を抑えると良いでしょう。
 

石油ストーブかオイルヒーターか? 迷ったときの選び方

石油ストーブかオイルヒーターか、どちらを選ぶべきか迷った場合、使用環境や重視したいポイントを考慮すると判断しやすくなります。
 
例えば、光熱費の節約や暖房効率の良さを重視するなら、石油ストーブがおすすめです。ただし、石油ストーブは灯油をガソリンスタンドで調達する必要があります。車を持っていない人、足腰が不自由で移動が難しい人などはオイルヒーターが向いている場合があります。
 
一酸化炭素中毒や火災リスクの軽減など、安全面を重視するならオイルヒーターがおすすめです。暖房の風が直接当たると気分が悪くなってしまう、静かな環境で使いたい場合にも適しています。
 
ただし、電気代が高くなりやすい傾向があるため、光熱費の節約よりも安全面を重視したい場合に選ぶと良いでしょう。
 
このように、どちらを選ぶかは生活スタイルや設置環境、コストの許容範囲によって変わります。何を重視したいかを考えた上で、最適な暖房器具を選びましょう。
 

費用面・安全面を考慮して暖房器具を選ぼう

石油ストーブとオイルヒーターの1時間あたりの費用は、約14円の差があると分かりました。費用面だけで選ぶなら石油ストーブのほうがコストを抑えやすい場合がありますが、安全面を考慮するならオイルヒーターのほうが適していることもあります。
 
費用だけでなく、安全性や利便性、機能性を比較し、ライフスタイルに合った暖房器具を選びましょう。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査 給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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