雨水を利用して水道代を節約したい!「雨水タンク」の節水効果と初期費用
配信日: 2025.02.26

さらに、災害時の水源確保や水害対策としても効果が期待できます。
今回は、雨水タンクの仕組みや設置費用、節水効果についてまとめました。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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雨水タンクとは
雨水タンクの正式名称は「雨水貯留槽」で、建物の屋根に降り注いだ雨水を、竪どい(たてどい)などをつたって集水するシステムです。ためた雨水は、庭への散水や洗車など、さまざまな用途で活用できます。
さらに、豪雨時には雨水の一時的な貯留によって下水管への流入量を抑制し、治水対策設備としても役立ちます。
雨水タンクの設置費用
雨水タンクは、既存の竪どい(たてどい)に接続すれば、その日から雨水をためることが可能です。雨水タンクの設置は、自治体によっては設置費用の補助制度があり、実質的な負担を2万円程度にできる場合もあります。
また、市販の部材を組み合わせて自作することも選択肢の1つです。ホームセンターで販売している資材を使用すれば、自作で雨水タンクを作れます。
雨水タンクの節水効果
100平方メートルの屋根で集められる雨水は、年間約172トンとされています。1日約20リットル(年間約7立方メートル)使用した場合、年間約1910円の水道料金を節約可能です。
ただし、実際の貯水量はタンクの容量や降雨パターンによって変動します。また、大雨時にはタンクの容量を超えた水がオーバーフローとして排出される可能性があるため、すべての雨水を活用できるわけではないことを考慮しておきましょう。
雨水タンクのメリット
ここからは、雨水タンクのメリットについて解説します。
災害時の水源確保ができる
災害時、電気・ガス・水道などのライフラインのなかでも、水道は生活に重要です。飲料水のストックがあっても、トイレやお風呂などの生活用水を確保することも考えなければなりません。
雨水タンクを活用すれば、いざというときの「水がめ」として必要な水を確保できます。生活に必要な最低限の水の量は、1日一人あたり50リットルとされているため、雨水タンクは災害時の重要な備えとなるのです。
水害リスクを低減できる
雨水タンクを設置すれば、以下の点で豪雨時の浸水被害を軽減できます。
・一時的な貯水による下水道への流入量を抑制できる
・内水氾濫(下水道からの氾濫)の防止に貢献できる
・雨水の流出時間を遅らせることで、ピーク時の水量を分散できる
水タンクは日常的な節水効果だけでなく、水害対策のうえでも重要な役割を果たします。
雨水タンクのを使用する際の注意点
雨水タンクにたまった雨水を、飲料水や料理などへ使用するのは控えましょう。食中毒のおそれがあります。
また、タンク本体の耐用年数は、通常の使用状況下で10年程度とされています。雨水タンクの種類によって、耐用年数や保証年数が異なるため、設置を検討する際は、事前に確認しましょう。
雨水タンクの設置費用は自治体の補助金で2万円程度におさえられる場合がある
今回は雨水タンクについて解説しました。雨水タンクは、建物の屋根に降った雨水を竪どいから集水して貯留するシステムで、庭への散水や洗車などに活用したり、災害時の水源確保として活用できたりします。
雨水タンクは、自治体の補助制度を利用すれば2万円程度で設置が可能です。1日約20リットル使用した場合、年間1910円の節水効果が期待できるのは雨水タンクの大きな魅力です。
出典
国土交通省 雨水の利用の推進に向けた取組 雨水活用のススメ (1・2ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー