炊飯器は「早炊き」モード。「エコ炊き」との違いはなんですか?また、普通炊きに比べ、電気代はどれだけかかるでしょうか?

配信日: 2025.02.27

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炊飯器は「早炊き」モード。「エコ炊き」との違いはなんですか?また、普通炊きに比べ、電気代はどれだけかかるでしょうか?
忙しい日に便利な「早炊き」モードは、「普通炊き」よりも短時間でご飯が炊けるため重宝します。一方で「エコ炊き」は、名前からすると電気代はお得そうですが、「早炊き」とどう違い、「普通炊き」と比べて電気代にどれくらいの差が出るのでしょうか。
 
「早炊き」と「エコ炊き」の機能性や電気代の違いを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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「早炊き」と「エコ炊き」の違い

簡単にいうと、「早炊き」は時間優先、「エコ炊き」は電気代優先のモードです。
 
「早炊き」モードは、短時間で炊き上げるために高い火力で加熱し、消費電力は「普通炊き」の約1.2~1.3倍と高くなるといわれています。
 
「エコ炊き」モードは、時間をかけてゆっくりと炊き上げます。吸水時間を長くとったり、火力を調整したりすることで電力消費を抑える工夫がされており、炊き上がりまでの時間は長くなりますが、電気代は「普通炊き」よりも安くなります。
 

普通炊きと電気代の比較

実際にどれくらい電気代に差が出るのでしょうか。ここでは象印マホービン株式会社「極め炊き NW-YB10」をもとに計算してみます。
 
この炊飯器で、1回1.0リットル(3カップ)当たりの消費電力や電気代を比較した数値を表1にまとめました。
 
なお、目安単価は、公益財団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電力料金の目安単価「31円/kWh」を使って電気代を算出し、「早炊き」は「普通炊き」よりも1.2倍の消費電力・消費電力量がかかるものとして計算しています。
 
表1

消費電力 消費電力量 炊き上がりまでの時間 電気代
普通炊き 約185W 220Wh 約47~54分 約5.7円
早炊き 約222W 264Wh 約27~34分 約6.9円
エコ炊飯 約119W 140Wh 約48~55分 約3.7円

出典:象印マホービン株式会社「極め炊き NW-YB10」の取扱説明書をもとに筆者作成
 
この結果から、「早炊き」は「普通炊き」より時間は短くても消費電力は高いため、「普通炊き」よりも電気代が約1円高くなることが分かりました。
 
一方、「エコ炊き」は炊飯に必要な時間が長くなるものの、消費電力を抑えられることで電気代が最も安くなる結果となっています。
 

炊飯器の電気代を節約するポイント

炊飯器の電気代を節約したい場合は、「エコ炊き」モードの使用以外にも、以下の工夫を取り入れてみてください。
 
まず、保温時間を短くします。保温時間分の消費電力が増えるため、すぐに食べないご飯は冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。冷凍保存は、ご飯をおいしい状態で保存できるためおすすめです。
 
また、毎日少量ずつ炊くのではなく、一度にまとめて炊いて冷凍保存することも節約として効果的です。
 
さらに、炊飯器内部が汚れていると熱伝導率が悪くなり、余分な電力を消費してしまいます。定期的に清掃してきれいな状態を保ち、効率よく炊飯できるようにしましょう。
 

炊飯器の選び方

炊飯器の機能も多様化しているため、ライフスタイルに合った機種を選ぶことがポイントです。
 
例えば、保温機能を使わずに冷凍ご飯を作る人向けの「冷凍ごはんコース」を搭載した炊飯器も販売されています。この機能は、電子レンジで温め直してもパサつきやベタつきが少なく、おいしく仕上がるよう設計されています。
 
また、一人暮らしであれば、容量の小さい3合ほどの炊飯器が適しています。一方、家族が多い場合には、保温時の電気代が抑えられる機種を選ぶのがおすすめです。
 

早炊きとエコ炊きをうまく使い分けよう

炊飯器の「早炊き」は時間優先、「エコ炊き」は電気代優先の機能です。それぞれの特性を理解し、ライフスタイルに合わせて使い分けることで、炊飯器をより便利に活用できます。
 
さらに「エコ炊き」モードの活用だけでなく、保温時間を短くしたり、まとめて炊いて冷凍保存したりするなどの工夫も、節約には重要です。
 
新しい炊飯器を選ぶ際は、消費電力や機能性に加えて、自身の生活スタイルやニーズを考慮した選択を心がけましょう。適切な炊飯器を選び、節約しながら食生活を楽しんでください。
 

出典

公益財団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 Q&A
象印マホービン株式会社 圧力IH炊飯ジャー NW-YB10・18
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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