「ストーブ」と「ヒーター」って、具体的に何が違うの? 部屋を暖める方法や、灯油代の違いについて教えて!
配信日: 2025.02.27

今回は、ストーブとヒーターの特徴について、選び方のポイントから実際の運転コストまで、詳しく解説していきます。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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暖房器具の基本的な違い
ストーブは燃料を燃焼させて熱を発生させる暖房器具です。主に灯油やガスを使用し、強力な暖房能力が特徴です。一方、ヒーターは電気を熱エネルギーに変換して暖めます。電気式の特徴として、運転音が静かで空気が乾燥しにくいというメリットがあります。
月々の費用と経済性
暖房器具の選び方で重要になるのが、実際の使用にかかる費用です。ここでは灯油ストーブと電気ヒーターの具体的なランニングコストを見ていきましょう。
灯油ストーブのコスト計算
灯油価格は地域や季節によって変動があります。経済産業省資源エネルギー庁の統計「石油製品価格調査」 によると、2024年1月時点の灯油価格は全国平均で1リットルあたり122.6円となっています。一般的な灯油ストーブの場合、1日8時間使用で約1リットルの灯油を消費するので、1日あたりの燃料代は約123円です。
電気ヒーターの電気代を考える
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している電力料金の目安単価は1kWhあたり31円(税込)です。電気ヒーターは、1000Wタイプを8時間使用した場合、1日あたり約248円の電気代がかかります。以下の表1で、主な暖房器具の1日あたりの運転コストを比較してみましょう。
表1
暖房器具の種類 | 消費電力/燃料 | 1日あたりのコスト |
---|---|---|
灯油ストーブ | 灯油1L/日 | 約123円 |
電気ヒーター(1000W) | 8kWh/日 | 約248円 |
経済産業省「石油製品価格調査」および電力料金単価を参考に筆者作成
表1から分かるように、灯油ストーブが最も経済的であり、電気ヒーターは比較的コストが高くなります。ただし、これらの費用は使用時間や設定温度によって変動するため注意が必要です。
部屋の広さと使用環境での選び方
暖房は使用環境に応じて選び分けることをおすすめします。
6畳未満の小部屋であれば電気ヒーターでも十分な暖かさを得ることが可能です。電気ヒーターは設置場所を選ばず、すぐに使い始められる手軽さがあります。特に子ども部屋や書斎など、比較的小さな個室での使用に適しています。
一方、10畳以上の広い空間や、急速な暖房が必要な場合は、暖房能力の高い灯油ストーブが最適です。リビングや和室など家族が集まる広い空間では、灯油ストーブの強力な暖房能力が効果を発揮します。また、朝方など室温が低い時間帯に急速に暖めたい場合も、灯油ストーブが便利です。
天井が高い部屋や、窓が多い空間では暖房能力の高い機種を選ぶ必要があります。また、家族構成や生活スタイルも考慮に入れましょう。高齢者がいる家庭では安全性を重視し、小さな子どもがいる場合は接触による事故を防ぐため、本体の表面温度が低い機種を選ぶことが大切です。
快適な暖房選びのポイント
暖房器具の選択は、使用する部屋の広さと家計への影響を考慮しましょう。灯油ストーブは1日あたり約123円と経済的で、10畳以上の広い空間でも効果的に暖房できます。一方、電気ヒーターは1日あたり約248円とコストは高めですが、設置が簡単で取り扱いが容易という特徴があります。
部屋の広さで選ぶ場合、6畳未満の小部屋では電気ヒーターが適しており、10畳以上の広い空間では灯油ストーブがおすすめです。ランニングコストでは灯油ストーブが優位ですが、電気ヒーターは料金変動が少ないため、計画的な家計管理がしやすいというメリットがあります。
最終的には、住環境や使用目的、家族構成に合わせて選択することが大切です。コストだけでなく、安全性や使いやすさも含めて総合的に判断しましょう。必要に応じて複数の暖房器具を組み合わせることで、より快適な暮らしになることでしょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査
経済産業省資源エネルギー庁 無理のない省エネ節約
全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー