「年金暮らし」の「夫婦」の「月の食費」はどのくらい? 趣味などに自由に使えるお金についても解説
配信日: 2025.02.27

この記事では、年金生活を送る夫婦の1ヶ月の食費の平均額や、趣味などに自由に使えるお金について解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年金暮らし夫婦の食費の平均
総務省統計局の「家計調査〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、高齢夫婦無職世帯(65歳以上)の月の食費は、平均で7万2930円です。年齢別の食費は表1の通りです。
表1
年齢 | 食費 |
---|---|
65~69歳 | 8万4720円 |
70~74歳 | 7万9042円 |
75~79歳 | 7万4975円 |
80~84歳 | 7万1367円 |
85歳~ | 6万8397円 |
※e-Stat 政府統計の総合窓口「家計調査 家計収支編 2023年」を基に筆者作成
食費以外の生活費
食費以外に、住居費や光熱費、通信費、医療費、介護費、交際費、趣味費などほかの生活費を合計すると、月々の支出はかなりの金額になります。
総務省統計局の「家計調査〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」による65歳以上の夫婦のみの無職世帯の各項目の支出平均額は、表2の通りです。
表2
消費支出 | 金額 |
---|---|
食料 | 7万2930円 |
住居 | 1万6827円 |
光熱・水道 | 2万2422円 |
家具・家事用品 | 1万477円 |
被服および履物 | 5159円 |
保健医療 | 1万6879円 |
交通・通信 | 3万729円 |
教養娯楽 | 2万4690円 |
その他の消費支出 | 5万839円 |
※総務省統計局「家計調査〔家計収支編〕2023年(令和5年)平均結果の概要」を基に筆者作成
医療費や介護費は、年齢とともに増加する傾向があります。特に、介護が必要になった場合、その費用は大きな負担となって家計を圧迫する可能性があるでしょう。
高齢夫婦無職世帯の消費支出の合計額は25万959円ですが、実収入の平均額は24万4580円なので収支としては赤字です。そのため、収入が少ない場合には生活費を節約しなくてはなりません。
生活費を節約する方法
自由に使えるお金を増やす方法として、支出の中でも割合が高い「食費」の節約がポイントです。自炊中心の生活にする、栄養価が高く安価な旬の食材を選ぶ、まとめ買いをするなどの工夫をすれば、食費を抑えられる可能性があります。
また、家賃の安い地域へ引っ越す、2人暮らし向けのコンパクトな住居に住み替える、断熱性の高い住宅に引っ越すことで光熱費を削減するなど、住居費や光熱費の見直しも有効となる場合があります。
さらに、携帯電話の契約先を格安SIMに乗り換える、不要なオプション契約を解除するなど、通信費を見直すことで節約につながることもあるでしょう。
これらの方法を組み合わせることで、月々の支出を抑え、趣味や交際費など自由に使えるお金を増やすことができる可能性があります。
趣味などに自由に使えるお金の重要性
家計調査では「教養娯楽」にかけている月の平均金額は2万4690円でした。
年金生活を送る上で、趣味や交際費などの自由に使えるお金は、生活の質を向上させる可能性があります。また、好きな趣味を楽しむことは、高齢者にとって衰えやすい「認知機能」の維持にも効果的であることが、国立長寿医療研究センターの調査でも報告されています。
ぜひ楽しめる趣味を作って、健康的な老後の生活を目指してみてはいかがでしょうか。
生活費を見直し、ゆとりのある老後を
年金暮らしの夫婦の食費は月に平均7万円程度ですが、生活スタイルによって大きく異なる可能性があります。食費だけでなく、住居費や医療費などの生活費全体を見直し、節約できる部分を見つけることが大切です。
生活費を節約しながら、趣味や交際費に使えるお金を増やし、より豊かな老後生活を送りましょう。
出典
総務省統計局 家計調査〔家計収支編〕2023年(令和5年)
e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査 家計収支編 2023年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー