水道代を節約のため「シャワーだけ」にしました。本当に節約になるのでしょうか?

配信日: 2025.03.26

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水道代を節約のため「シャワーだけ」にしました。本当に節約になるのでしょうか?
物価高や光熱費の上昇が続くなか、家計の見直しをする人が増えています。特に、毎日の生活で使う「水道代」は、節約しやすい分野として注目されています。その対策として、「お風呂にお湯をためず、シャワーだけに切り替えた」という声も多く聞かれますが、果たしてこれは本当に水道代の節約につながるのでしょうか?
 
今回は、シャワーと湯船の水使用量を比較しながら、どちらがどのくらいお得なのかを検証してみます。
FINANCIAL FIELD編集部

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本当にシャワーのほうが節約になる?

水道料金を計算するには、まずどれだけの水を使っているのかを知ることが大切です。まずは、湯船(浴槽)にお湯をためる場合とシャワーを使用する場合の水量について見てみましょう。
 

■湯船(浴槽)にお湯をためる場合

一般的な家庭用浴槽の容量は200~280リットル程度とされています。仮に200リットルを毎日ためると、1ヶ月で6000リットル(水道代の対象)を超えます。
 

■シャワーの場合

一般的にシャワーの水量は、1分あたり約12リットルとされています。10分間シャワーを浴びると、約120リットル使う計算になります。1ヶ月毎日続けた場合、3600リットルの使用です。
 
つまり、同じように毎日の入浴する場合でも、「シャワーのほうが湯船より40%ほど水の使用量が抑えることができる」ということになります。
 
この結果から、「では、シャワーだけにしよう」考える人もいるでしょう。ただし、家族の人数や使い方などによってシャワーが一概に節約になるとは言い切れません。
 
例えば湯船を使う場合、家族でお湯を共有すれば、1人あたりの水の使用量は減ります。4人家族で200リットルの浴槽の場合は、1人あたり50リットル。これに対し、上記の条件でシャワーを1人10分ずつ浴びれば、1人あたり120リットルと倍以上になります。
 
つまり、家族が多い家庭では湯船を順番に入るほうが、節約になるケースもあります。
 

実際にどのくらい水道代が変わる?

水道料金は地域によって差がありますが、1リットルあたり0.24円とした場合の水道代は以下のとおりです。

【例:1ヶ月の水道代】

●シャワーだけ:10分120リットル×30日=3600リットルの場合
 3600リットル×0.24円=864円
 
●毎日湯船:1日200リットル×30日=6000リットルの場合
 6000リットル×0.24円=1440円

このように、1ヶ月の水道代の差は600円となります。人によっては、思ったほど大きくないと感じるかもしれません。しかし、1年で見れば7000円以上の差になりますし、シャワーを必要以上に流しっぱなしにしない、節水シャワーヘッドを使うなど工夫をすれば、さらに削減可能です。
 

ガス代(お湯を沸かすエネルギー)も忘れずに

お湯を使う場合は水道代に加え、ガス代(または電気代)もかかります。実は、シャワーは「出している間ずっとお湯を作り続けている」ため、使い方によってはガス代がかさむこともあります。
 
一方、浴槽にお湯をためる場合は一度に大量のガスを使いますが、追いだき機能や保温機能を活用すれば意外と効率的という意見もあります。
 
節約効果を最大にするには、下記のような工夫が求められます。

●シャワーの時間を短くする
●節水シャワーヘッドを使う
●湯船は家族で共有し、入浴間隔はあけずに追いだきを最小限にする

つまり、水道代だけでなく、ガス代も含めて考えることが、より効果的な節約につながります。
 

シャワーか湯船かはあなたの家庭に合った方法を

水道代節約のために「シャワーだけ」にするという選択は、確かに効果があります。特に一人暮らしや2人世帯であれば、シャワーのみのほうがコストを抑えやすいです。一方で、家族が多い場合やシャワー時間が長くなりがちな人は、逆に湯船のほうが節約になる傾向にあります。
 
ただし、お湯を使う場合は水道代だけでなく、ガス代も考慮する必要があります。また、湯船につかったほうが体は温まり、健康やリラックス効果にもよいとされます。健康面やリラックス効果も含めて、自分たちにとっての“最適な入浴スタイル”を見つけることが、賢い節約への第一歩です。
 
シャワーか湯船につかるのはどちらがお得かは、家族構成や生活スタイルによって変わります。あなたやご家族にぴったりの入浴スタイルを見つけて、賢く節約生活を始めましょう。
 

出典

東京都水道局 もっと知りたい「水道」のこと
東京都水道局 水の上手な使い方
東京都水道局 節水について
経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭でできる省エネ 風呂給湯器
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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