一人暮らしの賃貸ではときどき「ブレーカー」が落ちます。契約アンペア数を上げるとどのくらい電気代は上がるのでしょうか?

配信日: 2025.03.30 更新日: 2025.04.02

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一人暮らしの賃貸ではときどき「ブレーカー」が落ちます。契約アンペア数を上げるとどのくらい電気代は上がるのでしょうか?
一人暮らしの賃貸住宅で、電子レンジやドライヤーを同時に使ったら突然ブレーカーが落ちて真っ暗に。そんな経験はありませんか?これは「契約アンペア数」が足りていないのが原因かもしれません。
 
本記事では、契約アンペア数とは何か、どれくらい電気代に影響するのか、一人暮らしに最適なアンペア数の目安、そして変更時の注意点まで、わかりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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ブレーカーが落ちる原因は「契約アンペア数」にあるかも

一人暮らしをしていてブレーカーが頻繁に落ちる場合、「契約アンペア数」が関係していることがあります。
 
契約アンペア数とは、家庭で同時に使用できる電気の量(電流の上限)を決める数値のことです。例えば、電子レンジやドライヤー、エアコンなどを同時に使うと、その合計の電流が契約アンペア数を超えてしまい、ブレーカーが落ちるのです。
 
東京電力の場合、契約アンペア数は10A、20A、30A…と段階的に設定されています。使用できる電力量が限られていると、ちょっとした家電の組み合わせでもすぐに容量オーバーになってしまいます。
 
「急に部屋が真っ暗になった」「家電の使い方に気を使いすぎて不便」と感じている人は、一度契約アンペア数を見直してみる価値があります。
 

契約アンペア数を上げると電気代はいくら増える?

契約アンペア数を上げると、「基本料金」が上がります。ただし、使った分に応じて支払う「電力量料金」は変わりません。東京電力の「従量電灯B」プランの基本料金は以下の通りです(2025年3月時点)。

●10A:311.75円
●15A:467.63円
●20A:623.50円
●30A:935.25円
●40A:1247.00円
●50A:1558.75円
●60A:1870.50円

例えば、20Aから30Aに契約を変更した場合、基本料金は月額で約311円増加します。年間で見ると約3732円の負担増になります。
 
電気代の全体的な負担としてはそこまで大きくありませんが、必要以上にアンペア数を上げると無駄な出費になってしまうため、自分の生活に合った契約が大切です。
 

一人暮らしにちょうどいいアンペア数の目安とは

一人暮らしで使用する家電の量は家庭によって異なりますが、以下のような目安があります。

●20A:洗濯機、冷蔵庫、照明、PC程度。電子レンジやドライヤーの同時使用には注意が必要。同時稼働できる家電製品は3台程度が目安。
●30A:基本的な家電に加えて、エアコンや電子レンジ、ドライヤーなどもストレスなく使用可能。
●40A以上:複数人の世帯向き。高出力の家電を多用する一人暮らしでなければ不要。

基本的には30Aにしておくと、日常生活でブレーカーが落ちる心配は少なくなります。ただし、家電をあまり使わない人なら20Aでも十分なケースもあります。
 

契約アンペア数を見直すときの注意点と対処法まとめ

契約アンペア数の変更は、多くの場合、電力会社に連絡するだけで可能です。スマートメーターが設置されている場合は遠隔で変更できます。アナログメーターの場合は工事が必要ですが、多くの場合はブレーカー交換だけで済み、費用はかからないケースがほとんどです。
 
ただし、変更する前に以下の点を確認しましょう。

●家電の使用状況を把握する(特に消費電力の高い機器)
●賃貸契約で電気設備の変更に制限がないか確認する
●基本料金の増加分とメリットを比較する

無駄な出費を防ぐためにも、まずは「本当にアンペア数を上げる必要があるのか?」を見極めることが重要です。
 

まとめ

一人暮らしでブレーカーがよく落ちる原因は、契約アンペア数の不足である可能性が高いです。アンペア数を上げれば快適になりますが、電気代の基本料金も上がるため、慎重に検討する必要があります。
 
自分の生活スタイルに合った契約アンペア数を選べば、無駄な出費を抑えつつ、快適な生活を送ることができます。まずは現在の使用状況を見直し、それでも不便を感じる場合は、電力会社に相談してみましょう。
 

出典

東京電力エナジーパートナー株式会社 従量電灯B・C
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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