大学生の息子が節約のために「水」でシャワーを浴びているようです。本当に節約になるのでしょうか?

配信日: 2025.04.15

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大学生の息子が節約のために「水」でシャワーを浴びているようです。本当に節約になるのでしょうか?
水でシャワーを浴びることは、家計に余裕がないときには光熱費の節約にはなるかもしれませんが、親心としては心配な面もあります。
 
特に、冬場の寒い時期は健康を損ねて医療費が発生してしまう可能性があるため、水シャワー以外の節約方法を教えてあげたほうがよいでしょう。
 
本記事では、水とお湯でシャワーを使用した際のガス代の違いやシャワー代の節約方法について紹介するので、ぜひアドバイスの参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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「水シャワー」と「お湯シャワー」のガス代を比較

このような行動の背景には、水とお湯でシャワーを使用した際のガス代を明確に把握していないことが関係している可能性があります。本項目では、水とお湯でシャワーを使用した際のガス代を比較します。
 
今回は、東京都内で都市ガスを利用していると仮定して計算を行いますので、シャワー代の目安として参考にしてください。
 

「水シャワー」の場合

水でシャワーを使用した場合はガス代がかかりません。そのため、ガス代は0円で済みます。もっとも、ガス代はかからなくても水道代はかかるので、シャワーにかかる水道代を計算する必要があります。
 
今回は水道代単価を、国土交通省が公表している全国平均である1リットルあたり0.2円とし、1分間で10リットルの水量を使用するシャワーを約15分間使用した場合で計算しましょう。
 
10(リットル)×15(分)×0.2(円/リットル)=30(円)
 
シャワーを水で使用した場合、1回の使用で約30円の水道代がかかります。
 

「お湯シャワー」の場合

お湯でシャワーを使用した場合のガス代を計算してみましょう。今回は、1分間で10リットルの水量を使用するシャワーを約15分間利用するとし、水道水の温度を15度から40度まで上げたと仮定します。
 
また、熱効率は80%とし、発熱量とガス代単価は約1万750キロカロリー、約161円/立方メートルを用います。
 
{40(度)-15(度)}×10(リットル)×15(分)÷{80(%)×1万750(キロカロリー)}×161(円/立方メートル)=約70(円)
 
40度のお湯で約15分間シャワーを使用する場合、1回につき約70円のガス代がかかると分かりました。水道代も合わせると、1回のシャワーで約100円の費用がかかります。
 

シャワーは温度が低いほど節約にはなる

お湯でシャワーを使用する場合、温度が低くなるにつれてガス代も下がります。1分間の水量が約10リットルのシャワーを約15分使用すると仮定し、先ほどと同じ条件で15度の水温から38度・39度・40度まで温度を上げた場合のガス代を表1にまとめました。
 
表1

ガス代
38度の場合 約65円
39度の場合 約67円
40度の場合 約70円

※筆者作成
 
温度が1度下がるにつれてガス代が2円~3円程度下がっていることが分かります。そのため、お湯でシャワーを使用するなら、温度は低めに設定したほうがガス代は安く済むといえるでしょう。
 

シャワー代の節約方法

暑い時期はよいのですが、冬場の水シャワーは命をおびやかす可能性もあります。そのため、シャワー代の節約方法を知ってもらい、温かいシャワーの使用をすすめましょう。
 

シャワーヘッドの見直し

初期費用はかかりますが、シャワーヘッドの交換でガス代と水道代の費用は抑えられるでしょう。シャワーヘッドによって節水率は異なりますが、節水式のシャワーヘッドに交換するだけで約35%~約70%の節水が可能です。水量が減ればガス代も安くなります。
 

温度は低めに設定する

シャワーの温度は低ければ低いほどガス代が安く済むため、可能な範囲で低めに設定しましょう。寒い時期の無理は禁物ですが、夏場ならいつもより低めの温度でも使用できます。また、温度設定とあわせてシャワーヘッドも交換すれば、さらなる節約効果が期待できます。
 

シャワーはこまめに止める

シャワーはこまめに止めることを心がけると、余計なガス代・水道代を抑えられるでしょう。1分間に約10リットルの水量が出るシャワーを使用すると、先ほどの条件ではガス代は約5円です。
 
使わずに出しっぱなしにした時間が合計で10分になった場合、ガス代・水道代合わせて約70円を無駄にしていることになります。小さなことも積み重ねていけば節約につながるというわけです。
 

健康を損ねない程度に節約しよう

水のシャワーは確かに節約になります。しかし、健康を損ねて医療費が発生してしまう可能性があるため、シャワー代の効果的な節約方法を実践し、健康に気を配りながら節約することをおすすめします。
 

出典

国土交通省 いま知りたい水道―日本の水道を考える― わたしたちが払っている水道料金はいくらなの?(3ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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