三菱UFJ銀行では、10年定期の金利が「0.5%」に! 普通預金金利は「0.2%」なので、すぐに預けるべきですか? 今すぐ預ける“リスク”を解説

配信日: 2025.04.15

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三菱UFJ銀行では、10年定期の金利が「0.5%」に! 普通預金金利は「0.2%」なので、すぐに預けるべきですか? 今すぐ預ける“リスク”を解説
2024年3月にマイナス金利が解除され、政策金利が上昇しています。2025年1月の金融政策決定会合では、政策金利を0.5%前後で推移するよう決定されました。これにより、メガバンクは預金金利を2025年3月3日から引き上げています。
 
例えば、10年定期は金利0.5%と、普通預金の0.2%の2.5倍です。この金利をみて、すぐにでも預けにいこうと思う人がいるかもしれませんが、少し待ってください。
 
本当にお得になるのか、この記事を読んでから判断しても遅くないかもしれません。本記事では、金利0.5%の10年定期預金に今すぐ預けないほうが良い理由について解説します。
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預金金利はどうしたら上がる?

預金金利に影響を与えるのは政策金利です。政策金利が上がると、銀行はその動きに合わせて預金金利を引き上げますが、その反映には少し時間がかかるようです。
 
一般的に、銀行は政策金利の40%程度の水準で預金金利を設定するとされています。今回も政策金利0.5%に対して普通預金金利が0.2%に設定されており、これはセオリー通りの動きといえるでしょう。
 
また、一部のネット銀行では0.2%以上の預金金利を設定しているところもあります。銀行にとって預金は収益の源であるため、他行との競争を意識した、預金獲得のための戦略の一環です。
 
定期預金も、政策金利が上がることで金利が上昇する傾向にあります。定期預金に預けるということは、お金を長期間固定することを意味します。日銀は今後も政策金利の引き上げを検討しているため、金利の上昇が続く可能性があります。
 
金利が上がっている今、どの銀行を選び、タイミングをどう見極めるかが重要なポイントとなります。
 

10年定期預金を途中で解約すると金利はどうなる?

定期預金は、決められた期間お金を預けることで、普通預金よりも高い金利が適用される仕組みです。しかし、途中で解約すると、預けたときの利率は適用されないことがあります。ほかにも、解約時に、解約日までの預入期間に応じた新たな利率が適用される金融機関もあります。
 
例えば、三井住友銀行では、解約時に普通預金の利率や、約定利率の70%、または銀行が資金を調達するための再調達費用を差し引いた利率が適用されます。
 
これらの計算方法は銀行によって異なるため、状況によっては利息がほとんど付かない、または0%となることもあるようです。解約を検討する際は、金利がどのように変動するかを確認してから判断することが望ましいでしょう。
 

定期預金の預け入れるタイミングや金利は?

近年、物価がどんどん上がっているのに、定期預金の金利はそれに追いついていないのが現実です。
 
例えば、2025年2月の日本の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で3.7%上昇しました。ところが、主要な銀行の定期預金金利は最も金利の高い10年定期だとしても0.5%です。そのため、物価上昇率がそれ以上である現状では、預金の実質的な価値は減少してしまうのです。
 
こうした状況では、日銀の金融政策の動向をしっかりと見極めることが大切です。金利がさらに上がる可能性がある場合、長期間の定期預金よりも、1年ものなどの短期定期預金を選ぶほうが有利かもしれません。
 
短期間の定期預金なら、金利が上昇したタイミングで再度預け入れを行うことができるので、金利の上昇をうまく活用できます。
 

まとめ

結論として、今すぐ10年定期預金に預けるのはリスクが伴います。金利は今後も上昇する可能性があり、物価上昇率を考慮すると、現状の金利では十分な利益を得ることは難しいです。
 
そのため、短期的に金利を見極めながら、1年定期など柔軟に対応できる選択肢を選ぶほうが、長期的に見て得策といえるでしょう。目先の金利だけでなく、物価や経済の動きにも目を向けることが、賢い資産運用には欠かせません。
 

出典

日本銀行 金融市場調節方針の変更について
株式会社三菱UFJ銀行 円預金金利
株式会社三井住友銀行 期限前解約に関するご留意点
総務省統計局 2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)2月分(2025年3月21日公表)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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