昨年の夏に実施された「電気・ガス料金支援施策」は今年もある？ 2024年に実施された施策の内容をおさらい

政府による電気・ガス料金の支援施策が、2024年の夏も継続されました。エネルギー価格の高騰が続くなか、家庭と企業にとってどれほどの影響があったのでしょうか？本記事では、その実態と2025年の新たな支援内容も解説します。

2024年夏も実施された電気・ガス料金支援施策とは？

2023年の夏に実施された電気・ガス料金支援施策は、エネルギー価格の高騰による家計の負担を軽減するためのものでした。この施策は、2024年の夏にも継続されました。
 
政府は、特に酷暑が予想される夏季において、電気やガスの使用量が増加することを踏まえ、家庭や企業の負担を軽減するための支援を行っています。
 
2024年の支援施策は、「酷暑乗り切り緊急支援」として位置づけられ、8月から10月の使用分に対して実施されました。この施策は、家庭や企業が申請することなく、自動的に電気・ガス料金の請求額から値引きが行われる仕組みとなっています。
 

具体的な支援内容と対象期間を詳しく解説

2024年の「酷暑乗り切り緊急支援」では、2024年8月から10月の使用分の電気・都市ガス料金の値引きが行われました。実際の値引き額は表1の通りです。
 
表1

適用期間	電気（低圧）	電気（高圧）	都市ガス
8月・9月使用分	4.0円	2.0円	17.5円
10月使用分	2.5円	1.3円	10.0円

出典：経済産業省「2024年8月、9月及び10月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可を行いました」を基に筆者作成
 
これらの値引きは申請手続きが不要で、電気・ガスの小売事業者が請求時に自動的に値引きを行いました。
 

支援施策が家計に与える影響

この支援施策により、家庭や企業の電気・ガス料金が実質的に軽減され、家計の負担が軽くなります。
 
例えば、一般家庭で月間500kWhの電力を使用する場合、8月・9月の値引き単価（4.0円／kWh）を適用すると、月々2000円の値引きとなります。都市ガスについても、月間30㎥の使用であれば、8月・9月の値引き単価（17.5円/㎥）を適用すると、月々525円の値引きです。
 
これらの支援策により、夏季の冷房使用による電気代の増加や、ガスの使用量増加による家計の負担を軽減することができます。特に、使用量が多い家庭や企業にとっては、月々の光熱費を抑える大きな助けとなるでしょう。
 

2025年も電気・ガス料金の値下げが決定！

2024年と同様、2025年も1月から3月使用分の電気・ガス料金が値引きされます。値引き額は表2の通りです。
 
表2

適用期間	電気（低圧）	電気（高圧）	都市ガス
1月・2月使用分	2.5円	1.3円	10.0円
3月使用分	1.3円	0.7円	5.0円

出典：経済産業省「2025年1月、2月及び3月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました」を基に筆者作成
 
「電気・ガス料金支援施策」は、申請手続きが不要で自動的に値引きされる仕組みのため、多くの家庭や企業にとって大きな助けとなります。今後もエネルギー価格の動向や政府の支援策に注目し、最新の情報を得て家計管理に生かしていきましょう。
 

出典

経済産業省　2024年8月、9月及び10月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可を行いました
経済産業省　2025年1月、2月及び3月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー