昨年の8月は食費が「1万円」増加…!子育て家庭の“夏休み支出”はどこまで上がる?
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
支出が多いのは8月ごろ
まず、総務省統計局の家計調査から、6~9月の平均消費支出額をチェックしていきましょう。2024年の夏の期間中、2人以上世帯の毎月の消費支出は、以下の通りとなっています。
6月:28万888円
7月:29万931円
8月:29万7487円
9月:28万7963円
2024年の消費支出は、8月が最も高くなりました。6月に比べると8 月は、約1万7000円アップしています。
夏休みにかかる食費はいくら?
次に、消費支出のうち、特に食費に注目していきましょう。同じく2024年の家計調査から、2人以上世帯の毎月の食費をチェックしていきます。
6月:8万5657円
7月:8万8548円
8月:9万6744円
9月:8万7688円
食費は消費支出と同様に、8月が最も高くなりました。6月と比較すると、8月の食費は、1万円以上アップしています。小学生のお子さんなどがいる家庭の場合、夏休みで子どもが家にいるケースも多く、給食がないので、食費がかかる傾向が見られます。普段よりも、1万円くらい多くかかると見積もっておきましょう。
ただし、2025年は昨年に比べて、米の高騰など食料品が大幅に値上げされています。そのため、今年は昨年に比べてさらに食費がかかる可能性があるため、食費ができるだけ上がらないよう、より一層注意する必要があります。
光熱費は気にしすぎないことがポイント
では、クーラーの使用頻度が増える、夏の光熱費を見ていきましょう。2024年の家計調査では、2人以上世帯の毎月の光熱・水道費は以下の通りとなっています。
6月:1万9439円
7月:1万9289円
8月:2万888円
9月:2万2273円
昨年の夏のなかで、光熱費が最も高かった9月と最も安かった7月を比較すると、9月のほうが3000円ほど高くなっています。確かに、夏はクーラーを使うため光熱費が高くなる傾向が見られますが、昨年のデータから見ると、最も高い月でも普段より3000円アップしているだけです。
光熱費を気にしすぎてクーラーを使わず、熱中症になってしまう方が危険です。万が一、暑さによって体調不良になると、病院に通わなければならなくなり、逆に医療費が多くかかってしまうかもしれません。
光熱費を抑えたいという気持ちも分かりますが、まずは健康第一です。無理のない範囲で、節約を心掛けましょう。
まとめ
自分の家計において、夏の支出の傾向を把握しておくだけで、お金の使い方を意識するため、節約効果が期待できます。今回ご紹介した内容を参考にしながら、食費や光熱費にかかる金額の目安をつけておくとよいでしょう。上手に節約しながら、健康に夏を乗り切りましょう。
出典
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 月次報告
執筆者 : 下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
