電子レンジで「高ワット短時間」VS「低ワットで長時間」…どっちの方が「電気代を節約」できますか?
そこで今回は、電子レンジを使う際「高ワットで短時間」と「低ワットで長時間」の場合で、どちらが電気代を節約できるのかを比較しました。また、ワット数の使い分けや電子レンジにかかる電気代を節約する方法についても解説します。
普段よく電子レンジを使う人や電気代が気になる人はぜひ参考にしてください。
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「高ワットで短時間」と「低ワットで長時間」の電気代を比較
ワット数とは、電子レンジで食品を加熱するために必要なエネルギーのことで、ワット数が大きくなるほど加熱する力が高くなります。
今回、加熱条件を「高ワットで短時間」は1000ワットで4分、「低ワットで長時間」は500ワットで8分として電気代を比較しました。なお電気料金の目安単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引委員会が公表している31円を使用しています。
以下の表1にまとめました。
表1
| 加熱条件 | 高ワットで短時間 (1000ワットで4分) |
低ワットで長時間 (500ワットで8分) |
|
|---|---|---|---|
| 電気代 | 1回当たり | 約2.046円 | 約2.06円 |
| 1ヶ月当たり | 約61.4円 | 約61.8円 | |
| 1年当たり | 約737円 | 約742円 | |
※筆者作成
表1より、1回当たりや1ヶ月単位での差は極わずかであるものの、1年当たりで換算すると「低ワットで長時間加熱」よりも「高ワットで短時間加熱」の方が電気代は約5円安くなることが分かります。
加熱時間が高いワット数では短く、低いワット数では長くなることから、電気代の差はあまり差ないようです。食品によって必要なエネルギーは異なるため、ワット数を使い分けるとよいでしょう。
電子レンジのワット数を使い分けるポイント
電子レンジのワット数を使い分けるポイントを表2にまとめました。
表2
| ワット数 | 火力イメージ | 加熱に適した食品 |
|---|---|---|
| 100~200ワット | 弱火 | ・食材の解凍 ・バターやチョコを溶かす場合など |
| 300ワット | 弱火~中火 | ・卵、ウインナーや魚などはじけやすい食品 ・吹きこぼれやすい牛乳や茶わん蒸し、プリンなど |
| 500ワット | 強火 | シチューやカレー、煮物、弁当、冷凍食品など |
| 600ワット | 強火 | じゃがいもやブロッコリーなど野菜の下ゆで |
※筆者作成
家の電子レンジが指定のワット数に対応していない場合は「指定のワット数×指定加熱時間÷使用する電子レンジのワット数」で目安となる加熱時間が求められます。例えば、600ワットで加熱時間が5分の食品を温める場合、家の電子レンジが500ワットだと6分、1000ワットだと3分となります。
ワット数が半分だと加熱時間は倍になりますが、食品の状態や電子レンジの特徴によって加熱具合は異なるため、あくまでも目安としてください。
電子レンジにかかる電気代の節約方法
電子レンジにかかる電気代の節約方法について解説します。
1回の使用時間を短くする
1回の使用時間を短くするためには、加熱ムラを防ぐことが大切です。均等に並べてまとめて温めたり、常温に戻して加熱したり、食品を小さく切ったり、とろみのある食品は途中でかき混ぜたりするなどの工夫をするとよいでしょう。
また、加熱の際にラップやフタを活用すると、食品の水分で効率よく温めることができ、乾燥も防げます。
使用しないときはコンセントを抜く
電子レンジを使用しないときはコンセントを抜くことで待機電力を節約できます。また、電子レンジの使用回数を週単位や月単位で把握して、使用頻度を見直すことも電気代の節約につながるでしょう。
節約モード機能を活用する
電子レンジの「エコ機能」や「省エネモード」などの節約機能を活用して消費電力をおさえることも節約のポイントです。電子レンジには、食品や量に応じた出力と加熱時間を自動で設定する「オートメニュー機能」や「タイマー機能」などがあります。適切な加熱時間で過剰な加熱を防ぎ、電気代を節約しましょう。
レンジ庫内を定期的に掃除する
電子レンジ庫内が汚れていると加熱効率が低下してしまう場合があるため、電子レンジ専用の洗剤や掃除シートを使って定期的に掃除することが大切です。
また、無駄な電気代をカットするためにも置き場所を工夫することで、熱がこもりにくくなります。壁からの間隔を十分にとれる位置に配置し、高温多湿な場所や直射日光が当たる場所は避けるとよいでしょう。
「低ワットで長時間」よりも「高ワットで短時間」の方が1年当たりの電気代が約5円安い
使用頻度や使用条件によって異なる可能性がありますが「低ワットで長時間」よりも「高ワットで短時間」の方が1年当たりの電気代が約5円安くなるようです。ワット数の違いによる電気代の差は極わずかのため、使用時間を短くしたり、適宜コンセントを抜いたり、節約モード機能を活用したりして節約しましょう。
ワット数の使い分け方も参考に、電子レンジを有効に活用してください。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引委員会 よくある質問 Q&A
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
