「入り切りするより安いから」と24時間エアコンを稼働しています。日中は仕事で家にいないのですが、それでもつけていた方がいいの?

配信日: 2025.08.12
この記事は約 3 分で読めます。
「入り切りするより安いから」と24時間エアコンを稼働しています。日中は仕事で家にいないのですが、それでもつけていた方がいいの?
「エアコンはこまめに切るより、つけっぱなしの方が電気代が安い」という話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
 
最近では「24時間つけっぱなしのほうが効率がいい」と言って、外出時もエアコンを止めないという人も増えているようです。
 
しかし、日中に誰も家にいない時間までエアコンを稼働させておくことは、本当に節電になるのでしょうか?
 
この記事では、「エアコンのつけっぱなしは本当に得なのかどうか」を、使用状況や住宅環境ごとに解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

「つけっぱなし=安い」は本当? 実は条件次第

まず大前提として、「つけっぱなしの方が安い」といわれる理由は、エアコンの起動時に一時的に大きな電力を使うからです。設定温度まで一気に部屋を冷やす(または暖める)ときに最も電力を消費し、あとは温度をキープするための最小限の電力で運転する仕組みになっています。
 
そのため、短時間の外出(30分〜1時間程度)なら、切るよりつけっぱなしの方が電気代が安くなるケースがあります。ただし、これが数時間以上の不在となると話は別です。
 

【結論】日中ずっと不在ならエアコンは消した方が安い

日中に仕事で6〜10時間家を空けるというようなケースでは、エアコンをつけっぱなしにすると電気代は確実に高くなります。実際に、ある企業が行った実験でも、

●不在時間が2時間以上ならエアコンを一度切った方が電力消費が抑えられる
●24時間つけっぱなし運転は、一日で約1.5〜2倍の電力を消費する可能性がある

という結果が出ています。つまり、「つけっぱなしで安くなる」というのは、あくまで短時間の外出の話なのです。
 

電気代を抑えつつ快適に帰宅するには?

「消した方がいいのは分かったけれど、帰宅後のムワッとした部屋が嫌……。」という方におすすめなのが、以下の方法です。
 

1. スマートリモコンで帰宅前にエアコンをオン

スマート家電リモコンやスマホアプリを使えば、帰宅の30分前くらいにエアコンを自動でONにすることが可能です。これなら、無人の時間はしっかり節電できて、帰宅時には快適な室温になるでしょう。スマートリモコンは数千円で手に入るものも多く、工事不要で設置できるので、手軽な節電対策として人気です。
 

2. 冷気を逃さない工夫で、再起動時の電力を抑える

以下のような工夫で、再起動時の電力負担を軽減できます。

●遮熱カーテンや断熱フィルムで日射をカット
●窓や玄関の気密性を高め、外気の流入を防ぐ
●エアコンの風向きを水平または上向きに設定して、部屋全体を均等に冷やす

こうすることで、エアコンが無駄にフルパワー運転せず、立ち上がりの消費電力を抑えられるでしょう。
 

つけっぱなしの方が“得”なケースとは?

ここまで読むと「つけっぱなしは損」と思うかもしれませんが、条件によってはつけっぱなしの方が経済的な場合もあります。
 
たとえば、在宅時間が長く、1日に何度も入り切りを行う場合や、高気密・高断熱の住宅で室温がほどんど変わらない場合、真夏日などで外気と室温の温度差が大きく、エアコンがフル稼働になりやすい場合などが挙げられます。
 
こうした条件がそろえば、つけっぱなしでも電気代はそこまで上がらず、快適性とのバランスが取りやすいのです。ただし、長時間誰もいない家でエアコンを動かし続けるのは、やはりエネルギーの無駄遣いといえるでしょう。
 

まとめ:「短時間の外出」以外は、原則こまめにOFFが正解

「つけっぱなしが得」という情報は、一部の条件では正しいですが、日中に誰もいない長時間の不在中もつけっぱなしにするのは、節電どころか逆効果になるケースが多いのが実情です。
 
電気代を無理なく抑えつつ、快適な生活を維持するには、前述のつけっぱなしの方が得なケースを除き、「必要なときに必要なだけ使う」ことが一番のコツです。最新の機能や道具を活用しながら、賢くエアコンと付き合っていきましょう。
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問