あまり使わない“固定電話”に「年2万2000円」支払う実家…「安心だから残してる」とのことですが、スマホがあるなら“手放すほうがお得”ですよね?

配信日: 2025.11.06
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あまり使わない“固定電話”に「年2万2000円」支払う実家…「安心だから残してる」とのことですが、スマホがあるなら“手放すほうがお得”ですよね?
最近は、家族や友人との連絡もほとんどスマホで済ませる時代です。LINEなどの通話アプリを使用している場合、「家の固定電話って、最後に使ったのはいつだっけ?」と思う人も多いのではないでしょうか。
 
親世代の家には今も当たり前のように固定電話があり、中には「ほとんど使っていないのに、毎月料金だけはしっかり払っている」というケースも少なくありません。
 
「そろそろやめてもいいのでは?」と思いつつも、長年使ってきたものを解約するのは親にとってハードルが高く、子ども側からも切り出しにくい話題なのではないでしょうか?
 
本記事では、固定電話をやめた場合の年間の節約額や、親世代にうまく伝えるための話し方のコツを紹介します。
今みなみ

FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級

固定電話の料金とその出費の現実

まず、固定電話にかかる料金はどのくらいなのでしょうか。例えばNTTのアナログ電話(加入電話)の場合、基本料金だけで月額1870円(税抜1700円)と、これだけで年間2万2440円かかります。
 
また、ナンバーディスプレイや転送サービス、迷惑電話対策などのオプションをつけていると、さらに月額数百円~1000円前後が追加されることもあります。
 
つまり、固定電話の使用頻度に関係なく、年間2~3万円近くを支払い続けている可能性があるのです。最近では「光電話」や「ケーブルテレビ経由の電話」に切り替えている家庭もありますが、それでも基本料金は月額550~1500円程度かかり、やはり年間1万円程度の負担になります。
 
固定電話の料金は、一見すると「たったの月2000円弱」で済んでいるように思えますが、そのまま10年間続けると20万円以上の出費になります。
 
仮に友人や親戚からの電話を受けることがほとんどないのに、迷惑電話や営業の電話だけがかかってくる……という状況なら、費用だけでなく精神的にも「もったいない」状態と言えるでしょう。
 

固定電話が「なんとなく残っている」理由とは?

昔は「家に電話番号があること」が信用や安心の証でもあり、誰かと連絡を取るには固定電話が欠かせませんでした。だからこそ、「電話は家にあるもの」「急な連絡が来るかもしれないから、置いておいたほうがいい」という感覚が今も根強く残っているのでしょう。
 

固定電話=安心感という価値観

実際、親世代にとって固定電話は“あって当たり前”の存在のようです。
 
スマホの場合、不慣れだったり、通話料や電波を気にしたりすることもあり、固定電話のほうが“しっかりつながる安心感”があるという人も少なくありません。また、連絡先として固定電話を登録しているから、やめづらいといった理由もよく聞かれます。
 

解約をためらう気持ちの壁

実際のところ、固定電話を設置してはいるものの使っていないという人でも、こうした“感覚的な安心”や“手続きの面倒さ”から、「特に困っていないし、このままでいいや……」と放置しているケースもあるようです。
 
ただ、何年も使っていないなら、本当にそれは必要な安心なのか、考え直してみるタイミングかもしれません。先述のように、固定電話を維持するだけで年間2万円以上のコストがかかることもあります。
 
では、解約に導くためには親世代にどのように声をかければよいのか、具体的な話し方を考えていきましょう。
 

親世代に「固定電話じまい」を提案する際の話し方

固定電話を使っていないのならやめたら? と伝えたい気持ちはあっても、それをストレートに言うと親をムッとさせてしまうこともあります。特に高齢の親世代にとって、固定電話は「あるのが当たり前」「何かあったときの安心材料」であるケースも少なくありません。
 
親の気持ちに配慮しながら、やんわりと提案するコツを紹介します。
 

まずは感謝と共感から

いきなり本題に入るよりも、「いつも家のこと管理してくれてありがとう」「ずっと暮らしを守ってきてくれて尊敬している」と、まずは親が大切にしてきた習慣や考え方に敬意を払うことが大切です。
 
そのうえで、「実は最近、固定電話ってあんまり使われてないみたいで……」と世の中の流れを背景に伝えると、説得ではなく“情報共有”として受け入れてもらいやすくなるでしょう。
 

「今、節約になることないかな?」という相談スタイルに

親の生活を見直してあげるというよりは、「自分も最近、家計を見直しているんだけど……」「お金の話で気づいたことがあってね」と一緒に考えるスタンスを取るのがおすすめです。
 
例:「最近物価も上がっているし、ムダを見直しているんだけど、お母さんのところも毎月の支出って何か変わってない?」
 
この流れで「そう言えば、固定電話って最近使っている?」と聞いてみましょう。親が「そう言われてみると……」と思えば、自然と解約の話に進みやすいでしょう。
 

節約額を置き換える

もしも固定電話を解約したら、どのようなことに費用が使えるのか、と未来に目を向けることも有効です。
 
「年間2万円以上浮いたら、旅行の足しになるかもよ」「孫のプレゼント代になるかも」と、節約額を使えるお金に置き換えて話してみると意外とすんなり受け入れてくれるかもしれません。
 

まとめ

固定電話に限らず、長年の習慣をやめることは簡単ではないかもしれません。
 
ですが、今の暮らしに本当に必要かどうかをいっしょに考えることで、気持ちにも家計にも、ちょっとしたゆとりが生まれるかもしれません。無理に押し付けるのではなく、気づきとして伝えるなどの工夫をしながら生活の見直しをしてみるとよいでしょう。
 

出典

NTT東日本 毎月の基本料金
 
執筆者 : 今みなみ
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級

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