会社から休むようにと指示され、1週間ほど働けていません。このような場合、休業補償は支払い対象になりますか?

配信日: 2026.05.23
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会社から休むようにと指示され、1週間ほど働けていません。このような場合、休業補償は支払い対象になりますか?
労働者が会社都合や労働災害により休業を余儀なくされた場合、休業手当や休業(補償)給付が支払われます。今回は、休業手当と休業(補償)給付の違いについて解説します。
辻章嗣

ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

元航空自衛隊の戦闘機パイロット。在職中にCFP(R)、社会保険労務士の資格を取得。退官後は、保険会社で防衛省向けライフプラン・セミナー、社会保険労務士法人で介護離職防止セミナー等の講師を担当。現在は、独立系FP事務所「ウィングFP相談室」を開業し、「あなたの夢を実現し不安を軽減するための資金計画や家計の見直しをお手伝いする家計のホームドクター(R)」をモットーに個別相談やセミナー講師を務めている。
https://www.wing-fp.com/

休業(補償)給付とは

労働者が、業務または通勤が原因の負傷や疾病による療養のため、労働することができず、4日以上にわたり賃金を受け取ることができない場合、労働者災害補償保険(労災保険)から休業(補償)給付が支給されます(※1)。
 

1.給付の要件

以下の要件を満たす場合に、休業開始4日目から休業(補償)給付が支給されます。

(1)業務上の事由または通勤による負傷や疾病による療養であること
(2)労働することができないこと
(3)賃金を受けていないこと

休業開始から3日間は、待期期間として支給対象とはなりません。なお、待期期間には公休日が含まれます。
 

2.給付の内容

業務が原因の場合は休業補償給付が、通勤が原因の場合は休業給付が支給され、その日額は以下のとおり、休業特別支給金と合わせて給付基礎日額の80%となります。
 

休業(補償)給付=(給付基礎日額×60%)×休業日数
休業特別支給金=(給付基礎日額×20%)×休業日数

 

3.給付基礎日額

休業(補償)等給付の額の算定の基礎となる給付基礎日額は、原則として休業直前3か月間に支払われた賃金の総額(ボーナスや臨時に支払われた賃金を除く)を、その期間の日数で割った賃金額です。
 

休業手当とは

労働者が、会社都合により労働することができず、賃金を受け取ることができない場合、労働基準法第26条(※2)の規定により、会社は労働者に休業手当を支払わなければなりません。
 

1.給付の要件

休業手当が支給される要件は、休業の理由が会社の都合によることであり、天災などの不可抗力や労働者の都合による場合は対象とはなりません。
 
会社都合に該当する事例として、以下のような事象が該当します。
 

・仕事がない(受注減・経営判断)
・店舗都合での休業
・機械トラブル(通常予見可能なもの)

 
該当しない例として、以下のようなことが考えられます。
 

・天災(地震や台風など)
・不可抗力(完全に予見や回避が不能な場合)
・労働者の都合(体調不良・自己都合欠勤)

 

2.給付の内容

会社から支払われる休業手当の額は、平均賃金の60%以上と規定されています。
 

3.平均賃金

平均賃金は、労働基準法第12条に規定されており、下の式で求められます。
 
平均賃金=直近3ヵ月間の賃金総額÷その期間の総日数
 
賃金には、基本給、残業代、各種手当などが含まれますが、ボーナスや臨時に支払われた賃金は含まれません。
 

まとめ

労働者が休業を余儀なくされ賃金が支払われなかったとき、その原因が業務または通勤が原因の負傷や疾病による療養のためである場合は休業(補償)給付が、会社都合による場合は休業手当が支給されます。本事例の場合、会社都合の休業であることから、会社は平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければなりません。
 

出典

(※1)厚生労働省 休業(補償)等給付・傷病(補償)等年金の請求手続
(※2)厚生労働省 労働基準法
 
執筆者 : 辻章嗣
ウィングFP相談室 代表
CFP(R)認定者、社会保険労務士

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