姉に「パートで月収20万円」と言ったら「その額で正社員じゃないの!?」と驚かれた!“非正規なのはもったいない”そうですが、社会保険に入ってますし「正社員と変わらない」ですよね?

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姉に「パートで月収20万円」と言ったら「その額で正社員じゃないの!?」と驚かれた!“非正規なのはもったいない”そうですが、社会保険に入ってますし「正社員と変わらない」ですよね?
働き方が多様化する令和時代の日本。フルタイムで働いていても正社員としてではなく、あえてパート職(非正規雇用)を選ぶ人もいるでしょう。
 
パート職員でも要件を持たすと社会保険に加入することが義務付けられているため、時給換算の収入が正社員並みであれば「正社員と待遇は変わらない」という見方もできます。それでもなお、日本では「正社員」を重視する考え方が根強くあります。その背景には、どのような違いがあるのでしょうか。
山田圭佑

FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント

「フルタイムのパート勤務」で、どれくらい稼げる?

まず、一般的なパート職の収入額を見てみましょう。厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、2025年のパートタイム労働者の平均月収は10万円台から12万円台で推移しています。これは、いわゆる「103万円・130万円の壁」などを意識して、配偶者の扶養から外れないよう意図的に労働時間を抑えている人が多いからだと思われます。
 
その中で「月収20万円(年収240万円)」を達成しているのであれば、パート職の中では平均を大きく上回っていると言えるでしょう。
 
近年は最低時給も上昇してきており、パート職でも時給1200円~1500円程度が支払われることは珍しくなくなりました。仮に時給1400円で、1日7時間、月20日勤務しているとすると、月収は1400円×7時間×20日=19万6000円になります。
 
これに加えて、多少の残業代や各種手当が支払われているならば、実際の月収は20万円台に到達します。これは新卒正社員に支払われる月収に匹敵するほどで、「パート職でもフルタイムで働けば、正社員に近い収入を得られる」環境にあると言えそうです。
 

「パート職」と「正社員」のメリット・デメリットを見極めよう

もちろん、正社員でなくパート職を選ぶ場合は、以下のようなデメリットがあることを意識しなければなりません。
 
・雇用契約の期間が定められている
正社員は原則として「無期雇用」ですが、パート職は「有期雇用(3ヶ月や1年ごとに契約が更新される)」が一般的です。そのため、パート職には企業の業績が悪化した際、真っ先に契約が打ち切られる「雇い止め」リスクが伴います。
 
・給与アップのチャンスが限られている
パート職は基本的に「決められた範囲の定型業務」をこなすことが主になるため、普通は管理職のような責任ある立場になれません。そのために職務に責任が伴いにくく、給与額(時給)も正社員に比べて伸びづらくなります。
 
・賞与(ボーナス)や退職金で大きな差が出る
正社員とパート職には「責任の範囲」や「転勤の有無」に大きな違いがあるため、パート職には賞与や退職金がない(または極めて少額)という企業が大半です。最初の月収は同じ20万円程度でも、年収や生涯賃金で見ると数千万円の差が開くことは珍しくありません。
 
これらの「パート職のデメリット」は、裏返せば「正社員として働くことの安定性や待遇面のメリット」とも言えます。正社員は、業務範囲が広がったり、将来的にチーム運営や後輩育成、部署間の調整などを担ったりすることもありますが、その分、昇給や賞与、退職金などの待遇面で差が出やすい働き方でもあります。
 
こうした役割の広がりや、転勤も含めた異動の可能性も受け入れられるのであれば、フルタイムパートではなく正社員として勤務することを考える余地があるでしょう。
 
一方で、「正社員に求められる役割を担いたくない」「転勤や異動を避けたい」「仕事とプライベートをきっちり分けたい」などの理由で、あえてフルタイムパートを選ぶ人もいます。
 
正社員かパート職かは、どちらが一律に優れているというものではなく、自分が何を優先するかによって選択が変わります。現在は正社員の立場であっても、働き方が自分に合わないと感じるのであれば、勤務形態の変更が可能か職場に相談してみるのも一つの方法です。
 
キャリアコンサルタントでもある筆者は、キャリア教育や就活支援などの場で

「社会人は、自分の置かれた状況や気持ちによって、柔軟に働き方を変えてよい。ただ、働き方を選んだことで発生する責任や環境は、自分できちんと受け入れなければならない」

と、常にお伝えしています。
 
自分の仕事内容や働き方、それにともなう報酬額や待遇についてしっかりと理解し、自分が納得できる形の働き方を、常に追求していただきたいと思います。
 

まとめ

現在はパート職であっても、フルタイムで働けば月収20万円台に到達することもあり、「パートだから稼げない」というイメージは時代遅れになりつつあります。
 
パート職には業務範囲や賞与の扱いなどにおいて、正社員とは異なるメリットもデメリットもあります。働き方については状況に応じてよく考え、報酬額や待遇についてもしっかりと理解したうえで、自分が納得できる形を追求していきましょう。
 

出典

厚生労働省 毎月勤労統計調査(全国調査・地方調査):結果の概要
 
執筆者 : 山田圭佑
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント

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