職場で毎日「スマホ・モバイルバッテリー」を“フル充電”して帰る同僚…「大した金額じゃないし」と笑っていますが、最悪の場合“窃盗罪”でクビになるって本当ですか? トラブルにつながる注意点とは
本記事では、職場で私物を充電する行為の法的なリスクと、甘い認識が引き起こすトラブルについてFPの視点から解説します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
刑法で定められている! 電気は「財物」であるという事実
「電気なんて形がないし、盗めないのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、日本の刑法第245条では「電気は、財物とみなす」と明確に定められています。
つまり、会社のコンセントを許可なく使って私物を充電する行為は、法律上「窃盗罪(刑法第235条)」に該当する可能性があります。現行の法定刑は10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。
スマホの充電代は「約0.5円」。それでもクビになる?
スマホを1回フル充電するのにかかる電気代は、機種にもよりますが0.3~0.5円程度と言われています。被害額が1円にも満たないため、「警察に逮捕されるわけがない」と思う人もいるでしょう。
確かに、被害額が極めて少額のため、刑事事件として逮捕されるケースは現実的ではありません。しかし、本当に注意すべきは警察ではなく「会社からの処分」です。
会社には、従業員が守るべき「就業規則」があります。会社の備品やインフラ(電気・水道など)を私的に流用する行為は、職務専念義務違反や企業秩序を乱す行為として懲戒処分の対象となるケースがあります。
数円の電気代を浮かせるために、「電気泥棒」と見なされ、減給や懲戒解雇といった処分を受けるリスクがあることは知っておきたいところです。
「みんなやっている」の油断がキャリアに響く
この問題は、被害額の大小ではなく、「公私の線引きができているか」という点が問われています。
「これくらいならバレないだろう」「ほかの人もやっているから」という小さな油断が、上司や会社からの信頼を損なう結果につながることがあります。昇進や評価のタイミングで「会社の備品を私物化する人」という印象を持たれれば、長い目で見たときのキャリアへの影響は小さくありません。
まとめ
職場のコンセントでスマホやモバイルバッテリーを毎日充電する行為は、刑法上は窃盗罪に該当する可能性があるルール違反です。警察沙汰にならなくとも、会社からの信用を失い、懲戒処分を受ける理由になりえます。
数円の電気代のために、自分のキャリアにリスクを抱えるのは割に合いません。同僚の行動には同調せず、公私の区別をしっかりつけておきましょう。
出典
e-Gov法令検索 刑法
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

