物価上昇が続く中「家計運営」にどう向き合うべき?

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物価上昇が続く中「家計運営」にどう向き合うべき?
物価上昇、将来不安、投資への迷い……「お金の判断」に悩んでいる人は多いと感じられます。貯金だけでは不安だが、投資は怖い。老後資金も教育費も気になる。こうした悩みは特別なものではなく、多くの家庭に共通するものです。公的データをもとに「よくあるお金の不安」の正体を整理し、現実的な対処法を考えてみましょう。
柴沼直美

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

なぜ今、お金の不安が強いのか

近年、お金に関する不安が強まっている背景には「実質所得の伸び悩み」があります。総務省の家計調査では、可処分所得は物価上昇の影響を受け、実質ベースでは伸びにくい状況が続いています。
 
さらに、日本銀行の金融政策による低金利環境では、預金だけで資産を増やすことが難しくなりました。つまり「収入は増えにくい」「お金は増えにくい」という構造が不安の根本にあります。
 

「貯金か投資か」で止まる人が多い理由

よくある悩みが「投資を始めるべきかどうか」です。金融庁の調査でも、金融資産を持つ世帯のうち、現預金の割合は依然として高く、リスク資産への配分は限定的です。
 
これは「損をしたくない」という心理が強く働くためです。しかし、インフレ環境では現金の実質価値は目減りします。投資をするかどうかではなく、「どうリスクを抑えて分散するか」という視点に変えることが重要です。
 

老後資金の不安は本当に深刻か

老後資金については「2000万円問題」が広く知られていますが、実態はもう少し冷静に見る必要があります。厚生労働省の年金データによると、公的年金は一定の生活基盤として機能しています。
 
ただし、ゆとりある生活には追加資金が必要とされるケースが多く、総務省の家計調査でも高齢世帯は赤字傾向が確認されています。つまり「過度に悲観する必要はないが、準備は必要」というのが現実です。
 

今の時代に合ったお金の考え方

これからの時代は「一点集中」ではなく「分散」が基本です。
 

・生活費6ヶ月分の現金
・長期積立投資(例:つみたて投資枠)
・必要に応じた保険

 
このように役割ごとに資産を分けることで、リスクを抑えながら将来に備えることができます。金融庁も長期・積立・分散投資を基本とする考え方を示しています。
 

まとめ

お金の不安は「情報不足」と「判断の難しさ」から生まれます。重要なのは、
 

・現状(収入・支出・資産)を把握する
・極端な判断を避ける
・長期視点で分散する

 
という基本を押さえることです。
 
環境が不安定な時代ほど、「大きく増やす」より「減らさない仕組み」をつくることが、結果的に安定した資産形成につながります。
 

出典

総務省 家計調査
総務省 家計調査
金融庁 資産所得倍増プラン
 
執筆者 : 柴沼直美
CFP(R)認定者

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