妻にパートへ出てもらうことになりました。扶養内で働くなら月収はいくらくらいを目安にすればいいのでしょうか?
よく聞く106万円、123万円、130万円、の壁は、それぞれ意味が違います。特に社会保険の扶養を外れたくない場合は、年収130万円未満が一つの目安になり、月収では約10万8,000円未満を意識することが多いです。
ただし、勤務先の規模や労働時間によっては106万円前後で社会保険加入になる場合もあります。
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扶養内で考えるならまず税金と社会保険を分ける
冒頭に挙げた106万円、123万円、130万円の壁の意味を簡単に整理してみましょう。夫(自分)視点での表現とします。
106万円:【パート先の社会保険】に妻が自分で加入するライン
123万円:【自分の所得税】の優遇(配偶者・扶養控除)を受けられるライン
130万円:【自分の社会保険】の扶養から妻が外れるライン
2026年度6月現在では、上記のようになります。106万円の壁について、厚生労働省は2026年10月に撤廃予定であるとしています。
扶養内と一口に言っても、税金と社会保険では基準が違います。税金上は、妻の年収が一定額を超えると、本人に所得税がかかったり、夫の配偶者控除・配偶者特別控除に影響したりします。
一方、社会保険上の扶養は、夫の健康保険や厚生年金の被扶養者として扱われるかどうかの問題です。社会保険の扶養を外れると、妻自身が健康保険料や年金保険料を負担することになります。これにより、収入が増えても手取りが思ったほど増えないことがあります。
家計への影響が大きいのは、税金より社会保険のほうです。所得税が少しかかるだけなら負担は大きくないこともありますが、社会保険料を自分で払うようになると、年間でまとまった負担になります。
そのため、「扶養内で働く」と考えるなら、まず社会保険の扶養を外れない範囲を確認するのが現実的です。夫の勤務先の健康保険組合によって扱いが異なる場合もあるため、会社の人事や保険組合へ確認しましょう。
社会保険の扶養内なら月10万8000円未満が一つの目安
社会保険の扶養では、年収130万円未満が一つの目安です。これを12ヶ月で割ると、月収は約10万8333円です。そのため、扶養内で働きたいなら、月10万8000円未満を目安にする家庭が多いです。
ただし、日本年金機構は、令和8年4月1日以降の被扶養者認定について、労働条件通知書などに記載された賃金から見込まれる年間収入が130万円未満であり、ほかの収入が見込まれない場合には、原則として被扶養者に該当するものとして取り扱うと案内しています。つまり、契約上の見込み年収が重要になります。
2026年10月までは従業員50人超企業に週20時間以上で勤務する場合、年収106万円前後でも勤務先の社会保険に加入する場合があります。不安な場合は妻のパート先に確認してみましょう。
手取りを増やしたいなら扶養を外れる働き方も検討する
扶養内で働くことは、保険料負担を避けられるメリットがあります。しかし、働く時間を抑えるため、収入の上限もできてしまいます。家計のために収入を増やしたいなら、あえて扶養を外れて働く選択もあります。
たとえば、年収106万円や130万円を少し超える程度だと、社会保険料の負担で手取りがあまり増えないことがあります。しかし、年収160万円、180万円、200万円と働く時間を増やせるなら、保険料を払っても家計全体の手取りが増えやすくなります。
また、妻自身が厚生年金に加入すれば、将来の年金が増える可能性があります。健康保険に加入すれば、傷病手当金などの制度を利用できる場合もあります。短期的な手取りだけでなく、将来の保障も考えることが大切です。
扶養内にするか、扶養を外れてしっかり働くかは、子どもの年齢、家事分担、通勤時間、体力、夫の会社の扶養手当の有無によって変わります。夫の会社に家族手当がある場合、妻の収入が一定額を超えると手当がなくなることもあるため、事前に確認しましょう。
まとめ
妻が扶養内でパートをするなら、社会保険の扶養を意識して、年収130万円未満、月収では約10万8,000円未満を一つの目安にすると考えやすいです。また、勤務先の条件によっては年収106万円前後でも社会保険に加入する場合がありますが、106万円の壁は2026年10月に撤廃される予定です。
税金上の扶養と社会保険上の扶養は違うため、123万円や130万円などの数字だけで判断しないようにしましょう。家計を助ける目的なら、扶養内にこだわりすぎず、扶養を外れてしっかり働く選択もあります。まずは夫の勤務先、妻のパート先、健康保険組合に確認し、月収の目安と手取りを試算してから働き方を決めると安心です。
出典
厚生労働省 令和8(2026) 1月作成 短時間労働者の社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入拡大のポイント
国税庁 No.1191 配偶者控除
厚生労働省 「年収の壁」への対応
日本年金機構 労働契約内容による年間収入での被扶養者の認定の取り扱いについて
執筆者:FINANCIAL FIELD
編集部ファイナンシャルプランナー

