パートで「週20時間以上」働いたら社会保険に強制加入? 扶養内で働きたい主婦が知るべきボーダーラインを解説!
一方で、将来の年金が増えたり、傷病手当金などの保障が使えたりするメリットもあります。現行制度では、週20時間以上だけで全員が強制加入になるわけではなく、勤務先の規模、賃金、雇用期間、学生かどうかなどの条件を満たす場合に対象になります。ただし、今後は加入対象がさらに広がる予定です。
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現行制度では週20時間以上に加えて他の条件も見る
短時間パートが勤務先の社会保険に加入するかどうかは、いくつかの条件で決まります。現行制度では、従業員数が51人以上の会社で働き、週の所定労働時間が20時間以上、月額賃金が8万8000円以上、2ヶ月を超える雇用見込みがある、学生ではない、などの条件を満たすと、社会保険加入の対象になります。
つまり、週20時間以上働いたからといって、すべての人がただちに対象なるわけではありません。勤務先の規模や雇用契約の内容も関係します。たとえば、小規模な職場で働いている場合や、短期間の契約の場合は、現時点では対象外になることもあります。
ただし、勤務先が適用事業所で、正社員の4分の3以上働く場合は、パートでも社会保険に加入することがあります。週20時間だけを見て判断せず、契約上の労働時間と勤務先の制度を確認しましょう。
扶養内で働きたいなら、まず雇用契約書や労働条件通知書を見て、週の所定労働時間、月額賃金、契約期間を確認することが大切です。実際の残業が多い場合も、勤務実態によって判断される可能性があります。
今後は週20時間以上を軸に加入対象が広がる
厚生労働省は、短時間労働者の社会保険加入対象を広げる方針を示しています。企業規模要件を段階的に縮小・撤廃し、賃金要件も撤廃することで、将来的には週20時間以上働く短時間労働者が、勤務先の規模にかかわらず社会保険に加入する方向です。
これまで多くの主婦が意識してきた「年収106万円の壁」は、月額賃金8万8000円以上という要件と関係していました。
しかし、この「106万円の壁」は、2026年10月に撤廃予定であることを厚生労働省はアナウンスしています。今後は、年収の壁よりも、週20時間という働き方のラインがより重要になる可能性があります。
ただし、制度改正は段階的に進みます。今日からすべての会社で一斉に変わるわけではありません。自分の勤務先がいつ対象になるのか、会社の人事や社会保険担当に確認しましょう。
制度が変わると、扶養内に収めるために労働時間を減らすか、社会保険に入って働く時間を増やすかを考える必要があります。早めに手取りの変化を試算しておくと、慌てず働き方を選べます。
社会保険加入は手取り減だけでなくメリットもある
社会保険に加入すると、健康保険料と厚生年金保険料が給料から引かれます。そのため、扶養内で働いていたときより手取りが減ったように感じることがあります。年収が少し増えただけだと、保険料負担で家計への効果が小さくなることもあります。
しかし、社会保険加入にはメリットもあります。厚生年金に加入すれば、将来受け取る年金が増える可能性があります。健康保険に加入すれば、病気やけがで働けなくなったときに傷病手当金を受け取れる場合があります。出産手当金の対象になり、産休期間中に給与の3分の2相当が支給されることもあります。
短期的な手取りだけで見ると損に感じても、長期的には保障が厚くなる面があります。特に、今後も長く働きたい人、収入を増やしたい人、老後の年金を少しでも増やしたい人にとっては、社会保険加入がプラスになることもあります。
扶養内にこだわるか、社会保険に入って働くかは、家計、子育て、体力、夫の会社の配偶者手当の有無で変わります。夫の会社に家族手当がある場合は、妻の収入や社会保険加入で手当がなくならないかも確認しましょう。
まとめ
パートで週20時間以上働くと、社会保険加入の対象になる可能性があります。ただし、現行制度では週20時間以上だけで決まるわけではなく、勤務先の規模、月額賃金、雇用期間、学生かどうかなどの条件も関係します。
一方で、今後は企業規模要件や賃金要件の見直しにより、週20時間以上を軸に社会保険加入の対象が広がる予定です。扶養内で働きたい人は、年収だけでなく週の労働時間にも注意する必要があります。
社会保険に加入すると手取りが減る場合がありますが、厚生年金や傷病手当金、出産手当金などのメリットもあります。扶養内に抑えるか、社会保険に入って収入を増やすかは、短期の手取りだけでなく将来の保障も含めて考えましょう。勤務先と夫の会社の制度を確認し、自分に合う働き方を選ぶことが大切です。
出典
厚生労働省 社会保険適用拡大特設サイト パート・アルバイトの方への社会保険の適用について
厚生労働省「年収の壁」への対応
厚生労働省 従業員数500人以下の事業主のみなさまへ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

