子どもの発熱で「有休を当日申請」したら“却下”されショック!「申請は3日前まで」と言われましたが、これまでのパート先では問題なかったのにダメなんですか? 法律上の扱いとは

配信日:
この記事は約 3 分で読めます。
子どもの発熱で「有休を当日申請」したら“却下”されショック!「申請は3日前まで」と言われましたが、これまでのパート先では問題なかったのにダメなんですか? 法律上の扱いとは
働く親にとって、子どもの急な体調不良による仕事の調整は、頭を悩ませる問題です。基本的に事前に申請することが多い「有給休暇」ですが、子どもの体調不良が理由の場合は、当日の朝に相談することも多いでしょう。
 
しかし、このような状況で有給休暇を取りたいと会社に連絡したところ、「当日の申請は認められない」と言われてしまったらどうしたらいいのでしょう。
 
「会社が変わると就業ルールも変わる」ということはあっても、有給休暇の不承諾は法律上許されるものなのでしょうか。
 
本記事では、有給休暇の当日申請は法律上どう扱われるのか、会社はどのような場合に社員からの有給休暇の申請を断れるのかについて解説します。
渡辺あい

ファイナンシャルプランナー2級

有給休暇は原則として希望日に取得できる

有給休暇は、一定の条件を満たした労働者に認められる権利で、パートやアルバイトであっても条件を満たせば取得できます。労働基準法では、会社は原則として「労働者が請求した時季」に有給休暇を与えなければならないと定めており、休む日を決める権利は基本的に労働者側にあるのです。
 
よく「会社の就業規則で3日前までの申請が必要と書いてあるから、当日は認められない」と思われがちですが、会社が一律に「事前申請のみ」として、当日の有給休暇を認めないことは、法律上問題となる可能性があります。
 
有給休暇は法律で守られた労働者の権利であり、就業規則だけで労働者の権利を制限することはできないからです。つまり、「当日だから」という理由だけで、一方的に有給休暇を拒否することはできないということになります。
 

会社にも「時季変更権」が認められている

会社側にも「時季変更権」という権利があります。これは、「社員の希望日であっても、どうしても業務に大きな支障が出るため、別の日に有給休暇を変更してほしい」とお願いできる権利です。
 
ただし、繁忙期である、その人しか担当できない重要な業務があるといったように、「事業の正常な運営を妨げる」と判断できる場合に限ってのみ認められるものです。
 
そのため、「人手が少なくなるから」という程度では認められないこともあります。さらに、「今日は休ませない」というだけではなく、別の日に振り替えて取得してもらうようにする必要もあります。
 

当日の申請は認められる?

子どもの発熱などで、当日に有休申請する場合はどうでしょうか。子どもの急病や本人の急病などは、「やむを得ない事情」です。
 
会社側が「時季変更権」を使うことができる状況であっても、体調不良が理由の場合、社員が出社することは難しいこともあります。このように、たとえ繁忙期であっても、会社が柔軟に当日申請を認めているケースは少なくありません。
 
つまり、「当日申請なら必ず認められる」「必ず拒否できる」というように一律で決まるものではなく、会社の状況や申請時の社員側の事情も踏まえて判断されることになります。
 

困ったときは就業規則の確認を

会社によっては、急病などの場合の有給休暇申請方法や連絡方法を就業規則で定めていることがあります。
 
例えば、「始業時刻までに電話連絡をする」「担当者へ引き継ぎをする」などのルールです。こうした手続き自体は会社が定めることができるので、日頃から確認しておくようにしましょう。
 
また、有給休暇の取得をめぐって疑問や納得できない対応があった場合には、会社へ理由を確認したり、必要に応じて都道府県労働局の総合労働相談コーナーなどへ相談したりする方法もあります。
 

まとめ

子どもの急な発熱で有給休暇を当日申請した場合、「当日だから」という理由だけで一律に認めないことは、法律上問題になる可能性があります。ただし、会社にも「時季変更権」があり、事業の正常な運営に支障が生じる場合には、取得日を変更できるケースもあります。
 
有給休暇は労働者に認められた大切な権利ですが、会社側にも一定の権限があるため、双方が制度を正しく理解しておくことが、円滑な職場づくりにつながるでしょう。
 
急な子どもの体調不良に備えて、自分の職場の就業規則や有給休暇のルールについて確認しておくと安心ですね。
 

出典

e-Gov法令検索 労働基準法
 
執筆者 : 渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

  • line
  • hatebu

LINE