物価高の影響はどこまで? 中小企業調査で見えたこれからの経営のヒントとは
実際に中小企業を対象とした調査では、約9割の企業が物価高の影響を受けていることが明らかになりました。また、業種によって負担の大きいコストが異なるなど、企業ごとに置かれている状況にも違いが見られます。
本記事では、調査結果から見えてきた物価高の実態をもとに、これからの中小企業経営について考えます。
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約9割の企業が物価高の影響を実感
大同生命保険株式会社が公表した「大同生命サーベイ(2026年2月度調査)」によると、物価高の影響を「受けている」と回答した企業は全体の約9割(88%)でした。
そのうち、「非常に大きな影響を受けている」(18%)と「大きな影響を受けている」(30%)を合わせると約5割(48%)となっており、多くの中小企業がコスト上昇を経営課題として認識していることがうかがえます。
物価高の影響は、日々の事業活動のさまざまな場面に及びます。仕入価格や原材料費の上昇だけでなく、エネルギー価格や人件費など、多方面でコスト負担が増加している企業も少なくありません。
こうした状況は一部の業種だけではなく、幅広い業種で共通する課題となっています。
業種によって異なる「負担の大きいコスト」
大同生命サーベイ(2026年2月度調査)では、物価高の影響として最も負担が大きいコストについても尋ねています。
最も多かったのは「仕入価格(商品・資材全般)」で62%、次いで「原材料費」と「人件費」がともに43%となりました。
一方で、業種別に見ると特徴もみられます。製造業では「原材料費」(68%)、卸・小売業では「仕入価格」(79%)、サービス業では「人件費」(38%)の回答割合が、それぞれ他業種と比べて高くなっています。また、建設業では「外注費」(36%)を挙げる企業の割合が他業種より高いという結果でした。
同じ物価高でも、企業が直面している課題は業種によって異なることが分かります。そのため、物価高への対応策も一律ではなく、それぞれの業種や事業内容に応じて考える必要があるでしょう。
物価高の時代だからこそ求められる収益力の向上
物価高への対応として、コスト削減だけでは限界があります。原材料価格やエネルギー価格、人件費など、企業が自らコントロールすることが難しいコストも多いためです。
そのため、企業にはコスト管理と合わせて、収益力を高める取り組みも重要になると考えられます。例えば、生産性向上や業務効率化、価格の見直し、自社の強みを生かした付加価値の向上などは、物価高の影響を和らげるための取り組みとして検討できるでしょう。
もちろん、今回の調査だけで特定の取り組みが経営改善につながると断定することはできません。しかし、物価高が長期化するなかでは、収益を確保するための工夫が今後ますます重要になると考えられます。
物価高への対応力がこれからの企業経営のカギに
今回の調査からは、多くの中小企業が物価高の影響を受けている一方、その影響の大きさや抱える課題は業種や企業の状況によって異なることが分かりました。
また、物価高が継続するなか、多くの企業にとって中長期的な経営課題として対応を求められる状況が続いています。
だからこそ、コスト管理だけに目を向けるのではなく、自社の強みを生かした収益力の向上や、生産性を高める取り組みを進めることも重要になるでしょう。
物価高が続く時代だからこそ、変化する経営環境に柔軟に対応し、自社に合った取り組みを積み重ねていくことが、中小企業の持続的な成長につながるのではないでしょうか。
出典
大同生命保険株式会社 大同生命サーベイ(2026年2月度調査)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

