銀行で「仕組み型の定期預金」を勧められました。保険と似たような商品らしいのですが、何が違いますか? どんな人が恩恵を受けられるのでしょうか?

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銀行で「仕組み型の定期預金」を勧められました。保険と似たような商品らしいのですが、何が違いますか? どんな人が恩恵を受けられるのでしょうか?
「仕組み型の定期預金(以下、「仕組預金」)」とは、銀行の定期預金に何かの仕組みを組み込んだ金融商品を総称するものです。
 
その何かとは、いわゆる「デリバティブ取引」を指します。デリバティブ取引を定期預金に組み込むことで、一般の定期預金より高い金利が期待できることが特徴となります。
 
本記事では、仕組預金の商品例やその概要、注意すべきリスクなどについて確認していきます。
高橋庸夫

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

デリバティブ取引とは?

金融商品には、株式、債券、預貯金、外国為替などがありますが、これらのリスクを低減させたり、逆にリスクを覚悟して高い収益を追求したりすることを目的として考案されたのが、デリバティブ取引です。代表的な取引には、以下のようなものがあります。
 

(1)先物取引:将来の売買についてあらかじめ現時点で約束をする取引
(2)オプション取引:将来売買する権利をあらかじめ売買する取引

 
つまり、仕組預金とは、原則、元本保証(リスクのない)の定期預金に、ちょっとした「特定の条件(デリバティブ取引)」を付けた商品であり、その条件にはリスク(投資)を伴うため、そのぶん金利は高めになるとのイメージです。
 
金融機関の預金について、預金金利よりも高い金利を得ることを目的として、リスクを承知のうえで購入したいとお考えの人には選択肢のひとつになるでしょう。また、他にもデリバティブ取引を組み入れた保険商品などもあります。
 

仕組預金の商品事例

仕組預金には、一般の定期預金にはない特徴があります。その典型的な商品事例は以下のとおりです。
 
(1)満期までの期間が変更される可能性のある商品
「満期特約型」と呼ばれる商品で、例えば、金融機関が預入日以降に満期日を選択できる権利を持っていて、毎年、満期を早期に繰り上げるかどうかを判断するものです。
 
預金者は、長期預入を見込んでいたにもかかわらず、期間が早期終了するリスクがあります。また、逆に「期間延長特約付き」の商品で、金融機関の判断で預入期間が延長される商品もあります。
 
(2)預け入れた通貨が満期時に変わる可能性のある商品
主に為替相場の変動を理由として、満期時の通貨が異なる可能性のある商品です。
 
例えば、円で預け入れした時点で定められた判定日、判定レートなどの基準に基づき、円安(同一も含む)となった場合には、元本と利息は円での受け取りとなり、円高となった場合には、元本の償還は「ドル」で、利息部分は円での受け取りとなるなどの条件がある商品となります。
 
この場合には、円高によりドルで償還されることで、円ベースに換算した額が当初の預け入れた元本を下回る可能性もあり得ます。
 

仕組預金の注意すべきリスク

仕組預金に関して、注意すべきリスクとして最低限以下の事項を理解しておきましょう。
 
(1)原則、中途解約できないこと
仕組預金は、原則、中途解約することができません。やむを得ない事情により中途換金した場合には元本割れするリスクもあります。
 
また、例えば、市場金利が1%のときに預け入れをして、毎年1%の金利を受け取っていく予定であっても、市場金利が急激に上昇しても、当初に定められた条件が適用され、原則として満期前に解約することはできません。
 
満期まで使う予定のない資金を預け入れることが大切です。
 
(2)預金保険制度の対象外となる場合があること
預金保険制度とは、金融機関が万が一経営破綻した際に、元本1000万円までとその利息は保護される制度です。
 
仕組預金には例外があり、保護される対象は定期預金に適用される利息部分(通常の円定期預金相当の金利部分)となり、オプション取引を原資とする上乗せ部分は対象外となります。
 
また、円建てで、満期時にも円で受け取る場合は保護対象となりますが、外貨建てや満期時に外貨で受け取る可能性がある商品は、保護対象外となる場合があります。
 

まとめ

多くの方が、金融商品の仕組みの詳細をすべて理解して購入しているのかは疑問です。
 
特に仕組預金については、「預金=安全」との先入観を持たず、投資性商品に近いものとして理解し、仕組みを自分でしっかりと把握しておくことが重要でしょう。また、仕組預金の仕組み(条件)は、金融機関ごとに異なるため、常に最新の情報を得るように心掛けましょう。
 

出典

一般社団法人全国銀行協会 教えて! くらしと銀行 仕組預金
 
執筆者 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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