パート先は「9時始業」なのに「20分前には着替えて、前日の引継ぎも確認して」と言われました。時給1250円なので“400円のタダ働き”になるのですが、損であっても普通のことでしょうか?
仕事を始めるための準備だから当たり前と感じる人もいるかもしれませんが、実働時間よりも前に来ることを強要されるため「タダ働きになるのでは?」と疑問に感じる人もいるでしょう。
本記事では、始業前の着替えや業務連絡の確認は労働時間に含まれるのかどうか、法律上の考え方や実際の職場でよくあるケースについて解説します。
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就業前の準備はどう扱われる?
以前は、始業時間よりも前に職場に来て着替えや業務連絡の確認をすることは当たり前という考え方が多かったですが、現在は、就業のための準備も業務の一部であり給料が発生するべきという考え方に変化しています。
一般的に労働時間とは、会社やお店の指揮命令下に置かれている時間を指します。
制服への着替えが義務付けられていたり、始業前に朝礼に参加するように言われたり、業務連絡を確認しておくなどの理由で早めに職場に到着するように指示された場合は、それらにかかる時間も業務時間として見なされる可能性が高いのです。
しかし、自主的に早めに職場に到着している場合や、制服はTシャツとチノパンなど決まりがあるものの、細かい指定はなく自宅で着替えられる場合などは、仕事の準備でも業務時間として見なされないこともあります。
仕事の準備をするために早く来るのは当たり前?
労働基準法では、会社やお店の指示で始業時間よりも早めに職場に来て着替えや業務連絡の確認をする場合は仕事の一部と見なされるため給料が発生すべきですが、無給で始業時間よりも早めに来るように求められる会社やお店があるのも事実です。
接客業などでは、始業時間からお客様を迎えられるようにするために、早く職場に行き制服に着替えたり朝礼をしたり、清掃したりといった作業が暗黙の了解となっていることもあります。
以前の「始業時間から仕事を始められるように準備するのは当たり前」などの考え方が習慣として残っているケースがあるのです。
仕事の準備をするため、お客様をスムーズに迎えるようにするためなど、早めの出勤を指示する理由は理解できますが、その言い訳はその時間を無給にしても良い理由にはならないのです。
タイムカードや勤怠システムを確認してみよう
始業20分前に出勤を求められた際に「タダ働きでは?」とモヤモヤしてしまうのは自然なことでしょう。例えば時給1250円であれば、20分は約420円に相当します。20分前に早く行くというのを10日間繰り返すと約4200円分と決して小さくない金額になります。
契約よりも早い時間に出勤を指示された場合は、まずタイムカードや勤怠システムの扱いを確認してみましょう。
始業前に打刻できる職場や、着替え手当などがある職場、準備時間を含めて給与計算しているケースもあります。また、「始業前の準備時間は給与に含まれますか?」など確認することは失礼なことではありません。
会社やお店の指示で、始業時間よりも早く職場に来て制服に着替えている、業務連絡を確認しているなどの仕事の準備を行っている場合、それらが無給であれば、労働基準法に違反している可能性が高いです。
不安な場合は専門家や労働基準監督署に相談してみるのも良いかもしれません。
無給で仕事の準備を指示するのは違法になる
始業前に制服に着替えたり、業務連絡を確認したりするのは、「仕事を始めるための準備だから給料は発生しなくて当然」と考えられがちです。しかし、会社やお店からの指示で準備をしているのであれば、 仕事の一環と見なされ給料が発生する可能性が高いでしょう。
アルバイトやパートなどで制服の着替えを義務付けているのにもかかわらず、その時間を無給にすることは労働基準法違反です。
実際の始業時間よりも早く来て作業をするように指示された場合は、まずはタイムカードや勤怠システムを確認してみてください。
着替えの時間や業務連絡の確認の時間に給料が発生するかどうか確認することは失礼ではありませんし、会社の指示で仕事の準備をする時間の対価をもらうことは働く人の権利です。
モヤモヤを抱えたまま働くのではなく、自分が納得できる環境かどうかを見極めながら働くことが重要でしょう。
出典
厚生労働省 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
