夫が在宅ワークになり、電気代が月1万円ほどから月3万円近くまで跳ね上がりました。この増えた電気代を会社に手当や実費として請求できないでしょうか?
本記事では、企業が行う在宅勤務手当のやり方を確認し、今回のようなケースが発生した場合に、どのように対応したらよいかを解説します。
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
在宅勤務手当の支給方法と内容
企業が行っている在宅勤務手当の支給方法については、次の形式が一般的です。
そして、在宅勤務手当の支給方法については、夫の勤務先の就業規則や、在宅勤務規程などに規定されている場合があります。したがって、まずは、夫に会社へ確認をしてもらう必要があります。
1. 現金支給
在宅勤務手当や実費相当額を、現金で支給します。手当を現金で支給することで、電気代や通信費などの補助として充てることになります。現金支給をする場合には、次の3通りの方法があります。
(1)在宅勤務手当として支給
一定額の手当を毎月支給する。なお、総務省が公開している「いまさら聞けないテレワークの常識」によると、1ヶ月あたりの支給額は「3000円」が最も多いという調査結果があり、月3000円~5000円を支給している企業もあります。
(2)在宅勤務をした日数分
日額を決め、在宅勤務をした日数分を支給する。例えば、日額200円で15日間在宅勤務をした場合には、3000円(200円×15日)を支給します。
(3)業務で使った分を支給(実費精算)する
在宅勤務で使った分(電気代や通信費など)を支給する。なお、計算方法については、国税庁から計算方法の例が示されていますので、次項にて詳しく解説します。
2. 機器・備品の支給または貸与
業務で使用するパソコン、Wi-Fiルーターなどの機材や備品を支給または貸与すること。
3.現金支給と現物支給のハイブリッド
業務で使用する機材などを支給または貸与したうえで、現金支給をあわせて行うこと。
「実費相当額」を精算する場合の計算方法
従業員が業務で使用した分を会社が実費相当額として精算する場合について、国税庁から計算方法に関する指針が出ていますので、以下に紹介します。
業務のために使用した電気代
=1ヶ月の電気代
×(業務に使用した部屋の床面積/自宅の床面積)
×(1ヶ月の在宅勤務日数/該当月の日数×1/2)※
※1/2の根拠として、1日のうち、睡眠時間を除いた時間の全てにおいて均等に基本料金や電気使用料金が生じていると仮定し、次の通りに算出しています。
【1】1日:24時間
【2】平均睡眠時間:8時間
【3】法定労働時間:8時間
1日のうち、睡眠時間を除いた時間に占める労働時間の割合として
【3】÷(【1】-【2】)=8時間/(24時間-8時間)=1/2と算出
まとめ
まず夫に、会社の在宅勤務に関する規定がないかを確認してもらってください。
在宅勤務に伴う電気代の支給は、法律で一律に義務付けられているものではありません。規定の内容については、企業ごとに定められています。
費用負担については、会社の規定や労使の取り決めに従うことになります。必ずしも、電気代が増えた2万円分が支給されるものではありませんのでご留意ください。
出典
国税庁 在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係)
総務省 いまさら聞けないテレワークの常識
執筆者 : 堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー
