絶望の「ガス代1万5000円」に妻が激怒!「シャンプーは浴槽のお湯で」と言われましたが“シャワー10分”でそんなに高くなりますか? 浴槽のお湯を使うと陥る「削り損の罠」

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絶望の「ガス代1万5000円」に妻が激怒!「シャンプーは浴槽のお湯で」と言われましたが“シャワー10分”でそんなに高くなりますか? 浴槽のお湯を使うと陥る「削り損の罠」
毎日夜遅くまで働き、へとへとになって帰宅する人も多いでしょう。せめてお風呂のときくらいは、温かいシャワーを思い切り浴びて、一日の疲れとストレスを洗い流したいものです。
 
しかし、容赦なく押し寄せる物価高と、重くのしかかる3000万円の住宅ローン。そしてポストに入っていた「月1万5000円」という絶望的なガス代の明細を見て、妻の怒りが爆発した家庭も多いのではないでしょうか。
 
「ガス代が高すぎるから、シャワーは禁止! 体も髪も浴槽のお湯ですくって洗って!」
 
家計のやりくりに苦労している妻の気持ちも痛いほどわかるため、反論もできず、冷え切った浴室で洗面器を使ってちまちまお湯をすくう日々。しかし、本当にシャワーはそれほど家計を圧迫する「贅沢品」なのでしょうか?
 
実は、良かれと思ってやっているその涙ぐましい節約行動が、かえってガス代を高くしてしまう「削り損」になっているかもしれないのです。今回は、知らずにやってしまいがちな、お風呂に潜む節約の落とし穴について解説します。
西村和樹

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、第一種/第二種電気工事士、医療情報技師、2級ボイラー技士、ボイラー整備士

シャワー1分間のガス代は本当に高いのか?

妻から「シャワーは出しっぱなしにしないで!」と厳しく注意されると、まるで蛇口から1分間に何十円、何百円というお金が滝のように流れ出ているような錯覚に陥るかもしれません。
 
実際のところ、シャワーのコストはいくらなのでしょうか。東京都水道局のデータによると、シャワーを3分間流しっぱなしにした場合、約36リットルの水を使用するとされています。つまり、1分間あたり約12リットルです。
 
これにかかるガス代と水道代の合計について、経済産業省資源エネルギー庁のデータを見てみましょう。45度設定でシャワーを1日1分短縮した場合、年間でガス代が約2070円、水道代が約1140円、合計で約3210円の節約になると試算されています。
 
この試算を1日当たりに換算すると、シャワー1分間にかかるガス代と水道代は合わせて約8.8円、10分で約88円相当となります。
 
もちろん、家族4人がそれぞれ無駄遣いをすれば1ヶ月で大きな出費になりますし、節約するに越したことはありません。しかし、1分間に数百円も飛んでいくような「家計を破綻させるほどの絶望的なコスト」というわけではないのです。
 

浴槽のお湯を使うと陥る「削り損の罠」

では、シャワーを一切使わず、浴槽のお湯ですべてを洗う作戦は、本当に最強の節約術なのでしょうか。ここには、見落としがちな大きな落とし穴が2つ潜んでいます。
 

落とし穴1:足し湯で結局ガス代がかかる

シャワーを数分使う代わりに、浴槽のお湯を洗面器で何十杯もすくって髪や体を洗ったとします。
 
当然ながら、浴槽の湯を外へ汲み出して使えば、水位は下がります。お父さんが最後に入浴するならまだしも、その後に妻や子どもが入浴する場合、お湯が少なすぎて肩まで浸かれなくなります。
 
結局「お湯が足りない」と自動機能や手動で「足し湯」をすることになれば、減った分の水を新たに沸かすためのガス代と水道代がしっかりと発生します。これでは、せっかくシャワーを我慢した意味がまったくありません。
 

落とし穴2:体が冷えて追い焚きが増える

もう1つの大きな罠が、入浴時間の長期化による温度低下です。シャワーならサッと数分で洗い流せる泡も、洗面器で限られたお湯をすくって洗い流す作業は非常に手間がかかります。
 
とくに冬場の寒い浴室で手間取っていると、どんどん体が冷え切ってしまいます。冷えた体でようやく浴槽に入ったとき、「ぬるい!」と感じて設定温度を上げたり、追い焚き機能を使ったりする人も多いはずです。
 
資源エネルギー庁によると、2時間放置して4.5度低下した200リットルのお湯を1日1回追い焚きすると、年間で約6190円(1回あたり約17円)のガス代がかかるとされています。
 
体をガタガタ震わせてまでシャワーを我慢し、その結果として追い焚きをしてしまっては、まさに本末転倒の「削り損」といえるでしょう。
 

家族も自分も我慢しない現実的な節約術

息苦しい節約ルールで夫婦関係までギスギスしてしまっては、元も子もありません。精神的なストレスを抱えずにコストを下げるなら、もっと賢い選択肢があります。


・節水シャワーヘッドに交換する(水圧を保ちながら水量を30〜50%カットできるものもあります)
・家族が間隔を空けず、立て続けに入浴して追い焚きを防ぐ
・シャワーを浴びるときは、こまめに手元でお湯を止める

少しの工夫を取り入れるだけで、お風呂のコストは無理なく下げられます。「シャワー禁止令」に苦しんでいるお父さんは、ぜひこの事実をやんわりと妻に伝えてみてください。
 
たまには温かいシャワーを浴びて、日々のプレッシャーから解放される時間を大切にしてください。
 

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 家庭向け省エネ関連情報 風呂・トイレ
 
執筆者 : 西村和樹
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、第一種/第二種電気工事士、医療情報技師、2級ボイラー技士、ボイラー整備士

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