電気代“8月請求分”が「2万円超」に…明細をよく見ると「再エネ賦課金」という項目だけで“1500円”ほど引かれてますが、これって何のお金ですか? 減らす方法はあるのでしょうか?
明細を見直したときに、電気を使った分の料金とは別に、「再エネ賦課金」という項目に気づいた人もいるのではないでしょうか。名称は見たことがあっても、何に使われているお金なのかは意外と知らない人が多いのではないでしょうか。ここでは、2026年度の単価をもとに、負担額と減らせる余地を確認します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
電気料金の内訳に必ず入っている項目
資源エネルギー庁によると、月々の電気料金は、契約容量で決まる基本料金と、使用電力量に応じて計算する電力量料金に、再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)を加えた合計です。電力量料金には、燃料価格の変動を毎月反映する燃料費調整額が加減されます。
再エネ賦課金は、太陽光や風力などでつくられた電気を電力会社が買い取る費用を、電気を使う人みんなで分け合う仕組みです。賦課金単価は、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法にもとづき、毎年度の開始前に経済産業大臣が決めます。
電力会社が独自に決めているものではなく、全国一律である点が電力量料金との大きな違いです。使った量が同じなら、どの会社と契約していても賦課金の額は変わりません。明細では電力量料金と並んで書かれているため、電気代の一部だと思われがちですが、性格はまったく別のものです。
2026年度の単価は1キロワットアワーあたり4.18円
経済産業省は、2026年3月19日、2026年度の賦課金単価を1キロワットアワーあたり4.18円と公表しました。この単価は、2026年5月の検針分から2027年4月の検針分まで適用されます。
同省は、1ヶ月の電力使用量が400キロワットアワーの需要家モデル(総務省家計調査にもとづく一般的な世帯の使用量)で負担額を示しています。
・4.18円×400キロワットアワー=1672円(1ヶ月)
・1672円×12ヶ月=2万64円(年間)
明細にあった「1500円ほど」という金額は、おおむねこの水準に近い数字でしょう。電気代が2万円だとすると、賦課金1500円は全体の7.5%にあたります。毎月の明細では見過ごしがちですが、1年を通して見るとまとまった額になります。
減らせるのは使用量だけ
賦課金の単価は国が全国一律で決めるため、契約先の電力会社やプランを変えても単価そのものは変わりません。つまり、負担を減らす方法は、乗り換えではなく、使う電力量そのものを減らすことに限られます。
月400キロワットアワーの使用量を、350キロワットアワーまで抑えた場合、賦課金は次のように変わります。
・4.18円×350キロワットアワー=1463円
・4.18円×50キロワットアワー=209円(減らした50キロワットアワー分)
・209円×12ヶ月=2508円
賦課金だけで、年間2508円の差になる計算です。さらに、電力量料金も使用量に応じて下がるため、実際に減る金額はこれより大きくなります。プラン変更で下げられるのは、電力量料金のほうだと分けて考えると、明細が読みやすくなるでしょう。
まとめ
再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの買取費用を、電気の使用量に応じて分け合うもので、2026年度の単価は1キロワットアワーあたり4.18円です。月400キロワットアワーの世帯なら月1672円、年間2万64円にあたります。
単価は選べないため、明細の金額を下げる手だては使用量の削減にしぼられます。夏の電気代が気になるときは、請求額の合計だけでなく、賦課金の額を「今月どれだけ電気を使ったか」の目安として見てみるとよいでしょう。使った量に正比例するぶん、節電の成果がそのまま表れる項目でもあります。
出典
経済産業省 再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します
資源エネルギー庁 月々の電気料金の内訳
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

