妻から「10万円の卓上食洗機が欲しい」と言われました。年間で「1万5000円節約できる」そうですが“手洗い”のほうが安く感じます。本当に7年で元を取れるほど「節約になる」のでしょうか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
妻から「10万円の卓上食洗機が欲しい」と言われました。年間で「1万5000円節約できる」そうですが“手洗い”のほうが安く感じます。本当に7年で元を取れるほど「節約になる」のでしょうか?
「年間1万5000円の節約になり、7年ほどで元が取れる」と言われて10万円の卓上食器洗い乾燥機(以降、食洗機)の導入を打診された場合、「本当に節約になるのか?」と慎重になるのも無理はないかもしれません。
 
家電への投資には、購入費だけでなく、電気代や専用洗剤代といったランニングコスト、さらに故障や買い替えの可能性もあります。
 
本記事では、食洗機の導入によって水道代や光熱費がどの程度変わるのかを一定の条件でシミュレーションし、初期費用を回収できるまでの期間や、金銭面以外のメリットを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

食洗機導入にあたって生じる金銭的な懸念とリスク

「節約になる」という言葉だけを聞くと、食洗機を購入すれば家計にプラスになるように感じますが、その前に全体の収支を考えることが大切です。
 
まず、食洗機を使用するには食洗機専用洗剤を継続して使用する必要があります。また、洗浄時に水を温めたり乾燥機能を使用したりすることで電気代がかかります。水道代が安くなったとしても、電気代や洗剤代を差し引いた後にどれだけ節約できるのかを考えなければ、実際の節約効果は分かりません。
 

購入費を回収する前に故障する可能性もある

10万円の食洗機を購入して年間1万5000円の節約が続くと仮定した場合、単純計算では「10万円÷1万5000円=約6.7年」となり、約7年で本体価格を回収できる計算になります。
 
ただし、修理費が発生したり、想定より早く買い替えが必要になったりする可能性もあります。「7年間使えば元が取れる」と考えるのではなく、想定する使用期間と年間の節約額を照らし合わせて判断することが重要です。
 

手洗いと食洗機の水道代・光熱費を比較シミュレーション

食器を手洗いする場合と食洗機を使用する場合では、水道代だけでなく、ガス代や電気代、洗剤代を含めた「トータルのランニングコスト」に違いが出ます。
 
それでは、具体的な数字を使って両者のコストを比較してみましょう。ここでは、一般的な4人家庭で「1日1回、食洗機を稼働させる」ケースを想定して試算します。
 

手洗い(お湯を使用)にかかる1回あたりのコスト

食器を手洗いする際、お湯を出しっぱなしにすると多くの水とガスを消費します。水75リットルを使用する場合は、下記のとおりです。

・水道代:約20円
・ガス代(お湯の給湯):約45円
・洗剤代:約6円

合計コストは1回あたり約71円です。
 

食洗機にかかる1回あたりのコスト

食洗機は少量の水を庫内で循環させて高圧洗浄するため、水道の使用量を大幅に抑えられ、1回10リットルほどで済みますが、水を温めるための電気代や専用洗剤代が別途必要です。

・水道代:約3円
・電気代(加熱・乾燥):約19円
・専用洗剤代:約4円

合計コストは1回あたり約26円です。
 

1日1回・1年間続けた場合、手洗いより約1万5000円も節約

手洗いのコストと食洗機のコストを比べると、1回あたり「約45円」の差が生まれることが分かりました。この45円の削減効果が1日1回、1年間(365日)続く場合、「45円✕365日=1万6425円」となり、年間で約1万5000円以上の節約という結果が導き出されます。
 
実は、食洗機による節約は「水道代が安くなること」だけでなく、「手洗いで大量に使っていたお湯(ガス代)のコストを激減させられること」に大きな理由があるのです。
 

年間180時間を生み出す「タイパ効果」という大きな価値

食洗機への投資を考えるとき、金銭的な節約だけでなく、「時間を生み出せる」というメリットにも注目したいところです。毎日の食器洗いに1日30分かかっているとすれば、単純計算で、30分×365日=182.5時間となり、年間約180時間を食器洗いに費やしていることになります。
 
もちろん、食洗機を導入しても、食器を庫内に並べたり、洗い終わった食器を取り出したりする作業は残ります。そのため、この180時間がすべて自由になるわけではありません。
 
それでも、手洗いにかかっていた時間の一部を削減できれば、その分家族との団らんや趣味・休息などに使え、生活のゆとりにつながるでしょう。
 

食洗機は「節約額」と「時間」の両方から判断しよう

10万円の食洗機を購入し、年間1万5000円の節約が続くと仮定すれば、単純計算では約7年で本体価格を回収できます。
 
ただし、これはあくまで一定の条件を設定したシミュレーションです。実際の節約額は、使用頻度や食器の量、水道・電気・ガス料金、食洗機の機種などによって変わります。また、購入後の修理費や買い替え費用が発生すれば、実際の回収期間はさらに長くなるでしょう。
 
一方で、食洗機には「手洗いの時間を減らせる」という、金額だけでは測りにくいメリットもあります。
 
「年間いくら節約できるか」だけでなく、「何年間使う予定なのか」「年間どのくらい家事の時間を減らせるのか」まで含めて考えると、10万円という初期費用が自分の家庭にとって妥当な投資なのかどうかが判断しやすくなります。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE