パート「時給1100円×週4」で“社会保険”未加入です。10月から最低賃金が「平均1121円→1176円」になったら、社会保険の加入が必要になりますか? 手取りが減って大損しないか不安です…

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パート「時給1100円×週4」で“社会保険”未加入です。10月から最低賃金が「平均1121円→1176円」になったら、社会保険の加入が必要になりますか? 手取りが減って大損しないか不安です…
2026年度の最低賃金は、前年度の1121円から55円の引き上げとなる見込みです。
 
ただ、パート勤務で扶養内に収入を調整している場合などは、「最低賃金が上がるのはうれしいけれど、時給が上がれば社会保険料が引かれて手取りが減るのでは?」という不安を抱く人もいるでしょう。
 
本記事では、最低賃金の引き上げでパート労働者の社会保険の加入や手取りはどう変わるのかを解説します。
三浦大幸

2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

最低賃金は全国平均1176円へ引き上げの見込み

厚生労働省の中央最低賃金審議会は、2026年度の最低賃金について、全国加重平均1176円を目安とする引き上げの目安を示しました。これは、2025年度の全国平均1121円から55円の引き上げとなります。
 
ただし、最低賃金は都道府県ごとに異なるため、実際に適用される時給は地域によって変わります。
 

時給が上がるだけで社会保険に加入するとは限らない

「時給が1176円になったら、収入が増えるから社会保険料が引かれて手取りが減るのでは」と思う人もいるかもしれません。しかし、社会保険へ加入するかどうかは、時給だけで決まるわけではありません。
 
パート労働者が社会保険の対象となるかどうかは、勤務先の企業規模や週の所定労働時間などの要件を満たすかによって決まります。
 
今回のケースでは、「時給1100円・週4日勤務・年収100万円未満で社会保険に加入していない」という前提です。そして、「時給1100円」はほかの要件を満たしていれば、社会保険への加入が必要な水準です。
 
そのため、現在社会保険に加入していないのであれば、時給以外の要件を満たしていないと考えられます。つまり、最低賃金とともに自分の時給が上がったとしても、それだけで突然社会保険へ加入するとは限りません。
 

働き方を変えれば社会保険料が発生することも

一方で、時給の上昇に加えて人手不足などを理由に勤務時間を増やしたり、勤務先の条件が変わったりすると、社会保険へ加入する可能性があります。社会保険へ加入すると、健康保険料や厚生年金保険料などが給与から差し引かれるため、加入直後は手取りが減ることがあります。
 
例えば、東京都の協会けんぽで標準報酬月額8万8000円の場合、本人負担の健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料の合計は毎月1万円を超える負担です。
 
そのため、時給が上がったり勤務時間が増えたりしたのに、手取りが思ったほど増えないと感じることもあるでしょう。
 

社会保険に加入すると本当に損?

社会保険料が引かれると、手取りが減って「損をした」と感じる人も少なくありません。しかし、社会保険へ加入するメリットもあります。
 
例えば、将来受け取る老齢厚生年金が増える可能性があるほか、病気やけが、出産等で働けなくなったときには傷病手当金や、出産手当金などが受け取れます。
 
老後の年金だけではなく、現役時代の保障も手厚くなる点は大きなメリットです。そのため、「手取りが減る=必ず損」とは言い切れません。
 

働き方は手取りだけで決めないことが大切

社会保険へ加入すると保険料を支払うため、手取りは減ってしまいますが、しっかりと加入して将来の年金や保障を充実させるという考え方もあります。
 
どちらが有利かは、年齢や家計、将来どれくらい働く予定なのかなどによって変わります。そのため、「社会保険料が引かれるから損」と決めつけるのではなく、将来受けられる保障も含めて判断することが大切です。
 

まとめ

2026年度の最低賃金は、全国加重平均1176円を目安に引き上げられる見込みです。
 
ただし、時給が上がるだけで社会保険へ加入することになるわけではありません。現在、時給1100円で社会保険に加入していない人は、企業規模や週の勤務時間など、ほかの加入要件を満たしていないと考えられます。
 
一方で、勤務時間を増やすなど働き方が変われば、社会保険料が発生し、一時的に手取りが減ることもあります。しかし、その代わりに将来の年金が増えたり、病気や出産時の保障が受けられたりするメリットもあります。
 
最低賃金の引き上げをきっかけに、手取りだけではなく、将来の保障も含めて自分に合った働き方を考えてみるとよいでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和7年度地域別最低賃金の全国一覧
厚生労働省 令和8年度地域別最低賃金額改定の目安について
協会けんぽ 令和8年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表(東京支部)
 
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など

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