水道代の請求が「5000円→4万円」に急増!「子どものプールのせい」と思ったら、実は“水道管が割れていた”ことが発覚! 使ってないのに払う必要はありますか?「減額の申請」を確認
多くの市町村には、こうしたときに水道料金を減らす仕組みがあります。ただし、全額が消えるわけではありません。本記事では、いくらまで減るのかを計算式で確かめ、対象にならない漏水と申請の期限も整理します。
2級ファイナンシャルプランナー技能士
目次
水道メーターから先の水漏れは、いったん全部が請求される
なぜ使っていない水の代金を求められるのかを押さえます。道路の下の配水管(本管)は、水道事業者(通常は自治体の水道局)の持ちものです。そこから分かれて自宅内の蛇口など最終的に水が出てくる部分は、その家の持ちものになります。
水道メーターは、通った水の量を計量するだけなので、漏れた水も使った水として数えます。そして、横浜市水道局では、「水道メーターで計量した水量に漏水分が含まれていても、その水量に対する水道料金等については、原則としてお客さまにお支払いいただく」としています。
このため、請求はいったん計量分の全額で届くのです。
しかし、地中や建物の壁内などの露出していない給水管からの漏水は、「常に適切な管理を行っていても発見が困難な場合がある」ため、一定の基準を満たす場合に限り、こうした気づけない場所の漏水の負担の一部を救うために、減額制度があります。
減額されるのは「増えた分全部」ではない。いつもの2倍で止まる自治体もある
漏水の事実が判明し、速やかに漏水の修繕を行なった後に、減額の申請をすると、料金の一部が減額されます。ただし、減額されるのは「増えた分全部」ではありません。この点が最も誤解されやすいところです。
今回のケースでは、漏水分を含んだ請求と普段の料金の差は次の通りです。
・4万円÷5000円=8倍(請求がふくらんだ倍率)
金沢市企業局は、前年同月の使用量を平時水量とし、これを超えた分を漏水量として、そのうち「2分の1の水量」を差し引くとしています。増えた分がまるごと消えるのではなく、半分は使用者が負担する形です。
松本市上下水道局は、さらに上限を設けており、平時水量を超える漏水量の2分の1の水量または平時水量の2倍を限度としています。平時水量が30立方メートル、漏水した期間の水量が240立方メートルだった家庭で計算します。
・240立方メートル-30立方メートル=210立方メートル(漏水量)
・210立方メートル÷2=105立方メートル(差し引かれる水量)
・240立方メートル-105立方メートル=135立方メートル(半分を引いた場合)
・30立方メートル×2=60立方メートル(2倍で止めた場合)
このケースでは60立方メートルのほうが少なく、そこまで下がります。8倍だった請求が、ふだんの2倍前後に収まる計算です。
また、下水道の使用料は水道の使用量をもとに決まりますが、漏れた水が下水道管に流れていないとはっきりしている場合、金沢市企業局は漏水した水量を全部差し引くとしています。
地面にしみた水なら、下水道側はいつもどおりに戻る可能性があるわけです。ただし、減額の割合や上限は市町村ごとに違います。
蛇口の閉め忘れは対象外。修理から2週間という期限もある
注意したいのは、どんな水漏れでも減額されるわけではない点です。
横浜市水道局は、対象にならない例として「蛇口の閉め忘れなどの不注意により、接続してあるホースや器具類等から漏水した場合」や「お客さまが漏水している事実を知りながら修繕を怠った場合」などを挙げています。見えている場所の水漏れや、放置した分は減額の対象外です。
もう1つ見落としやすいのが、期限です。松本市上下水道局は、修理が終わってから2週間以内に申請書を出すよう求め、修理も市の指定した工事事業者に頼む必要があるとしています。
慌てて自分で直すと、申請の条件から外れかねません。水道局に電話で減額の制度があるかを確認し、指定の工事事業者を聞いて修理を依頼しましょう。
まとめ
地中や壁の中で起きた漏水なら、多くの市町村で水道料金の減額を受けられます。
ただし、水量が増えた分の半分は自己負担となるのが基本です。松本市上下水道局のように平常時の2倍で止める例もありますが、全額が消える制度ではありません。
減る金額は漏水量や地域の料金表、自治体ごとの上限などで変わるため、一律にいくら戻るとは言えません。まずは水道局に連絡し、指定の工事事業者と申請の期限を確かめてみてください。
出典
横浜市水道局 漏水(水漏れ)に伴う水道料金等の減額について
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
