「水道代がもったいない」と前日の残り湯を追い焚きする夫。私は衛生面が気になるから毎日入れ替えたいのですが、1回あたりの費用はどれくらい違うのでしょうか?

配信日:
この記事は約 4 分で読めます。
「水道代がもったいない」と前日の残り湯を追い焚きする夫。私は衛生面が気になるから毎日入れ替えたいのですが、1回あたりの費用はどれくらい違うのでしょうか?
「水道代を抑えたい」と、前日の残り湯を追い焚きして使いたい人がいる一方、衛生面を考えて毎日新しいお湯に入れ替えたい人もいるでしょう。
 
お風呂のお湯を毎日交換するかどうかを巡って、家族で意見が分かれることもあるかもしれません。
 
毎日の習慣だからこそ、1回あたりどれくらいの光熱費や水道代の差が出るのか、そして衛生面にどのようなリスクがあるのかを理解しておくことが大切です。本記事では、費用と衛生面の両方から分かりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

追い焚きとお湯の入れ替えの費用差は? ガスの種類別に試算

まず、ガス給湯器を使用している場合について、1回あたりの費用を比較してみましょう。
 
夏場(例えば8月)の場合、水温が高いため、前日の残り湯(例:約24度)を40度まで追い焚きするガス代は、都市ガスで約58円、プロパンガスで約100円となる場合があります。追い焚きでは新しい水を使わないため、水道代は0円となります。
 
一方、お湯を張り替える場合は、都市ガスのガス代が約51円、上下水道代(1リットルあたり0.4円計算)が80円かかり、合計で約131円となるケースがあります。上記条件の場合、夏場は、追い焚きの方が1回あたり約73円安くなります。
 
これが冬場(例えば1月)になると、外気温の低下に伴い残り湯の温度も下がりやすくなります。残り湯の温度が仮に約1度まで冷え切った場合、都市ガスでの追い焚き代は約145円(プロパンガスでは約244円)ほどとなるケースがあります。
 
一方、張り替える場合は、水道水の温度(例:約9度)からの加熱となるため、ガス代は約114円、水道代80円を加えて合計約194円となるケースがあります。冬場はガス代だけで見ると張り替えの方が安くなりますが、上記条件で水道代を含めたトータルコストでは、追い焚きの方が約49円安くなります。
 
さらに、全部を張り替えるのではなく、半分だけお湯を入れ替える「足し湯(半量入れ替え)」という方法もあります。冬場に100リットルを入れ替える足し湯の場合、ガス代約57円と水道代40円の合計約97円となる場合があり、追い焚きや張り替えよりも安く抑えられるケースがあります。
 

エコキュート(電気)を使う家庭での1回あたりの追い焚きと入れ直しの費用比較

次に、電気でお湯を沸かすエコキュートを使用しているご家庭の場合を見ていきましょう。エコキュートは一般の電気温水器に比べて約3分の1の電力量でお湯を沸かすことができる省エネ設備です。
 
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている電気料金単価は1kWhあたり31円、20度のお水200リットルを40度まで温める条件で計算すると、必要な電力量は約1.5kWhとなり、1回あたりの電気代は約46.5円となります。
 
毎日1回追い焚きをした場合、1ヶ月(30日)で約1395円かかる計算です。もし常温の水(約20度)から200リットルのお風呂を新たに入れ直す場合、かかる電気代は約46.5円となり、追い焚きする場合と電気代自体はほとんど変わりません。
 
ただし、お湯を入れ直す際には水道代が発生します。全国平均の水道代(1リットルあたり0.2円)で計算すると、200リットルの水を入れるのに約40円の水道代がかかります。
 
そのため、電気代約46.5円と水道代約40円を合わせた全量入れ直しの合計費用は約86.5円となり、水道代がかからない追い焚き(約46.5円)と比べると、1回あたり約40円追い焚きの方が安くなります。
 
なお、お湯を張ってから時間が経っておらず、お湯がまだ温かい状態であれば、追い焚きに必要な電気代はさらに安くなり、入れ直しとの費用差は広がります。
 

一晩放置した残り湯は細菌が数千倍に増殖? 気になる衛生面のリスクと対策

費用面だけを比較すると、残り湯を追い焚きする方が負担を抑えられる場合があります。ただし、衛生面についても考慮する必要があります。
 
株式会社衛生微生物研究センターによると、お風呂のお湯1ミリリットルあたりの細菌数は、入浴前には約40個だったものが、入浴直後には人数の増加に伴い110個から2700個程度に増加します。
 
そして、その残り湯を1晩放置すると、細菌数は約25万個から120万個へと、入浴直後と比べて数1000倍にまで跳ね上がります。
 
これらの細菌には人の皮膚などに由来するものも含まれており、通常はすぐに深刻な病気につながるわけではありません。しかし、衛生的に決して好ましい状態とはいえません。一晩置いた残り湯はお風呂として再利用するのではなく、洗濯用水など別の用途に活用する方法も有効です。
 

まとめ

水道代を含めたトータルコストでは、ガスや電気の種類を問わず前日の残り湯を追い焚きする方が、全量入れ替えするよりも安くなる可能性があります。しかし一方で、一晩置いた残り湯は細菌が増殖するという衛生上のリスクも伴います。
 
費用と衛生面の両方を考える場合、前日の残り湯を翌日のお風呂として追い焚きするのではなく、洗濯用水などに活用する方法もあります。費用面だけでなく衛生面にも目を向けながら、それぞれが重視したい点を共有し、家族で無理なく続けられる方法を話し合ってみるとよいでしょう。
 

出典

公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A カタログなどに載っている電力料金の目安単価とは何ですか?
株式会社衛生微生物研究センター お風呂の残り湯は使ってもよい?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu

LINE