ライフプランに基づく「わが家のキャッシュフロー表」を作ってみよう!

配信日: 2020.02.05 更新日: 2024.10.10

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ライフプランに基づく「わが家のキャッシュフロー表」を作ってみよう!
「子どもの教育資金」「住宅ローンの返済」「将来的な年金不安」「老後資金の不安」等々、おのおのご家庭での「お金」に関する悩みや不安はさまざまあるでしょう。
 
将来的なお金の収支を数値に表し、見える化したものがキャッシュフロー表です。ここでは各ご家庭でキャッシュフロー表を作成する際のポイントを確認してみたいと思います。
 
高橋庸夫

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

キャッシュフロー表の作成に明確なルールはない!

一般的にキャッシュフロー表とは、あなたとご家族の収入や日々の生活資金、さらには、出産、教育、住宅取得、退職金、保険の満期金などのライフイベント(将来の予定、希望、目標)に関するお金の収入と支出を数値化することで、単年度の収支はもちろん、将来的なお金の動きを確認する一覧表のことをいいます。
 
通常は、縦軸に収入、支出、保有財産を記載し、横軸に経過年数、ご家族の年齢などを配置します。作成はExcelなどの表計算ソフトを利用するのが便利でしょう(もちろん手書きでも作成できます)。
 
例えば、向こう何年間の計画にするかについてもルールはありません。「子どもが全員大学を卒業するまで」「年金受給開始の65歳まで」「人生100年時代なので100歳まで」など、それぞれの考えで計画してみましょう。
 
また、絶対に計画に入れなければならない項目などのルールも基本的にはないですが、人生の三大資金といわれる(1)子どもの教育資金、(2)住宅取得資金、(3)老後の資金については意識して計画することをお勧めします。
 

ネガティブな意識だけにとらわれない!

キャッシュフロー表の作成を進めていくとほとんどの場合、どこかの時点で収支がマイナスとなる計画となります。そこで「資金がマイナスこれはまずい!」「なんとか生活費を切り詰めて支出を抑えないと!」などとネガティブな考えだけにとらわれるのは禁物です。
 
キャッシュフロー表を作成する最初の目的は、計画を数値化することでしっかりと現状を把握することです。「なるほど、〇年後には収支がマイナスとなって資金がショートするんだな」「実際にはこれぐらいの資金を準備する必要があるのか」など、現状の課題を冷静に認識することが重要です。
 
次のステップは、その課題に対してどのように対策するのか、どのような対策の選択肢があるのかをイメージすることです。そして、その対策を実際に実行する計画を立てるのです。場合によっては、対策を実行するために自助努力だけでは足りないため、第三者の支援(アドバイス)が必要であると気付くこともあるでしょう。
 

ご家族の夢を必ず盛り込んでください!

キャッシュフロー表はあくまでも将来の計画ですから、これが正解という絶対的な答えはありません。また、計画通りにことが運ぶことも少ないでしょう。
 
だからこそ、必ずご家族の夢を盛り込んだ計画としてください。「将来ペットを飼いたい」「毎年家族で温泉旅行したい」「車だけは○年ごとに新車に買い替えたい」など、夢の内容やその大小は問いません。
 
いざ、キャッシュフロー表を作成しはじめると、数字の精度やマイナスを回避するために何を切り詰めるのかという方向に意識がいきがちとなります。
 
最初の段階では、精度を求めるよりも、どうせ計画通りにいくわけではないと割り切る姿勢も重要となるでしょう。ただし、「年収は毎年飛躍的に上昇し続ける」「宝くじに当選する」などの楽観的すぎる計画は禁物です。
 

まとめ

「年金以外で2000万円必要」「人生100年時代」などのフレーズがあらゆるメディアで、枕ことばとして使われています。勉強でも仕事でも全く同じですが、目標を達成するためには計画(道筋)が必要です。そのための第一歩となるのが現状把握といえるでしょう。
 
現状を数値化して改めて見てみると、それまで気付いていなかった課題や問題点が見えてきます。そして、人間は自ら課題を認識することで、それを解決するためにどうすればよいのかを考えるようになります。
 
難しいことはさておき、ご家族が一堂に集まり、少し時間に余裕があるときに、みんなで将来の夢を語り合いながら、「わが家のキャッシュフロー表」を作ってみることも一考ではないでしょうか?
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー


 

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