共働き夫婦(子持ち)が板橋区に5000万円の家を買うなら年収はいくら必要?

配信日: 2021.06.24 更新日: 2021.11.01

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共働き夫婦(子持ち)が板橋区に5000万円の家を買うなら年収はいくら必要?
マイホームの購入を考えたとき、気になるのは資金計画。今回は子育て共働き夫婦を例に、住宅ローンで借り入れられる金額目安をお伝えします。
波多間純子

執筆者:波多間純子(はだまじゅんこ)

㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント
 
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「お金しだい」の人生から「自分しだい」の人生への選択をサポート。家計相談28年、相談件数4,000件超。家計相談と合わせて、その方の才能や適職を診断し潜在能力を高める「咲かせようじぶん資産」をテーマに個人セッションとワークショップを開催。
 
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年収によって借りられる住宅ローンの上限金額が決まる

住宅ローンは借りる人の年収が借入金額を決める1つの要素となっています。つまり、収入が多ければ住宅ローンもたくさん借りられる傾向にあるということです。
 
具体的には「住宅ローンの年間返済金額が税込み年収の何%か?」という返済比率によって決まります。そして、その返済比率は金融機関によって違いがあるものの、おおむね以下のとおりになっています。
 

<年収と返済比率の例>

〇年収150万円~250万円未満 25%
〇年収250万円~400万円未満 30%
〇400万円以上        35%

 
この返済比率を元にした年間返済可能な金額から借入額全体を算出します。
 

5000万円の住宅ローンを組むには年収はいくら必要?

では、5000万円の住宅ローンを組みたい場合、いくらの年収が必要でしょうか。
例えば返済負担率30%の場合、借入可能金額は下記のようになります。
 
<板橋区に5000万円の家を買うならいくら借りられる?>
 
【前提条件:返済期間:35年、金利(審査の際に適用される金利):4%、返済方式:元利均等返済(ボーナス払いなし)場合】
 

(1)年間返済額 約265万円 毎月返済金額 約22万円
(2)年間返済額が世帯年収の30%とすると年収は約880万円

 
もし、5000万円まるまる住宅ローンで賄おうと思えば、必要な世帯年収は880万円程度以上となります。
 
また、世帯年収ごとの、それぞれ借入上限額は以下のとおりです。
 

〇世帯年収 500万円   借入上限額の目安 約2900万円
〇世帯年収 700万円   借入上限額の目安 約4000万円

 
この場合、物件価格5000万円と借りられる住宅ローンの差額分および諸費用は、頭金として現金で用意する必要があります。
 
こうした借入上限額は金利・返済期間等の条件によって変わります。金利が高いほど、返済期間が短いほど借入上限額は少なくなります。ご自身で計算するのは難しいので、金融機関などが無料で提供している住宅ローンシミュレーションなど利用して試算してみましょう。
 
なお、実際に査定の際には、借りる人の年齢や勤続形態・年数などを考慮して住宅ローンの上限額を決めていきます。また、夫婦の収入を合算するうえで、それぞれの収入の比率など、住宅ローンの借り入れ条件によって違ってきます。借り入れの際には確認しておきましょう。
 

共働き夫婦の住宅ローン注意点

住宅ローンは申込者と配偶者の年収を合わせて借り入れができます。単独で借り入れするより、たくさん借りられるのは良いのですが注意も必要です。
 
それは2人分の収入いっぱいに借りていると、1人で借りる場合と比べて収入の伸びしろが少ないため、夫婦どちらかだけの年収で借り入れした場合にはないリスクを負うことがあります。
 
例えば、1人分の収入で住宅ローンを借りた場合、住宅ローンの借入上限額が抑えられるので結果、返済額は小さくなります。さらに、子どもが成長する過程でもう一方が働きに出て収入を増やすといった、支出の変化に対応しやすい利点も挙げられます。
 
一方、収入を合算した場合、借り入れ後の収入を劇的に増やすのは難しいでしょう。むしろ、長い返済期間中には病気などによる休職、離職で収入が減ることもあるかもしれません。もうひと馬力の収入を加えることができないうえに、2人分の収入で借り入れた住宅ローンが重くのしかかってしまいます。
 

共働き夫婦は早めの返済を心がけることがカギ

とはいえ、2馬力の収入があることはメリットに違いありません。また、多くは結婚後のライフプランの前半は大きな支出は少なく、ライフプラン後半になるほど支出が家計を圧迫する可能性は高くなります。
 
そこで、子どもに比較的お金がかからない時期に繰り上げ返済を積極的に行うなど、早めの返済を心がけることも検討の余地があります。
 
子どもの教育費が最高値になる18歳以降までに、ある程度住宅ローン返済のめどをつけておくと安心です。
 
執筆者:波多間純子
㈱bloom代表。ファイナンシャル・プランナー(CFP(R)),キャリアコンサルタント

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